千歳管制隊のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
千歳管制隊は、千歳飛行場とそこに隣接する新千歳空港の離着陸や周辺空域を飛行する航空機に対する各種航空管制業務、北日本方面における航空機の飛行計画の処理、対領空侵犯措置(いわゆるスクランブル)に必要な彼我識別不明機の識別業務の支援及び保有する器材の保守整備を担っています。
これらは全て、日本の空の安全と航空機の運航には欠かせない業務であり、日々、更なる安全性の向上と効率的な運航のため部隊一丸となって取り組んでいます。
これからも皆様に信頼される千歳管制隊であり続けるため、努めてまいりますので、引き続きご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
千歳管制隊は、日本最北の空の守りの要である千歳飛行場と北海道の空の玄関口である新千歳空港という二つの飛行場とその周辺の空域の航空交通管制業務を担任している部隊です。加えて飛行管理情報処理システムを利用して航空機の運航情報等を扱う飛行管理中枢業務及び保有機器の保守整備業務を行っております。千歳には冬は降雪、夏は海霧という厳しい気象特性があります。また、新千歳空港の発着数は外国人観光客の増加やLCC(Low Cost Carrier:低価格運賃航空会社)の就航で、国際線、国内線ともに右肩上がりの状況です。最近は対領空侵犯措置等も増えて、確実に任務を遂行しなければなりません。このような状況の中で隊員はプロフェッショナルとしての誇りを持って、元気に日々の業務に邁進しております。新千歳空港にお越しの際は、千歳管制隊の頑張りに思いをはせていただけると幸甚です。
飛行管理班では年に1度開催される、管制競技会(飛行管理部門)に向け訓練をしています。
千歳管制隊飛行管理班から出場する2名は、運用主任歴3年と、中枢勤務員歴3か月の隊員です。
管制競技会は、学科と実技で構成され、航空保安管制群所属の飛行管理業務実施部隊である、千歳管制隊、飛行管理隊、春日管制隊、那覇管制隊及び飛行情報隊の5つの部隊で競い合います。(※飛行情報隊は学科試験のみ)
実技の競技内容は、飛行計画※1を正確かつ迅速に入力するタイピングと、通信捜索※2及び識別不明機対処※3を組み合わせた不測事態対処です。
選手の2名は、航空法のほか、数多くの関係規則を読み込み、学科対策を行っています。また不測事態対処では、あらゆる不測の状況を付与し各事象の優先順位をつけながら迅速かつ適切に対処するという訓練を行っています。
不測事態対処における1番重要な要素は、選手2名の“連携”です。運用主任による指示のもと中枢勤務員が動き、得た情報を正確に共有することが適切に対処するカギとなります。
短時間に立て続けに発生する事象に対して優先順位をつけ、効率よく適切に対処していくのはとても難しいですが、学科対策で得た知識とタイピング力を最大限に引き出して優勝に向け邁進しております! 応援よろしくお願いします!
【用語解説】
※1 飛行計画とは
航空機識別符号、航空機の型式、出発飛行場、時刻、経路、目的飛行場、合計所要時間、持続燃料量、搭乗人員数、救命機器など、飛行に必要な情報が記入された計画書のこと。
※2 通信捜索とは
到着の情報が得られない航空機を管制機関や、レーダー監視をしている部隊と連携し捜索すること。
※3 識別不明機対処とは
日本の上空を飛行する識別できない航空機の国籍、飛行目的等の情報を収集すること。防衛省内のみならず国土交通省の管制官や運航情報官に対しても情報収集を行い、様々な部署と協力、連携している。
千歳管制隊のホームページをご覧の皆さん、こんにちは。
航空管制官として独り立ちするためには、数年間に及ぶ厳しい訓練を乗り越え、飛行場管制業務、着陸誘導管制業務、ターミナル・レーダー管制業務及び進入管制業務という4つの資格を取得しなければなりません。
今回は、飛行場管制業務の訓練の一環として実施している、シミュレーター訓練について紹介します。
通常シミュレーターは、訓練生と訓練監督者(指導者(シミュレーターの操作も行う。))の2名で行います。
では、訓練の様子を見てみましょう。訓練生が緊張の面持ちで訓練に臨んでいます。シミュレーターには、管制塔から見た飛行場の様子がCGで忠実に再現され、離着陸する航空機のダイナミックな動きに至るまで、ほぼ実際の風景そのままです。
おっと、ここで画面の右端(北側)から戦闘機が現れ、滑走路への着陸を要求してきました。訓練生が、航空機に対し交通情報や管制指示を与えていますが、やはりどこかたどたどしい印象です。
続いて、航空機に対し着陸許可を発出しました。
着陸許可はスムーズに発出できたものの、滑走路や航空機の進入経路を目視でしっかり確認するよう、訓練監督者から指導を受けてしまいました。
着陸許可を与え、これで一安心…と思いきや、何と、滑走路の手前で待機していた航空機が許可なく滑走路に進入してきました!訓練生はこの動きに直ちに反応し、到着機に着陸の中止及び復行を指示することができました。
訓練生の迅速かつ的確な指示により、何とか事故を未然に防ぐことができました。これには訓練監督者も笑顔で拍手を送っています。
実際の管制業務も、この訓練のように突発的に生起する様々な状況に応じて、迅速かつ安全に対応することが求められています。シミュレーターを使うことで、発生回数の少ない不測事態や緊急事態への対処能力を高めることができます。
訓練生は、シミュレーターでの訓練と実際の管制塔での訓練を重ねることで様々な経験を積み、一人前の管制官へと成長していきます。
このような長く厳しい訓練を乗り越えた航空管制官が空の安全を守っています。皆さん、これからも安心して空の旅をお楽しみください!
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