防衛装備庁

政策

防衛装備・技術協力について

防衛装備移転三原則について

政府は、平成26年4月1日、国家安全保障会議及び閣議において、平成25年12月に策定された「国家安全保障戦略」に基づき、防衛装備の海外移転に関して、武器輸出三原則等に代わる新たな原則として、「防衛装備移転三原則」を策定しました。

また、令和5年12月22日、令和4年12月に策定された新たな「国家安全保障戦略」を踏まえ、「防衛装備移転三原則」及び「防衛装備移転三原則の運用指針」の改正を行いました。

さらに、令和6年3月26日、国家安全保障会議及び閣議において、「グローバル戦闘航空プログラムに係る完成品の我が国からパートナー国以外の国に対する移転について」決定し、国家安全保障会議において「防衛装備移転三原則の運用指針」を一部改正いたしました。

今般、防衛装備移転を更に推進し、同盟国・同志国の抑止力・対処力を強化することなどにより、我が国にとって望ましい安全保障環境を創出することが重要との考えのもと、令和8年4月21日、「防衛装備移転三原則」及び「防衛装備移転三原則の運用指針」の改正を行いました。

〇 平成26年4月1日策定

〇 令和5年12月22日改正

〇 令和6年3月26日改正

〇 令和8年4月21日改正

米国との防衛装備・技術協力関係の深化について

1 共同研究・開発など

わが国は、米国との間で、1992年以降、27件の共同研究と2件の共同開発を実施しています。

2022年1月の日米「2+2」にて「共同研究、共同開発、共同生産、及び共同維持並びに試験及び評価に関する協力に係る枠組みに関する交換公文」が締結され、翌年(2023年)1月、研究、開発、試験及び評価プロジェクトに係る了解覚書(RDT&E MOU)」を日米間で合意しました。従来、日米の防衛当局間で共同研究・開発事業を開始する際には、案件ごとに交換公文(EN)、了解覚書(MOU)をそれぞれ策定していましたが、共同事業の迅速な実施という観点から、日米の研究開発協力に関する包括的な枠組みとしてRDT &E MOUに合意し、各事業の特性を踏まえ、個々に判断される具体的な活動等を事業取決(PA: Project Arrangement)で決めることになりました。

(1)共同研究

2025年6月、防衛省および米国防省は、「無人水中航走体の水中障害物回避に係る共同研究」に関する事業取決めの署名を行いました。本研究は、水中戦において求められる長期化する任務への対応のため、複雑な実海洋環境において無人水中航走体の航行上の危険を検知・回避できる状況認識・対処能力の向上を目指すものです。

このほか、現在、モジュール型ハイブリッド電気駆動車両システム、無人航空機へ適用するAI技術および高出力マイクロ波システムに係る共同研究を実施しています。

(2)共同開発

2022年の日米防衛相会談において、極超音速技術に対抗するための技術について、共同分析の進捗を踏まえ、要素技術・構成品レベルでの日米共同研究の検討を開始することで合意し、2023年1月の日米「2+2」で将来のインターセプターの共同開発の可能性について議論を開始することで一致しました。これを受け、防衛省と米国防省で検討を行ってきた結果、日米両国は同年8月に、滑空段階迎撃用誘導弾(Glide Phase Interceptor:GPI)の共同開発を開始することを決定し、日米首脳会談において、両首脳は、これを歓迎しました。防衛省と米国防省は共同開発開始の決定以降、GPI日米共同開発に関し、両国間の作業範囲や意思決定体制などについて協議を行い、2024年5月、事業取決めに署名しました。

(3)その他の技術協力

2024年9月、防衛装備庁およびDIU (Defense Innovation Unit) は、「防衛装備庁及び米国防イノベーションユニットによる防衛イノベーション技術分野での協力に係る覚書」の締結を行いました。本覚書を踏まえ、最先端の民生技術の迅速かつ効率的な防衛装備への取込みや防衛生産・技術基盤の強化を推進します。

(4)装備移転

他2023年には、ペトリオット・ミサイルの米国への移転について、国家安全保障会議において海外移転を認めうる案件に該当することを確認しています。本移転は、米軍および世界規模においてペトリオット・ミサイルの需要が予想を超える水準にある中、米国からの要請に応え、米軍のペトリオット・ミサイルの在庫をできるだけ早く補完し、米軍の態勢を支えるというこれまでに例のない取組です。これは、米国との安全保障・防衛協力を新たな段階へと高めるとともに、わが国の安全保障およびインド太平洋地域の平和と安定に寄与するものです。

