防衛装備庁

政策

防衛装備・技術協力について

防衛装備移転三原則について

政府は、平成26年4月1日、国家安全保障会議及び閣議において、平成25年12月に策定された「国家安全保障戦略」に基づき、防衛装備の海外移転に関して、武器輸出三原則等に代わる新たな原則として、「防衛装備移転三原則」を策定しました。
 また、令和5年12月22日、令和4年12月に策定された新たな「国家安全保障戦略」を踏まえ、「防衛装備移転三原則」及び「防衛装備移転三原則の運用指針」の改正を行いました。
 さらに、令和6年3月26日、国家安全保障会議及び閣議において、「グローバル戦闘航空プログラムに係る完成品の我が国からパートナー国以外の国に対する移転について」決定し、国家安全保障会議において「防衛装備移転三原則の運用指針」を一部改正いたしました。

防衛装備移転三原則

防衛装備移転三原則の運用指針

防衛装備移転三原則及び運用指針の改正(資料)(令和5年12月)

グローバル戦闘航空プログラムに係る完成品の我が国からパートナー国以外の国に対する移転について(閣議決定)

グローバル戦闘航空プログラムに係る完成品の我が国からパートナー国以外の国に対する移転に係る改正について(資料)

米国との防衛装備・技術協力について

SM-3ブロックⅡA

1 共同研究・開発など

米国との間で、わが国は平成4年以降、25件の共同研究及び1件の共同開発を実施してきており、令和4年9月現在、5件の共同研究(部隊運用におけるジェット燃料及び騒音への曝露の比較、高耐熱性ケース技術、次世代水陸両用技術、日米間のネットワーク間インターフェース、モジュール型ハイブリッド電気駆動車両システムに係る共同研究)を実施しています。また、平成18年より日米で共同開発に着手したBMD用能力向上型迎撃ミサイル「SM-3ブロックⅡA」については、平成28年12月に国家安全保障会議において共同生産・配備段階への移行を決定しています。
 米国への装備移転については、平成26年7月以降、わが国がライセンス生産を行っているペトリオットPAC-2の部品、イージスシステムに係るソフトウェア及び部品等、F-15及びF-16に搭載されているF100エンジン部品、F-15用慣性航法装置の米国への移転について、国家安全保障会議での審議の結果、海外移転を認め得る案件に該当することを確認しています。

さらに、平成28年6月の防衛相会談において、わが国の防衛大臣と米国防長官との間で「日米相互の防衛調達に係る覚書(RDP MOU)」の署名が行われました。本覚書は、日米の防衛当局による防衛装備品の調達に関して、相互主義に基づく措置(相手国企業への応札に必要な情報の提供、提出した企業情報の保全、相手国企業に対する参入規制の免除等)を促進するものです。これにより、互恵的な防衛調達が促進されることとなり、日米のより緊密な防衛装備・技術協力につながることが期待されます。加えて、令和4年1月の日米「2+2」にて「共同研究、共同開発、共同生産、及び共同維持並びに試験及び評価に関する協力に係る枠組みに関する交換公文」が締結され、同交換公文に基づき、新興技術に関する米国との協力を前進させていくこととしています。

2 日米共通装備品の生産・維持整備

(1)F-35A生産への国内企業の製造参画及び整備拠点の設置
 わが国は、F-35A戦闘機をF-4戦闘機の後継機とし、平成24年度以降、42機取得すること、一部の完成機輸入を除き国内企業が製造に参画することなどを決定しています(※)。これを踏まえ、わが国は平成25年度以降のF-35A戦闘機取得に際して国内企業の製造参画を図り、これまで、機体及びエンジンの最終組立・検査(FACO)や、関連部品の製造参画の取組を行ってきました。

また、F-35戦闘機が全世界的に運用されることから、米国政府は、北米・欧州・アジア太平洋地域に機体・エンジンを中心とした整備拠点(リージョナル・デポ)を設置することとしました。
 平成26年12月に米国政府によって選定されたアジア太平洋地域におけるわが国の機体の整備拠点については、令和2年7月より、三菱重工業小牧南工場において運用を開始しました。
 また、エンジンの整備拠点については、令和5年から整備を実施するため、平成30年度から器材の調達を開始し、運用開始に向けた準備を実施しています。
 国内企業が継続してF-35戦闘機の製造に参画することや、機体及びエンジンの整備拠点を国内に設置し、アジア太平洋地域での維持整備に貢献することは、わが国のF-35A戦闘機の運用支援体制を確保するとともに、国内の防衛産業基盤の維持・育成・高度化、日米同盟の強化及びインド太平洋地域における装備協力の深化といった観点から有意義なものです。

