司令官挨拶

 自衛艦隊ホームページをご覧いただき、ありがとうございます。

 自衛艦隊は海上防衛の任を担う第一線部隊として、護衛艦、航空機、潜水艦及び掃海艇等を運用し、約25,000人の隊員が日々任務や教育訓練に励んでいます。
 私事ですが、昨年8月25日着任以来早いもので約半年が経過しました。「精強、即応」「常在」「進化」を勤務方針に、我が国の領域及び周辺海域の防衛、海上交通の安全確保並びに望ましい安全保障環境の創出のため、引き続き自衛艦隊の全隊員とともに全力で職務の完遂に邁進する所存です。
 さて、我が国を取り巻く安全保障環境は、周辺諸国の軍事力の増強や海洋進出、力による一方的な現状変更の試み等により、一層厳しさを増しています。加えて、インド太平洋地域における安全保障環境が複雑かつ不安定化の傾向を強めていることは、大きな懸念です。
 一方、新型コロナウイルスの猛威は止まるところを知らず、国内はもとより世界規模での感染拡大が継続していることは憂慮すべき事態です。
 このような極めて厳しい情勢下、自衛艦隊は我が国周辺海空域における隙のない警戒監視活動を継続するとともに、「統合運用と日米共同の深化」や友好国との安全保障協力の強化、並びに我々と同じく「海を業(なりわい)」とする海上保安庁とのより一層の連携強化等を推進し、あらゆる事態に柔軟かつ適切に対応していきます。
 また、昨年度は、自衛艦隊として大きな節目を迎えた年でありました。自衛艦隊の中枢である司令部が所在する神奈川県横須賀市の船越基地において海上作戦センターが完成し、昨年10月1日から晴れて運用を開始することができました。今年度は、本センターの運用性をさらに高めていくことで、自衛艦隊が実施する諸活動をより円滑かつ一元的に遂行し得るための態勢作りをなお一層協力に推し進めてまいります。
 さらに、自衛艦隊は、我が国から遠く離れたソマリア沖・アデン湾及び自衛隊唯一の海外拠点となるジブチにおいて、平成21年からヘリコプター搭載護衛艦とP-3C哨戒機、そして平成23年からは、これらの艦艇や航空機を支援する部隊により海賊対処行動を実施しております。本行動は、今年で13年目を迎え、護衛艦による船舶護衛及び哨戒機による警戒監視飛行を行い、海洋の安定利用の確保及び海上交通の安全確保に努めております。
 他方、オマーン湾、アラビア海北部及びアデン湾の公海において実施中である情報収集活動については、昨年末の閣議により活動期間の1年延長が決定され、活動開始から今年で2年目を迎えました。本活動は、1隻のヘリコプター搭載護衛艦を派遣するとともに、海賊対処行動に従事するP-3C哨戒機による当該海域の情報収集を通じて、中東地域における平和と安定及び日本関係船舶の安全確保に資するものであります。
 以上のように、普段なかなか皆様の目に触れることのない自衛艦隊の活動ですが、これらの諸活動はグローバルかつ多岐にわたるものであり、本ホームページでその一端に触れていただき、益々の叱咤激励をいただければ幸いです。

自衛艦隊司令官
海将 湯浅 秀樹