2 日米共通装備品の生産・維持整備

(1)日米防衛産業協力・取得・維持整備定期協議(DICAS)

2024年4月、日米首脳共同声明「未来のためのグローバル・パートナー」において、長期的に重要な能力の需要を満たし即応性を維持するためにそれぞれの産業基盤を活用することを目的とし、日米の関係省庁と連携し、防衛省と米国防省が共に主導する日米防衛産業協力・取得・維持整備定期協議(ダイキャス DICAS, Forum on Defense Industrial Cooperation, Acquisition and Sustainment)を開催することとされました。これに基づき、同年6月に開催された第1回DICAS において、深澤防衛装備庁長官(当時)とラプランテ米国防次官(取得・維持整備担当)(当時)は、日米の防衛産業によるパートナーシップのもとで、ミサイルの共同生産、前方展開される米海軍艦船および米空軍機の共同維持整備、そしてサプライチェーンの強靱化の機会を特定するためにさらなる議論を行うべく作業部会(ワーキンググループ)を設置することなどに合意しました。同年7 月に行われた日米「2+2」において、 アムラームAMRAAM (Advanced Medium-Range Air-to-Air Missile) およびPAC-3MSEの生産能力拡大のために、互恵的な共同生産の機会を追求することが確認されました。同年10月に行われた第2回DICASおよび同年12月の第3回DICAS において、4つの作業部会(ミサイル共同生産作業部会、航空機整備作業部会、サプライチェーン強靱化作業部会、艦船整備作業部会)における、それぞれの進捗を確認しました。

第1回DICAS

(2)F-35A戦闘機生産への国内企業の製造参画及び整備拠点の設置

わが国は、2011年、F-35A戦闘機について、一部の完成機輸入を除き国内企業が製造に参画することなどを決定しました。これを踏まえ、わが国は、2013年度以降のF-35A戦闘機の取得に際して、国内企業の製造参画を図り、これまで、機体、エンジンの最終組立・検査(FACO, Final Assembly and Check Out)、関連部品の製造参画の取組を行ってきた。

2019年度以降の取得に際しては、厳しい財政状況を踏まえ、完成機輸入を原則としつつ、より安価な手段がある場合には見直すこととされ、その後の製造企業による経費低減の取組などにより、国内企業がFACOを行う方が、完成機輸入に比べてより安価となることが確認されたため、2019年度から2027年度までの取得については、国内企業が最終組立・検査を行った機体を取得することとしています。

また、F-35戦闘機が全世界的に運用されることから、米国政府は、北米・欧州・アジア太平洋地域に機体・エンジンを中心とした整備拠点(リージョナル・デポ)を設置することとしました。

2014年に、米国政府によって選定されたアジア太平洋地域におけるわが国のF-35戦闘機の機体の整備拠点は、2020年から愛知県にある三菱重工業小牧南工場において運用を開始しました。また、エンジンの整備拠点は、2023年から東京都にあるIHI瑞穂工場において運用を開始しました。

F-35戦闘機の製造に国内企業が継続して参画することや、機体やエンジンなどの整備拠点を国内に設置し、アジア太平洋地域での維持整備に貢献することは、国内の防衛生産・技術基盤の維持・育成・高度化に資するものであるとともに、わが国のF-35A戦闘機の運用支援体制の確保、日米同盟の強化、インド太平洋地域における防衛装備・技術協力の深化といった観点から、有意義です。

(3)日米オスプレイの共通整備基盤の確立に向けた取組

米海軍は、普天間飛行場に配備されている米海兵隊オスプレイ(MV-22)の定期機体整備のため、2015年、整備企業として富士重工業株式会社(現株式会社SUBARU)を選定し、2017年から、陸自木更津駐屯地において定期機体整備を開始しました。

防衛省としては、①陸自オスプレイ(V-22)の円滑な導入、②日米安保体制の円滑かつ効果的な運用、③整備の効率化の観点から、木更津駐屯地の格納庫を整備企業に使用させ、米海兵隊オスプレイの整備とともに、将来のV-22の整備を同駐屯地で実施することにより、日米オスプレイの共通の整備基盤を確立していくこととしています。木更津駐屯地での共通の整備基盤の確立は、新ガイドラインに掲げる「共通装備品の修理及び整備の基盤の強化」の実現と沖縄の負担軽減に資するものとして、極めて有意義です。

