司令官挨拶

いつも自衛艦隊のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
そして、平素より海上自衛隊の諸活動、とりわけ、自衛艦隊の任務、各種取り組み等に対し、深いご理解と多大なるご支援を賜り、心より感謝申し上げます。

 自衛艦隊の各部隊は、我が国周辺海空域の警戒監視・情報収集をはじめ、アデン湾・中東方面での海賊対処・情報収集行動などに従事しております。こうした活動は、隊員一人ひとりの職務に対する誠実さとともに、ご家族等のご理解、ご支援によって成り立っており、特にご家族の皆様におかれましては、ご心配やご不便をおかけしているところ、隊員を常日頃から支えていただき、改めて感謝申し上げます。

 さて、現下の国際社会は、戦後最大の試練の時を迎えており、世界平和の既存の秩序は深刻な挑戦を受け、我が国を取り巻く安全保障環境は、戦後最も厳しく複雑なものと評価されています。特に中国軍は、西太平洋での空母グループの活動をはじめ、台湾周辺での大規模演習に見られるように、その活動を一層活発化させています。また、近年は中露両国の軍事面での連携も進み、中露艦艇の共同航行も確認されました。そして北朝鮮は、弾道ミサイルなどの発射を強行している状況が続いております。さらに2月28日のイスラエルと米国によるイランに対する攻撃に端を発する中東情勢について我が国をはじめ、国際社会の注目が集まっているところです。

 こうした情勢下、自衛艦隊としては、創設以来掲げてきた「精強・即応」の真価が今ほど問われている時代はないと考えています。自衛艦隊は、引き続き「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、統合作戦司令官の一部指揮のもと、陸空自衛隊と緊密に連携するとともに米海軍、とりわけ第7艦隊をはじめ、欧州諸国海軍等、同盟国、同志国海軍との連携・協力を一層深化させ、中東地域においても引き続き情報収集や隊員の安全確保等に万全を期し、我が国の平和と地域の安定に寄与して参ります。また海上自衛隊では3月23日に水上艦隊と情報作戦集団が新編されたことに加え、防衛力の抜本的強化の柱でもあるスタンドオフ防衛能力、無人アセット防衛能力など、新たな装備品の導入も今後予定されております。新たな体制においてこうした取組みがしっかりと機能するよう所要の準備を進めて参ります。

 自衛艦隊は引き続き、情勢の変化に適切に対応しつつ、部隊の精強性と即応態勢の向上に努め、同盟国、同志国と協働して、わが国の平和と地域の安定及び「自由で開かれたインド太平洋」の実現に寄与して参ります。
 今後とも自衛艦隊に対しまして、皆様の一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 

令和8年4月
 自衛艦隊司令官 海将 大町 克士

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