気温は低めながら少し蒸し暑い日となりました。
もうすぐ梅雨入りですね。
今日は天幕を使用した基本的な宿営要領について学びます。
まずは資器材の使用法や注意事項の教育です。
私たちが当たり前と思っている燃料の違いも彼らの中には全くわからない者もいますので、一からしっかり教え込まれます。
続いて、天幕の展張要領の教育が始まりました。
お、あの班長が指導をするようです
<`ヘ´>
ダラダラしてると怒られてしまいますよ~
(-_-;)
あとはいつもどおり、ひたすら実習です!
まずは天幕などを出して・・・
一般的なテントと同様、自衛隊のそれも張り方は大して変わりません。
登山が趣味でテント張りの経験がある自候生もいますので、それほど難しくはないと思いましたが、思わぬ苦戦を強いられているようですよ。
意味ありげに白い線がありますが・・・?
天幕やそれを支えるための杭の位置がずれていて指導を受けていますね
(;一_一)
この時期にきて、班内ではまとまりができてきたんですが、区隊単位の連携はまだまだ難しいようですねぇ。
展張に一番時間がかかった班の自候生に話を聞いてみました。
― なんで遅くなったの?
A自候生「みんなバラバラに動いてしまったからだと思います。それに、班ごとの天幕をそろえるのがすごく難しかったです。」
― この班の長は?
B自候生「僕です。でも指示するのが苦手でうまくまとめられなかったです。」
それでもこの班を含めてお互いに声を掛け合っていくうちに、何とか全ての天幕をそろえることができました。
任務完了時刻(展張完了時刻)が迫ってきて、班長の激が飛びまくる中、いろいろと追いつめらてくると個人の特性が如実に表れます (^^)
今回も積極的にリーダーシップをとったり、それを支えるような動きをしたり、あるいは何をしていいか迷っている者に声をかけたりする自候生がたくさん出てきました。
天幕を張り終えると、その周りに溝を作ります。
雨が降っても浸水しないようにするためですね。
なんとか時間内に張り終えました (;´Д`)=3 フゥ
担当の鬼班長から「やれるなら最初からやりなさい」と指導されてしまいましたが、とにかく寝床はできました。
続いて天幕の中身の搬入がありますが、まずは一服です。
水分補給したらすぐに状況再開!
寝具(寝袋・エアーマット)を受領して、天幕内に搬入します。
エアーマットは5分もかからず膨らませていました。
一部の自候生はエアー抜き用のキャップが開いているのに気づかず必死に吹き込んでいましたが・・・(-"-;)
電球を設置して、天幕内を整頓したらようやく宿営準備完了です!
ちょっと時間ができたので、普段あまり聞けない話を聞いてみましょう
― もうすっかり営内生活には慣れたと思うけど、どう?楽しい?
C自候生「慣れましたけど、やっぱり自分の時間がないのは嫌ですねぇ。時間に縛られますし、寝る時間とか。」
― そうかぁ、でも家にいてもご両親に“早く寝なさい!”とか言われてたんじゃないの?
C自候生「自分の家はそういうのなかったんで。」
― 営内生活はどう?楽しんでる?
D自候生「僕は結構楽しんでますよ。」
― へぇ、でも嫌じゃないの?決まり事も多いし。
D自候生「でも、みんなといろんなこと…掃除とか一緒にできるし、そんなに嫌じゃないです。」
E自候生「おい、自分だけ優等生か!(笑)」
D自候生「ほんまやって!」
17:00
やれやれ、ようやく訓練終了…ではないんですねぇ。
本日は夜間の歩哨訓練があります。
彼らにとっては初めての夜間訓練ですね。
以前に実施した歩哨訓練を夜間でやるだけですが、もちろんそれなりの要領というものがあります。
夕食をとったらすぐに出発しました。
※食事は昼夕ともに携行食(レーション)でしたが、その様子は25km行進訓練の時に紹介しますね。
18:40
演習場に着きました。
日没前と後に担当班長がさまざまな明かりの見え具合を確認させます。
相手から自分たちがどう見えるかを体験させるのは昼間の歩哨訓練と同じですね。
ここからはご覧のとおり、カメラの能力限界です。
フラッシュをつけると自候生たちの目が眩んでしまうので、このあとは雰囲気だけのお届けです。
暗いし、班長達に内緒でいろいろ話ができそうなので、自候生を呼び出して本音を聞いてみました。
― ぶっちゃけあの班長、厳しすぎて嫌なんじゃない?
F自候生「いや、そんなことないです。」
G自候生「訓練の時は厳しいけど、営内では結構面白いし。」
― ホントに~?隠さなくてもいいよ。内緒にしとくから。
F自候生「ホントですよ。言われ(指導され)ることもその通りだと思いますから。」
G自候生「しょーがないなって思います。」
この記事読んだら鬼班長、泣くんじゃないですかね。鬼の目にも(To T)
いかがですか?
あえて、実際の暗さに近づけて掲載しました。
彼らが訓練したときの雰囲気が少しでも伝われば何よりです。
訓練が終わり、班長の指導を受けたら、演習場を出る前に装備点検です。
何か落としていたら大変ですからね。
ライトをつけて目視でしっかり確認します。
帰ってきたら、お楽しみが待っていました。
今回は夜食にカップ麺を持ってきてよいことになっていて、班長たちがお湯を用意してくれていたのです。
装備を早く片づけて、のこり数十分の自由時間を有意義に過ごそう・・・と思ったら?
『装備品の整頓ができていないっ!!』
班長のきびしい声が響きました。
せっかく作ったカップ麺はノビノビになりながら、装備品の整頓に時間をかける主の帰りを待っていました・・・
翌朝・・・時間は5時過ぎ・・・
昨晩の残念な装備品整頓不備事案から一夜明け、彼らが鬼班長の夢でも見てうなされているのではないか?と思い、様子をうかがってみました。
・・・・・・ぐ~~~・・・・・・
ぐっすりです。問題ありませんでした ∠('◇')
あ、音声録っとけばよかった(笑)
と、そこへ…
『 訓練非常呼集!!!』
5:30、班長が呼集をかけました!
みんな一斉に飛び起きて、寝ぼけ眼でフル装備に装備変換します。
今回は示された時間になんとか全員集合して報告できました。
班長からも「きみたちはできるんだぞ」と自覚を促す言葉がありました。
このあと、少しだけ行進訓練をして目を覚ましたら、朝食~撤収となりました。
行進訓練は前述のとおり、後日たっぷりお見せできるので今回は割愛しますね。
撤収の様子は、定点観測コマ送り動画でご覧ください。
こうして、長かった一泊二日の訓練は幕を閉じました。
夜間訓練は体力を消耗しますが、やはり若さですかね、「戦闘訓練より宿営・夜間歩哨訓練がいい」という自候生もいて最後まですごく元気でした。
今日は午後から休務(体を休める任務)です。
明日からまた戦闘訓練が待っていますし、来週後半は立て続けに大きい訓練が入っていますから、しっかり英気を養って明日に備えろ自候生!
ではまた! <(^o^)