新たな防衛装備・技術協力の構築

1 欧州主要国との防衛装備・技術協力など

装備品に関する協力は、構想から退役まで半世紀以上に及ぶ取組であることを踏まえ、防衛装備移転や国際共同開発を含む、防衛装備・技術協力の取組の強化を通じ、相手国軍隊の能力向上や相手国との中長期にわたる関係の維持・強化を図っています。特に、ハイレベル・実務者交流、共同訓練・演習、能力構築支援などの取組のほか、政府安全保障能力強化支援(OSA, Official Security Assistance)など、防衛省以外の取組とも組み合わせることで、これを効果的に進めることとしています。その際、就役から相当年数が経過し、拡張性などに限界がある装備品の早期用途廃止、早期除籍などの活用による同志国への移転を検討することとしています。

(1)オーストラリア

オーストラリアとの間では、2014年、防衛装備品・技術移転協定が発効し、2017年に日豪防衛装備・技術協力共同運営委員会を初開催しました。以降、定期的に協議を行い日豪両国の防衛装備・技術協力の進展を図っています。これ以降、各種取決めの署名、科学技術者の相互派遣、各種共同研究を行っています。

2023年には、「研究、開発、試験及び評価プロジェクトに関する取決め」に署名し、共同事業を迅速に開始する枠組みを整理しました。2024年1月、本取決めを初めて適用し、「水中自律型無人機に関する日豪共同研究」を開始しました。

2023年に行われた日豪防衛相会談において、木原防衛大臣(当時)は、マールズ豪副首相兼国防大臣とともに、豪国防省が三菱電機オーストラリアとの間でレーザー技術を活用した共同開発事業の契約締結を公表したことに歓迎の意を表明しました。本事業は、日豪間で初めての共同開発案件であるのみならず、日本の防衛関連企業の技術が外国政府から着目され、防衛分野での国際共同開発の実施に至った初めての事例であり、官民一体となって防衛装備移転を推進してきたわが国にとって新たな一歩となるものです。

こうした日豪間の防衛産業の連携を後押しするものとして、2025年8月、日豪防衛当局間審議官級協議を開催しました。 また、豪政府は、2024年2月に「もがみ」型護衛艦を含む4 か国の候補艦艇から次期汎用フリゲートを選定する旨発表し、オーストラリア国内での建造を含む調達計画を発表しました。わが国は豪政府の求めに応じて必要な情報提供を行ってきたところ、同年11月、豪政府は、「もがみ」型護衛艦の能力向上型である令和6年度型護衛艦(4,800トン型)を含む2か国の艦艇を最終候補として選定しました。同月、これを受け、国家安全保障会議で審議した結果、わが国が選定され、オーストラリアの次期汎用フリゲートの共同開発・生産をオーストラリアと行うこととなった場合の完成品などについて、オーストラリアへの移転を認め得ることとしました。さらに、同年12月、オーストラリアの次期汎用フリゲートの共同開発・生産に向けて官民一体となって推進していくため、防衛省は、三菱重工業を始めとする関係企業、内閣官房、外務省、財務省、経済産業省、国土交通省からなる関係省庁が出席する「官民合同推進委員会」を設置し、これまでに計3回実施してきました。

2024年7月にオーストラリアで開催された国際展示会・カンファレンス「Indian Ocean Defence & Security 2024」に、高見防衛大臣補佐官(当時)が参加し、コンロイ豪国防産業大臣らと会談を行いました。2025 年2月、若宮防衛大臣補佐官は、オーストラリアを訪問し、コンロイ豪国防産業大臣やキング豪資源大臣らと会談し、日豪防衛産業協力全般について意見交換しました。また、2025年7月、石川防衛装備庁長官は三菱重工業泉澤会長とともにオーストラリアを訪問し、豪州政府関係者等と防衛装備・技術協力に係る意見交換を実施しました。

2025年8月、「もがみ」型護衛艦の能力向上型である令和6年度型護衛艦が選定された旨、豪政府より正式発表がなされました。これを受け、今後は2026年始めに見込まれる契約締結に向けて、引き続き官民一体で取り組んでいきます。

防衛省・自衛隊:オーストラリア|各国との防衛協力・交流

「もがみ」型護衛艦(候補艦艇)