(2)日米オスプレイの共通整備基盤の確立に向けた取組
 米海軍は、普天間飛行場に配備されている米海兵隊オスプレイの定期機体整備を平成29年頃から開始するため、その整備企業を選定する入札を行い、平成27年10月、富士重工業株式会社(現株式会社SUBARU)を選定しました。平成29年2月から、陸自木更津駐屯地において定期機体整備が実施され、平成31年3月には1機目、令和2年3月には2機目、令和3年1月には3機目、そして同年7月には4機目、令和4年4月には5機目の整備が完了し、米側へ引き渡されました。また、同年9月時点で、6機目、7機目及び8機目が整備中です。
 防衛省としては、①陸自オスプレイ(V-22)の円滑な導入、②日米安保体制の円滑かつ効果的な運用、③整備の効率化の観点から、木更津駐屯地の格納庫を整備企業に使用させ、米海兵隊オスプレイの整備とともに、将来のV-22の整備を同駐屯地で実施することにより、日米オスプレイの共通の整備基盤を確立していくこととしています。木更津駐屯地での共通の整備基盤の確立は、新ガイドラインに掲げる「共通装備品の修理及び整備の基盤の強化」の実現と沖縄の負担軽減に資するものとして、極めて有意義です。

新たな防衛装備・技術協力の構築

1 欧州主要国との防衛装備・技術協力など

次世代機雷探知技術に係る日仏共同研究

競争力のある防衛産業を擁する欧州主要国との防衛装備・技術協力は、これらの国々との安全保障・防衛協力の強化及びわが国の防衛生産・技術基盤の維持・強化に資するものであり、関係の構築・深化を図っています。

(1)英国
 英国との間では、平成25年7月、日英防衛装備品・技術移転協定が発効し、同月、米国以外の国とは初めてとなる化学・生物防護技術に係る共同研究を開始し、本共同研究は平成29年7月に成功裏に完了しました。また、平成26年11月に「共同による新たな空対空ミサイルの実現可能性に係る日英共同研究」(平成30年3月完了)、平成28年7月には「人員脆弱性評価に係る共同研究」(令和2年7月完了)、平成30年2月には、「ジェットエンジンの認証プロセスに係る共同研究」(令和2年2月完了)をそれぞれ実施しました。そして、平成30年12月には「共同による新たな空対空ミサイルの実証に係る日英共同研究」、令和3年7月には、新たな「化学・生物防護技術に係る共同研究」を開始したほか、平成30年3月に開始した「次世代RFセンサシステムの実現可能性に係る共同研究」は、令和4年2月に「次世代RFセンサシステムの技術実証に係る共同研究」に移行しており、次期戦闘機への適用も視野に現在も継続中です。
 さらに、「将来戦闘機における英国との協力の可能性に係る日英共同スタディ」を実施するなど、日英がそれぞれ検討を進める次期戦闘機及び将来戦闘航空システム(FCAS:Future Combat Air System)に関する情報交換を行い、将来の共同事業の可能性について、日英両政府及び企業も含めた形で意見交換を実施しています。
 また、日英防衛装備・技術協力運営委員会を平成26年7月に初開催し、定期的に協議を行っています。

(2)フランス
 フランスとの間では、平成26年1月、防衛装備品協力及び輸出管理措置に関する委員会をそれぞれ設置し、同28年12月には日仏防衛装備品・技術移転協定が発効しました。平成30年1月の第4回日仏「2+2」においては、次世代機雷探知技術に関する協力の早期開始を確認し、同年6月、次世代機雷探知技術に係る共同研究を開始しました。
 また、平成29年6月の「パリ・エアショー2017」に海自P-1哨戒機が参加するとともに、防衛装備庁が初めてP-1哨戒機関連のブースを出展し、令和元年6月の「パリ・エアショー2019」には海自P-1哨戒機及び空自C-2輸送機が参加しました。令和4年6月には、フランスで開催された国際装備品展示会「ユーロサトリ2022」にも出展を行いました。

(3)ドイツ
 ドイツとの間では、平成29年7月、日独防衛装備品・技術移転協定が署名・発効されました。
 また、平成30年4月の「ベルリン・エアショー2018」に海自P-1哨戒機が参加するとともに、防衛装備庁がP-1哨戒機関連のブースを出展しました。

