将来の幹部自衛官にとって不可欠な社会全般に対する理解を深めるために、政策的関心という統一的視点から多様な学問領域の総合をめざして設立された学科です。
当学科では、政治学・経済学・法学などの基礎的学問を修得したうえで、組織論・社会学・安全保障論・危機管理などの、政策形成過程を科学的に分析するための科目を用意しています。さまざまな科学的手法と方法論を学び、現実の具体的な事例に即した分析を目標にしています。
第2学年および3学年の「公共政策研究」では、少人数のクラスで論文および書物の読解力、作文能力、発表能力を各人の興味に従ったテーマを選んで徹底的に訓練します。第4学年の卒業研究でその成果を論文にまとめるだけでなく、全員が校内外に公表するための発表会を開催します。
そのため、各人の関心に基づいて主体的に語学力、数理的能力、コンピュータなどによる情報処理能力を磨かなければなりません。さらに、問題提起能力あるいは政策立案・企画能力をめざして、教官共々新しい学問分野を確率していく、という意気込みで参加するように期待します。
公共政策の効果と評価の手法を習得することで、政策が国民生活にどのような影響を及ぼすかを学びます。
国際比較をまじえながら、日本国内の政策形成過程を研究します。
組織論的観点から組織のマネジメントや戦略の問題を学びます。
財政政策、金融政策、通商政策を理論的に解説すると共に、具体的なデータを使って経済政策の手段と制度を分析します。
日本の憲法と平和・安全法制にかかわる諸問題を、国際比較の視点から学びます。
社会調査の方法を、具体的に実習します。事例調査法、自由面接法、生活史法、質問紙調査法などの分析手法を学びます。
国際貿易の意義や国内経済への影響、輸出入される財の種類、為替レートの変化などについても学びます。
専門的な刑法、安全保障法などの法学関連科目を学ぶため、必要な基礎知識を習得します。
各時代のニューメディアがコミュニケーション体系に与えた影響について学びます。
地方自治法、防衛行政法、行政事件訴訟法、国家賠償法などを解釈しながらその基本構造を学びます。
戦後日本の経済発展を、戦後の復興期、高度経済成長期、オイルショックとその後、バブル経済、90年代長期停滞期と順を追って学びます。
社会学の基礎を学んだ後、教育問題や少年非行など、現実に起こっている社会問題を取り上げます。
公組織における人材募集、対外広報、行事案内などのマーケティングを学びます。
集団意志決定である公共選択において、公共財の適正供給をいかにして行うかを研究します。