(2)インド

インドとの防衛装備・技術協力は、日印の特別戦略的グローバル・パートナーシップに基づく重要な協力分野と位置づけられており、2015年の日印首脳会談において防衛装備品・技術移転協定の署名が行われ、2016 年に発効しました。以降、定期的に協議を行っています。2024年11月、日印防衛装備品・技術移転協定に基づき、「もがみ」型護衛艦に搭載されている艦艇搭載用複合通信空中線「ユニコーン」の日本からインドへの装備移転に関する細目取極(MOI, Memorandum of Implementation)に日印間で署名を行いました。

署名式

防衛省・自衛隊:インド|各国との防衛協力・交流

(3)英国

英国との間では、2013年、防衛装備品・技術移転協定の署名・発効に至り、以降、定期的に協議を行っているほか、2022年からはGCAPにおいて戦闘機の共同開発を行っています。

防衛省・自衛隊:英国|各国との防衛協力・交流

防衛省・自衛隊:次期戦闘機の開発について

(4)フランス

フランスとの間では、2016年、防衛装備品・技術移転協定が発効しました。2024年5月、防衛省、フランス国防省、ドイツ連邦国防省および仏独サン=ルイ研究所は、「レールガン技術の協力に係る実施要領」の署名を行いました。本実施要領は、レールガン技術に関する研究・開発・試験・評価の協業の可能性を検討することを目的とし、レールガンの早期実用化に向けて着実に取り組んでいます。

防衛省・自衛隊:フランス|各国との防衛協力・交流

(5)ドイツ

ドイツとの間では、2017年、防衛装備品・技術移転協定に署名し、発効しました。前述のレールガン技術に関する協力を含め、多様な協力が進展しています。

防衛省・自衛隊:ドイツ|各国との防衛協力・交流

(6)イタリア

イタリアとの間では、2019年、防衛装備品・技術移転協定が発効したほか、2022年からはGCAPにおいて戦闘機の共同開発を行っています。

防衛省・自衛隊:イタリア|各国との防衛協力・交流

防衛省・自衛隊:次期戦闘機の開発について

(7)スウェーデン

スウェーデンとの間では、2022年、防衛装備品・技術移転協定に署名し、発効しました。

防衛省・自衛隊:スウェーデン|各国との防衛協力・交流

(8)ウクライナ

2022年のロシアによるウクライナ侵略を受けて、ウクライナ政府からの装備品などの提供要請を踏まえ、自衛隊法に基づき非殺傷の物資を防衛装備移転三原則の範囲内で提供するべく、同年の国家安全保障会議において、防衛装備移転三原則の運用指針を一部改正しました。これまでに、防弾チョッキ、鉄帽(ヘルメット)、防寒服、天幕、カメラ、衛生資材・医療用資器材、非常用糧食、双眼鏡、照明器具、個人装具、防護マスク、防護衣、小型のドローン、民生車両(バン)、および自衛隊車両(1/2tトラック、高機動車、資材運搬車)を自衛隊機などにより輸送し、ウクライナ政府への提供を実施した。また、2024年10月に実施した日ウクライナ防衛相会談において、ウクライナへの自衛隊車両の追加提供を行うことを決定した旨伝達しました。2025年4月、追加提供の第1弾として、6台の自衛隊車両をウクライナに提供しました。

防衛省・自衛隊:ウクライナ|各国との防衛協力・交流

ウクライナに提供した自衛隊車両

(9)ASEAN諸国

ASEAN諸国との間では、日ASEAN防衛当局次官級会合などを通じて、人道支援・災害救援(H A/DR, Humanitarian Assistance and Disaster Relief)や海洋安全保障など、非伝統的安全保障分野における防衛装備・技術協力について意見交換がなされており、参加国からは、これらの課題に効果的に対処するため、わが国からの協力に期待が示されています。2016年にわが国が表明したビエンチャン・ビジョンにおいて、ASEAN諸国との防衛装備・技術協力に関しては、①装備品・技術移転、②人材育成、③防衛産業に関するセミナーなどの開催を3つの柱として進めることとしました。

具体的な取組として、インドネシアとの間では、2021年に東京で開催された第2回日インドネシア「2 +2」において、防衛装備品・技術移転協定に署名し、即日発効しました。