(4)イタリア
 イタリアとの間では、平成31年4月、日伊防衛装備品・技術移転協定が発効しました。平成31年1月には、欧州で初となる「日伊・官民防衛産業フォーラム」を開催し、さらに日伊防衛装備・技術協力に関する課長級協議の枠組みを設置しました。

(5)ウクライナ
 ウクライナとの間では、令和4年2月のロシアによるウクライナ侵略の開始を受けて、ウクライナ政府からの装備品等の提供要請を踏まえ、自衛隊法に基づき非殺傷の物資を防衛装備移転三原則の範囲内で提供するべく、3月8日に国家安全保障会議において、防衛装備移転三原則の運用指針を一部改正し、令和4年3月から、防弾チョッキ、鉄帽(ヘルメット)、防護マスク、防護衣、小型のドローン等を自衛隊機等により輸送し、ウクライナ政府への提供を実施しています。

2 アジア太平洋地域の友好国との防衛装備・技術協力など

豪州との共同による複数無人車両の自律化技術の研究

アジア太平洋地域の友好国との間では、わが国との防衛装備・技術協力に関する関心や期待が寄せられており、関係構築を積極的に図っています。

(1)オーストラリア
 オーストラリアとの間では、平成26年12月、日豪防衛装備品・技術移転協定が発効しました。
 平成26年10月の日豪防衛相会談においては、①F-35プログラムに関する潜在的な協力の機会の検討、②取得改革にかかるオーストラリア装備庁との対話、③オーストラリア側からの要請を受け、オーストラリアの将来潜水艦プログラムに関する日本の協力の可能性についての検討、④オーストラリア国防科学技術機関との防衛技術交流(船舶の流体力学分野、技術者交流)、⑤防衛産業間対話を含む多面的な協力について検討を進めていくこととしました。その後、平成27年12月からは船舶の流体力学分野に係る共同研究を開始し、令和元年11月に終了しました。また、令和元年11月に科学技術者交流計画に係る取決めに署名し、技術者の相互派遣の枠組みを整理しました。この枠組みに基づき、令和3年より防衛装備庁とオーストラリア国防科学技術グループとの間で技術者の相互派遣を開始しています。さらに、令和3年5月からは船舶の流体性能及び流体音響性能に係る共同研究と複数無人車両の自律化技術に係る共同研究を開始しました。
 平成31年2月には、オーストラリアで開催されたアバロン国際航空ショーに空自C-2輸送機を参加させ、わが国の技術力を発信しました。
 また、令和元年6月には、第2回目となる日豪防衛装備・技術協力共同運営委員会を開催し、日豪間で防衛装備・技術協力をさらに推進していくための方策などについて、さらなる検討を行うなど、日豪両国の防衛装備・技術協力の進展を図っています。

(2)インド
 インドとの防衛装備・技術協力は、日印の特別な戦略的グローバル・パートナーシップに基づく重要な協力分野と位置付けられており、平成27年12月の日印首脳会談において日印防衛装備品・技術移転協定の署名が行われ、平成28年3月に発効しました。
 また、これまでに計6回の防衛装備・技術協力に関する事務レベル協議を開催するなど、デュアル・ユースを含む防衛装備・技術協力案件の形成に向け協議を実施してきており、平成29年9月の日印防衛相会談での研究協力に向けた協議開始の合意を踏まえ、平成30年7月には「UGV/ロボティクスのための画像による位置推定技術に係る共同研究」を開始しました。
 さらに、平成31年2月には同国とは2回目となる「日印・官民防衛産業フォーラム」をベンガルールにおいて開催するなど、日印両国の防衛装備・技術協力に関する議論が進展しています。

(3)ASEAN諸国

フィリピンに移転予定の警戒管制レーダー(イメージ)
(写真は自衛隊のものであり、フィリピンに移転予定のレーダーは、三菱電機㈱が2020年8月のフィリピン空軍との契約に基づき、自衛隊向けのレーダーを製造した経験を踏まえて、新たに開発・製造するもの)

ASEAN諸国との間では、日ASEAN防衛当局次官級会合などを通じて、人道支援・災害救援や海洋安全保障など、非伝統的安全保障分野における防衛装備・技術協力について意見交換がなされており、参加国からは、これらの課題に効果的に対処するため、わが国からの協力に期待が示されています。平成28年11月の日ASEAN防衛担当大臣会合の際にわが国が表明した「ビエンチャン・ビジョン」において、ASEAN諸国との防衛装備・技術協力に関しては、①装備品・技術移転、②人材育成、③防衛産業に関するセミナーなどの開催を3つの柱として進めることとしています。

