「中高生記者インタビュー」について
「はじめての防衛白書」第2版は、中高生に親しみを感じてもらうため、中高生の感想を取り入れるなど「一緒に作る」形を取り入れています。
第2版での新企画であるこのコーナーでは、中高生記者を募集して、皆さんの関心がある職種の自衛官や学生にインタビューを行い、記事の作成にご協力いただきました。今回は自衛隊大阪地方協力本部を通じて、中高生有志の方々に記者として参加いただいております。
中高生記者三宅さんに、陸上自衛隊 陸上総隊第1ヘリコプター団 寺田1尉にインタビュー後、記事を書いていただきました。
三宅 悠人さん(高校1年生) ※取材時
16歳の高校1年生です。特技は少林寺拳法です。
自衛隊を将来の選択肢の1つとして考えてます! !
今回はV-22のパイロットをされている寺田1尉にお話を伺うことができました。インタビューした率直な感想として、とても気さくで話しやすい方だなと思いました。
寺田1尉は陸上自衛隊高等工科学校の生徒として入隊され、多用途ヘリなどの整備員、輸送ヘリ・対戦車ヘリの操縦士の経験を経て、今はV-22の操縦士として勤務されているそうです。そしてなんと寺田1尉はV-22 の操縦を学ぶため、1年間米海兵隊の操縦士課程へ留学をしたとのことでした。
中学校のときの担任の先生に「自衛隊の高校があるらしい」と言うことを教えてもらったことがきっかけでした。
陸上自衛隊高等工科学校を卒業後、ヘリの整備員をしていましたが、すぐ横で操縦している操縦士の姿を見て自分も操縦してみたいという想いが強くなったからです。
パイロットって英語が出来ないといけないんですか?
出来たほうがいいです。自分は苦手な方でしたし、高校レベルの英語が出来れば大丈夫です。
実際飛んでいても使う英語も決まっているので、必ずしも複雑な英文を使うことはないです。
自衛隊の中で少林寺拳法をされている方はいらっしゃいますか?
結構いると思います。私の周りにも何人かいます。
厳しい部分もあります。一人の行動が原因で1つの作戦を潰してしまったり、仲間の命を危険に晒してしまうこともあるので、規律や時間を守らせる為ためにも最初の教育期間はどうしても厳しくなります。
V-22を操縦していて普通のヘリ(CH-47など)との違いはありますか?
大きな違いは速度が速いところです。ヘリで約2時間の距離をV-22では約1時間で移動することができます。
幹部と曹士の違いはなんですか?
幹部は訓練などを計画して指揮します。曹士がその計画に基づき、行動するといった役割の違いや、給与面での違いがあります。
休日や自己研鑽はどのようにしていますか?
休日は3児のパパをしています。子供たちと遊んだりしています。
基本的に土日が休みなので予定は立てやすいです。自己研鑽としては、ジョギングをしたり英語の勉強をしたりしています。
▶ 感想
自衛隊は「厳しいことばっかり」「自由がなさそう」などのイメージがあったんですが、そのイメージが180 度ガラッと変わるようなとても良い経験ができました。また、現役の方の声が聞けてもっと自衛隊に興味を持つことができた貴重な経験になりました!
三宅さん、下調べを活かした質問構成で落ち着いたインタビューありがとうございました。
インタビューを受けた隊員から!
陸上自衛隊 陸上総隊 第1ヘリコプター団 1等陸尉
寺田 明生
私は、中学卒業後、陸上自衛隊高等工科学校へ入隊、夢であった自衛隊のパイロットの資格を取得しました。その後、英語の勉強にも取り組み、念願のアメリカ留学に挑戦しました。一年間にわたる米海兵隊の厳しい操縦訓練を乗り越こ え、現在は、第1ヘリコプター団輸送航空隊でV-22 のパイロットとして充実した日々を送っています。小中高生の皆さんも是非、自分の夢を目指し、いろんなことにチャレンジして下さい。