彼らにとって長いこの教育もついに佳境を迎えます。

戦闘訓練です。

自衛官を目指す以上、射撃とともに避けては通れない訓練ですね。

きわめて基本的な実施要領で、普通科部隊の野外行動における攻撃要領を分かりやすく実施して理解させるような教育になっています。

射撃同様、危険が伴いますし相手を想定して行動するので、班長の指導もここが最も厳しくなる教育でもあります。

ではさっそく、５月２１日、前日にほふく要領の教育訓練をして臨んだ演習場でのはじめての戦闘訓練の様子からご覧ください。

この訓練では、１コ分隊が攻撃開始線と呼ばれる出発場所から攻撃目標と見立てた小さな台を奪取するまでの一連の行動を身につけます。

班長の号令で動くとはいえ、やはり細かく決められた動作がありますし、分隊の中で連携しなければならないので、班長・班付がまずはお手本を見せます。

写真では班長たちのすごさを伝えにくいのですが、すごく大変そうでしょ？

とにかく伏せて、走って、撃って、這って、また走るを繰り返します。

この展示の時、ほとんどの自候生たちはあっけにとられていました
(-_-;)

このあと、まずは一番最後に実施する突撃の要領について説明があり…

次いでその実習をしました。

この時はまだまだみんな元気でした
(^o^)

午前はこのあとにほふくの反復演練をして終了。

昼食をささっと食べたらいよいよ一連の行動の実習開始です。

自分たちがどのように前進していけばいいか、堆土で何をするのかを班長に質問しながら入念にチェックしていますね。

頭で考えてばかりではいつまでたっても練度は向上しません。

説明は受けた、予習もした、あとはやるのみ！

この日は一連の行動を３回繰り返しました。

最後にはみんなもうクタクタ…(-o-;)

そうとう堪えたようですね(^-^;

でも、最初からこれを余裕をもってこなす人はごく稀です。

今日できないことは班長たちも分かっています。

班長の指導を真摯に受け止め、まじめに取り組めばすぐに動作を覚え、無駄な動きがなくなるとともに同時に体力もついてくるので、練度判定のころには軽快で余裕のある動作ができるようになるのです。

土まみれになった彼らをまっていたのは、“洗濯”でした(*^▽^*)

そのまま部屋に帰ると部屋が埃まみれで大変ですし、彼らの練度では被服や武器の手入れを土落としからさせていては夜が明けてしまいます（冗談ではないですよ）から、こうやって丸洗いしているのです。

断じて遊びではありませんが…喜んでますね(^_^;)

週が明けて５月２８日、今日で戦闘訓練は３回目になります。

今日は練度判定で実施する身体の偽装をして訓練をしました。

みんな協力しながら決められた時間までに偽装していましたよ。

さっそく各班ごとに状況開始です。

明日は終日座学だから、みんな「今週はこれで最後」と自分を励ましながら頑張っていました。

ほふくに慣れてきた者も増えてきてなんとか様になってきましたねぇ。

ただ…さっきつけたばかりの草がもうない人がいるのはなぜかな？（笑）

動画は画質がよくなくて申し訳ありませんが、彼らの必死さの一端は伝わったのではないでしょうか？

早く到着した者が仲間を励ます声も聞こえてきましたね。

昼食の時間。

少しだけインタビューしました。

＃３ほふくは早さと低さが両立してますからホントにしんどいんですよね。

でも、彼らの班長は動画でご覧いただいた“あの班長”ですから、すごく鍛えられてるので、彼らのほふくはとても上手いですよ。

班長の思いも彼らに伝わっているようでよかったです(*^_^*)

今日は終日戦闘訓練。

午後からも土にまみれて必死に頑張りました。

もう見てるほうも感情移入してしまって、胸がこみ上げてきます
(/_;)

気がつけば日は西に傾いて、本日の訓練は終了を迎えました。

一日を通じて各班３回ずつ一連の行動を流しました。

最後はもう気持ちだけで前に進んでいましたね(*^o^*)

いやもう非常に、非常に素晴らしい！！！

帰隊前に少し休憩がありました。

様子を伺っていると・・・

と、疲れ切ったつぶやきが聞こえてきました。

それだけ全力を尽くしたということですね。

これ、重要なんです。

今日、自分の力を出し切ったからこそ、明日の自分は今日の自分を越えていけるのです。

来週はいよいよ練度判定！

その前に一度予行がありますが、最後まで集中して有終の美を飾ってほしいですね！

「突撃！戦闘訓練練度判定！」につづく。