各国との具体的な取組

・フィリピン

フィリピンとの間では、同年9月の日比首脳会談において、フィリピン海軍への海自TC-90練習機の移転などについて正式に合意され、平成29年3月には、2機のTC-90を、平成30年3月には、残り3機のTC-90をフィリピン海軍へ引き渡しました。また、平成28年11月から平成30年3月まで、フィリピン海軍パイロットに対する操縦訓練を海自徳島航空基地で行い、平成29年4月以降、フィリピンにわが国の整備企業の要員を派遣し、維持整備の支援を実施しました。また、平成30年6月の日比防衛相会談において、陸自で不用となった多用途ヘリコプターUH-1Hの部品などをフィリピン空軍に無償譲渡することを確認し、同年11月、移転に係る防衛当局間の取決めに署名のうえ、平成31年3月、一部の部品などのフィリピンへの引き渡しを開始し、令和元年9月に完了しました。これら2件の移転は、平成29年6月に施行された、不用装備品等の無償譲渡等を可能とする自衛隊法の規定を適用した事例となります。さらに、平成31年1月には、防衛装備・技術協力に関する事務レベルの定期協議の枠組みを設置しました。
 こうした防衛装備・技術協力の活動を行ってきたところ、令和2年8月、フィリピン国防省と三菱電機㈱の間で同社製警戒管制レーダー4基を約1億ドルで納入する契約が成立しました。
 当該レーダーは、三菱電機㈱がフィリピン空軍の要求に基づき、自衛隊向けのレーダーを製造した経験を踏まえて、新たに開発・製造するもので、我が国から海外への完成装備品の移転としては初の案件です。

・ベトナム

ベトナムとの間では、平成28年11月の日越防衛次官級協議において、「防衛装備・技術協力に関する定期協議の実施要領(TOR:Terms of Reference)」に署名しました。また、令和元年5月の日越防衛相会談の際に、具体的な分野などを示した「防衛産業間協力の促進の方向性にかかる日ベトナム防衛当局間の覚書」に署名し、令和3年9月、日越防衛装備品・技術移転協定が署名・発効に至りました。

・マレーシア

マレーシアとの間では、平成30年4月、日馬防衛装備品・技術移転協定に署名し、発効しました。

・インドネシア

インドネシアとの間では、令和3年3月に東京で開催された第2回日インドネシア「2+2」において、日インドネシア防衛装備品・技術移転協定に署名し、即日発効しました。

・タイ

タイとの間では、令和4年5月、岸田総理のタイ訪問の際に防衛装備品・技術移転協定の署名が行われ、即日発効しました。

このような取組を通じて、人道支援・災害救援や海洋安全保障分野での協力を推進していくこととしています。

(4)中東

ドバイエアショー 2021(C-2輸送機の地上展示)

・アラブ首長国連邦

アラブ首長国連邦との間では、同国で開催された「ドバイ・エアショー」において、空自C-2輸送機が、平成29年、令和元年及び令和3年の3度にわたって地上及び飛行展示を実施(平成29年は地上展示のみ)し、ムハンマド皇太子(当時)をはじめとする政府高官が視察しました。

・ヨルダン

ヨルダンとの間では、アブドッラー国王からの要請を受け、令和元年8月、ヨルダン王立戦車博物館での展示用として、陸自の退役済み61式戦車1両をヨルダン側に無償で貸し付けました。これに対し、アブドッラー国王よりヨルダンで開発された装甲車を陸自に贈呈したいとの申し出があり、同月、受領しました。同年10月、防衛省において、上記貸し付け・贈呈にかかる式典を開催し、防衛大臣及びヨルダン駐日特命全権大使によるスピーチ及び覚書の署名・交換が行われました。また、11月には、ヨルダン王立戦車博物館において、駐ヨルダン特命全権大使及び同博物館長による貸し付けた61式戦車の除幕及び説明パネルの設置が実施されました。

・イスラエル

イスラエルとの間では、令和元年9月、日本とイスラエル防衛当局間で提供される、防衛装備・技術に関する秘密情報を適切に保護するため、「防衛装備・技術に関する秘密情報保護の覚書」の署名が行われました。

装備移転に向けた情報発信・官民連携

ユーロサトリ2022(防衛装備庁ブース)