防衛省・自衛隊:インドネシア|各国との防衛協力・交流

シンガポールとの間では、2023年にシンガポールで開催されたシャングリラ会合において、防衛装備品・技術移転協定に署名し、即日発効しました。

防衛省・自衛隊:シンガポール|各国との防衛協力・交流

タイとの間では、2022年、岸田内閣総理大臣(当時)のタイ訪問の際に防衛装備品・技術移転協定に署名し、発効しました。

防衛省・自衛隊:タイ|各国との防衛協力・交流

フィリピンとの間では、2016年に防衛装備品・技術移転協定が発効した後、5機の海自練習機TC-90の貸付・無償譲渡が実現しました。さらに、陸自多用途ヘリUH-1Hの部品などの無償譲渡、初の完成装備品移転として警戒管制レーダー4基の装備移転が決定しており、2023年に1基目、2024年3月に2基目の納入が完了しました。また、これらの移転に伴い、自衛隊およびわが国企業によるフィリピン軍要員への運用・維持整備などの教育支援を実施しています。

2024年9月には、フィリピンで開催された「ADAS (Asian Defense and Security Exhibition) 2024」に防衛装備庁が初めてブースを出展し、フィリピン政府や企業などに対してわが国の装備品の魅力を発信しました。また、高見防衛大臣補佐官(当時)が参加し、ミソン国防次官(取得・資源管理担当)との会談を通じ、防衛装備・技術協力の強化にむけて連携していくことを確認しました。

防衛省・自衛隊:フィリピン|各国との防衛協力・交流

ベトナムとの間では、2016年の「防衛装備・技術協力に関する定期協議の実施要領」署名、2019年の「防衛産業間協力の促進の方向性に係る日ベトナム防衛当局間の覚書」署名に続いて、2021年に両国間で防衛装備品・技術移転協定に署名し、発効しました。2023年の防錆表面処理加工技術の移転に加え、2024年12月には、防衛装備品・技術移転協定に基づく初の防衛装備品の移転として、中古資材運搬車2両の譲渡が実現し、ベトナム国防省主催の記念式典が行われました。また、本移転に伴い、陸自およびわが国企業によるベトナム軍要員への運用・整備教育支援を実施しました。

資材運搬車引渡式

防衛省・自衛隊:ベトナム|各国との防衛協力・交流

マレーシアとの間では、2018年、防衛装備品・技術移転協定に署名し、発効しました。

防衛省・自衛隊:マレーシア|各国との防衛協力・交流

(10)中東諸国

アラブ首長国連邦(UAE, United Arab Emirates)との間では、2023年、中東の国との間では初めてとなる、防衛装備品・技術移転協定に署名、2024年1月に発効しました。

 イスラエルとの間では、2019年、わが国とイスラエル防衛当局間で提供される、防衛装備・技術に関する秘密情報を適切に保護するため、防衛装備・技術に関する秘密情報保護の覚書に署名しました。

(11)モンゴル

モンゴルとの間では、2024年12月、防衛装備品・技術移転協定に署名し、2025年1月に発効しました。

防衛省・自衛隊:モンゴル|各国との防衛協力・交流

(12)AUKUS(豪英米)

2024年9月、AUKUS首脳共同声明および国防大臣共同声明において、AUKUS「第2の柱」における「海洋無人機システム」が日本との初期的な「第2の柱(Pillar Ⅱ)」協力の機会を模索する分野として挙げられました。

この協力の機会を模索する一環として、同年10月にオーストラリア主催で開催された海洋無人機システムなどに関する多国間の実験・演習である「オートノマス・ウォーリアー24」に、わが国から防衛装備庁の専門家などを派遣しました。

AUKUS「第2の柱(Pillar Ⅱ)」に関する豪英米3か国との協力は、同盟国・同志国間の連携を先進技術面から支えるものであり、わが国と豪英米3か国の共通の能力を強化し、地域の抑止力・対処力強化に大きく貢献するものであることから、協力を具体化すべく、引き続き協議を進めていくこととしています。

2 開発途上国に対する装備品の提供

わが国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増すなか、わが国と安全保障・防衛上の協力・友好関係にある国が適切な能力を備え、安全保障環境の改善に向けて国際社会全体として協力して取り組む基盤を整えることが重要です。

この点、経済規模や財政事情により独力では十分な装備品を調達できない友好国のなかには、以前から、不用となった自衛隊の装備品を活用したいとのニーズがありました。

こうしたなか、友好国のニーズに応えていくため、自衛隊で不用となった装備品を、開発途上地域の政府に対し無償または時価よりも低い対価で譲渡できるよう、財政法第9条第1項28の特例規定を自衛隊法に新設し、2017年から施行されています。

