航空工学の基礎学問を十分修得し、加えて宇宙工学関連科目等を学びます。
大気圏内外を飛行する航空機、飛翔体、ロケット等を対象とした9学問分野を展開、それぞれの分野における基礎的学理を系統的な講義、実験、演習プログラムにより教育します。
航空機や人工衛星のような宇宙機等に関連した極限環境における諸問題を発見して、これらを創造的に解決する能力を養い、将来の航空宇宙技術の発展に十分対応できる柔軟性を持つ者を育成することを目的としています。
航空宇宙工学は多くの学問分野を有機的に統合して、航空機、ロケット等の飛行のためのシステムをまとめ上げることを明確な目的とした分野です。
このため航空宇宙工学科では、空気力学、航空原動機学、航空機力学、ヘリコプタ工学、飛行制御、航空機構造力学、宇宙航行、推進工学、航空宇宙工学設計の9分野を展開しています。
これら各分野の学理を十分に理解できるよう、各分野とも基礎的な科目・技術の講義から始まるようになっています。
そして、最終的には各学問分野が飛行のためのシステムを構成する上で果たしている役割や各学問分野間の相互の関連が理解できるように、系統的な講義、実験、演習プログラムのもとで学習します。
航空機に関係した空気など流体の流れと物体に作用する力の基礎的な部分を扱う学問です。
燃料の燃焼で発生する熱エネルギーによって生まれる動力や推進力の仕組みについて学びます。
飛行機の構造を外力によって伸びや曲げを生じる弾性的な棒や梁とみなし、これらの内部に生じる力の分布、外力と変形との関係、強度、剛性や安全性などの考え方の基礎を学びます。
基礎空気力学で学んだ空気の流れに関する基礎知識を基にし、翼などが空気の流れからどのような力を受けるのかということや理論的に性能を求める方法について講義します。
航空用および宇宙用のエンジンについて熱力学の視点から作動原理を学びます。
飛行中に受ける荷重やそれに耐えるための飛行機の構造様式について学びます。また、材料力学で習った棒や梁を組み合わせた骨組み構造の基礎も学びます。
航空機の飛行に必要な基礎理論や飛行に関する原理および現象とともに、航空機がより良く飛行するために必要な安定性、操縦性、性能等の基本的な概念について学びます。
空気の圧縮性の概念、高速機まわりにできる衝撃波、膨張波の構造や性質に対する基礎知識等とともに、どのようにすれば理想的な高速飛行状態を作り上げられるかということを学びます。
宇宙船・人工衛星・宇宙ステーションの軌道などを実際的に分かりやすく、宇宙工学の基礎知識として楽しく学びます。
航空機や宇宙機への応用を考えながら制御工学の基礎を学びます。
ヘリコプタとはどんな航空機なのかを、ロータの空気力学を重点に飛行機と対比しながら理解し、飛行原理や性能計算法の基礎を学びます。
ロケットエンジンがどのような原理で動くのか、どのような仕組みで成り立っているのかを学びます。
航空機や宇宙機の機体設計や運用方法を学びます。