(1)国際防衛装備品展示会への出展
 防衛装備庁では、国際防衛装備品展示会への出展を実施し、わが国の防衛装備に関する施策や高い技術力を発信しています。このような取組は、各国政府関係者などのわが国の装備政策や技術力に対する理解を深め、防衛装備・技術協力推進のための基盤の形成に寄与するものです。
 令和2年以降、世界的な新型コロナウィルス感染症拡大の影響により、各国の国際防衛装備品展示会が相次いで中止又は延期される中、防衛装備庁としても展示会への出展を断念せざるを得ない状況が続いていましたが、令和3年11月には、アラブ首長国連邦の「ドバイ・エアショー2021」に出展し、わが国が開発したC-2輸送機の地上及び飛行展示を通じ、国産航空機に象徴される高い技術力などについて広く情報発信を行いました。令和4年6月には、フランスで開催された世界でも有数規模の展示会である「ユーロサトリ2022」にも出展を行い、我が国の技術力を活用したコンポーネント・部品のグローバルサプライチェーンへの供給を目指した展示として、先端装備品の要素技術等について、製造企業と一体となって情報発信を行いました。

(2)防衛装備品の適切な海外移転に向けた官民連携
 防衛装備品の海外移転について、防衛大綱及び中期防では、「防衛装備移転三原則の下、装備品の適切な海外移転を政府一体となって推進する」とされていることを受け、諸外国との安全保障協力を進めるとともに、防衛産業基盤の強靱化を図るため、官民が連携してこのための取組を進めています。
 具体的には、防衛装備庁、商社、製造企業の連携のもとで、相手国の潜在的なニーズを把握して提案に向けた活動を行う「事業実現可能性調査」を令和2年度から事業化し、令和4年度は、インド、インドネシア、ベトナム、タイの4ヵ国を対象に実施しています。
 また、わが国と相手国との間で、両国の防衛当局と企業が一堂に会して、防衛装備品の海外移転に関する意見交換を行う「官民防衛産業フォーラム」を、平成29年8 月のインドネシアでの開催をはじめ、これまでに、インド、ベトナム、オーストラリア、イタリア、フィリピンを合わせた計6か国において実施しています。また、日本国内においても、海外移転に関する官民の知識向上を図る取組として、「防衛装備移転に関するウェビナー」を開催し、諸外国との民間ビジネス分野での事例や防衛装備・技術協力の現状を学ぶ機会を創出しています。ウェビナーは令和2年12月の初開催以降、令和4年10月までに合計4回実施してきました。
 さらに、かねてより防衛産業から要望が寄せられていた官民間での海外移転に関する情報共有の場として、令和4年3月にWeb上にポータルサイトを整備し、海外移転を進める防衛関連企業を対象として、各国の調達制度やわが国の防衛装備移転制度等の情報提供を行っています。

「防衛装備・技術移転に係る諸課題に関する検討会」報告書について

平成26年6月に策定された防衛生産・技術基盤戦略において、防衛装備移転に関し「円滑に協力を進めるための体制・仕組みについて検討を行う」とされたことを踏まえ、経理装備局長の諮問により部外有識者等による「防衛装備・技術移転に係る諸課題に関する検討会」を開催していましたが、同27年9月30日に同検討会から報告書が提出されました。

「防衛装備・技術移転に係る諸課題に関する検討会」報告書

防衛装備移転プロモーション リファレンスガイド・動画

防衛装備庁においては、我が国の装備品について、その特長と技術力を諸外国に理解いただき、防衛装備・技術協力の具体化を促進するため、リファレンスガイドや動画等を順次整備しています。以下のバナーから、特設サイトをご覧いただくことができます(海外向けサイトのため、英語版のみとなります)。

防衛装備移転に関するポータルサイトについて

我が国の安全保障に資する場合等に装備移転を認め得るとする防衛装備移転三原則の下、装備品の適切な海外移転を推進するため、情報収集・発信等のための官民連携を図ることを目的として、装備品の海外移転に関する情報を官民間で共有するためのポータルサイト “DETRAP” (Defense Equipment TRAnsfer Partnership) を整備しています。
 本サイトは、装備品の適切な海外移転を推進するための官民連携を推進するための情報共有の場とすることを趣旨とするものであり、この趣旨に同意いただけた登録者の方が自らの利用目的のために利用することができます。
 なお、同趣旨のため、利用登録の対象は、防衛関連工業会等の会員企業等に限らせていただきます。

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