なお、この規定により無償または時価よりも低い対価で譲渡できるようになった場合においても、いかなる場合にいかなる政府に対して装備品の譲渡などを行うかについては、防衛装備移転三原則などを踏まえ、個別具体的に判断されることとなります。また、譲渡した装備品のわが国の事前の同意を得ない目的外使用や第三者移転を防ぐため、相手国政府との間では国際約束を締結する必要があります。

装備移転に向けた情報発信・官民連携

Indian Ocean Defence & Security 2024におけるブースの様子
DSEI Japan 2025における防衛装備庁ブース
実艦展示を行った「もがみ」型護衛艦

(1)国際防衛装備品展示会への出展

防衛装備庁では、国際防衛装備品展示会への出展を実施し、わが国の防衛装備に関する施策や高い技術力を発信しています。このような取組は、各国政府関係者などのわが国の装備政策や技術力に対する理解を深め、防衛装備・技術協力推進のための基盤の形成に寄与しています。

2024年6月のフランスで開催された国際装備展示会「EUROSATORY 2024」、同年7月のオーストラリアで開催された国際展示会・カンファレンス「Indian Ocean Defence & Security 2024」、同年9月のフィリピンで開催された国際展示会「Asian Defense and Security Exhibition 2024」、同年11月のオーストラリアで開催された国際展示会・カンファレンス「MAST AUSTRALIA 2024」および同年12月のベトナムで開催された国際展示会「Vietnam DEFENCE EXPO 2024」において、防衛装備庁がブースを出展し、わが国の装備品の魅力や高い技術力を官民一体となって広く発信しました。

一方、国内では、2025年5月に開催された「DSEI Japan 2025」において、防衛装備庁ブースに加え、陸・海・空各自衛隊ブースを設け、レールガンをはじめ先進的技術を活用した開発中装備品の模型や、自衛隊車両などの実機や模型を展示しました。また、今回が初となる「もがみ」型護衛艦の実艦展示を近隣の港で実施しました。

これら防衛装備庁・自衛隊ブースを訪れた外国政府高官、軍関係者および防衛産業関係者からは、わが国の優れた技術や先進的な装備品に対して高い関心が寄せられました。

(2)防衛装備品の適切な海外移転に向けた官民連携

装備品の海外移転について、防衛力整備計画では、政府が主導し、官民の一層の連携のもとに装備品の適切な海外移転を推進するとしています。

防衛装備庁、商社、製造企業の連携のもとで、相手国の潜在的なニーズを把握して提案に向けた活動を行う事業実現可能性調査を、2020年度から実施しています。

また、わが国と相手国との間で、両国の防衛当局と企業が一堂に会して、装備品の海外移転に関する意見交換を行う官民防衛産業フォーラムを、2017年のインドネシアでの開催以降、インド、ベトナム、オーストラリア、イタリア、フィリピンなどとの間で実施しています。

わが国国内においても、各国への海外移転に関する官民の知識向上を図る取組として、防衛装備移転に関するウェビナーを開催し、諸外国との民間ビジネス分野での事例や防衛装備・技術協力の現状を学ぶ機会を創出しています。

さらに、かねてより防衛産業から要望が寄せられていた官民間での海外移転に関する情報共有の場として、2022年にWeb上にポータルサイトを整備し、海外移転を進める防衛関連企業を対象として、各国の調達制度やわが国の防衛装備移転制度などの情報提供を行っています。

(3)装備品にかかる重要技術の流出防止

国際的な防衛装備・技術協力の推進にあたっては、装備品にかかる重要技術の流出を防ぐため、防衛産業保全の強化、機微技術・知的財産管理の強化に取り組んでいくこととしています。

防衛装備移転に関するポータルサイトについて

我が国の安全保障に資する場合等に装備移転を認め得るとする防衛装備移転三原則の下、装備品の適切な海外移転を推進するため、情報収集・発信等のための官民連携を図ることを目的として、装備品の海外移転に関する情報を官民間で共有するためのポータルサイト “DETRAP” (Defense Equipment TRAnsfer Partnership) を整備しています。

本サイトは、装備品の適切な海外移転を推進するための官民連携を推進するための情報共有の場とすることを趣旨とするものであり、この趣旨に同意いただけた登録者の方が自らの利用目的のために利用することができます。

なお、同趣旨のため、利用登録の対象は、防衛関連工業会等の会員企業等に限らせていただきます。

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