地方公共団体の皆様へ

防災危機管理監等について

なぜ地方公共団体に防災危機管理が必要か

南海トラフ地震や首都直下地震をはじめ、全国各地で大規模災害が予測されています。千葉県においても地震、津波、風水害、土砂災害等の災害が予測されます。

こうした災害において、各地方公共団体の警察、消防だけでは手に負えない場合、自衛隊との連携が必要となります。
平成23年の東日本大震災の際には、千葉県においても大きな被害が発生し、地方公 共団体と自衛隊が連携して対応しました。
いざという時に地方公共団体と自衛隊が連携するためには、日頃から結びつきを深め ておくことが大切です。また、大規模な地震などの災害派遣においては地方自治体から 支援が必要な事項をいち早く自衛隊に伝えていただくとともに、自衛隊が実施できること を、地方自治体にあらかじめ知っていただくことで、被災者の皆様のニーズに合った支 援が可能となります。
このため、自衛隊における知識と経験を有する人材(例えば退職自衛官)を防災・危機 管理監等として採用していただくことで、既存のネットワークに加え、自衛隊との新しい ネットワークが構築でき、平素の計画や訓練から各種事態における対応まで、地方公 共団体と自衛隊とのきめ細かな連携が可能となり、千葉県民の皆様の安全と安心の向 上につながると考えています。

地方公共団体と自衛隊の人的ネットワーク

  • 災害派遣、各種行事及び各種業務の調整等において関係を構築
  • 多くの地方公共団体で退職自衛官採用の実績
  • 自衛隊と地方公共団体との意見交換会を定期的に開催

退職自衛官を有効活用したネットワークの構築(イメージ)

防災・危機管理監等の役割とは

防災・危機管理監等は、平素においては地方公共団体の防災・危機管理基盤の強化、各種事態発生時においては災害対策本部の運営や自衛隊等関係機関との連携等の役割が期待できます。

事態発生時の対応、平素の基盤確立

  • 危機発生時は災害対策本部の運営、自衛隊等関係機関と連携
  • 平素は計画の整備、防災、国民保護訓練の企画実施

採用支援のための「地域防災マネージャー」制度とは

防災の専門性を有する人材の能力を証明

  • 防災監等に必要な知識・経験等を有するものを内閣府が証明
  • 証明書の保有者を採用した地方公共団体は、特別交付税の対象
    注)特別交付税は、一地方公共団体に一人までとし、措置率0.5(措置上限額340万円)

内閣府政策統括官(防災)が定める証明要件

  • 防災に関する必要な研修等(1~3のいずれか)を受講した者
    1. 内閣府の実施する「防災スペシャリスト要請研修(基礎以外の全コース)」
    2. 防衛省の実施する「防災・危機管理教育」
    3. その他、これらの研修等と同様の効果を得られるものと内閣府が認める研修」
  • 防災行政に係る一定程度の実務経験を有する者(1及び2を満たす者)
    1. 本省課長補佐級(自衛隊にあっては、3佐の職位)以上の職位を経験した者であること
    2. 国又は地方公共団体において、防災行政の実務経験5年以上 を担った経験があること又は災害派遣の任務を有する部隊又は 機関において2年以上の勤務経験を有すること

採用に伴う国の補助制度(特別交付税措置)について

「地域防災マネージャー」を防災監等として、地方公共団体が採用・配置した場合は、その人件費の一部が、特別交付税の交付対象と なります。

【交付対象要件】
  1. 内閣府が発行する「地域防災マネージャー」の証明書を有するもの
  2. 1団体あたり1名までを対象とする。
  3.  
  4. 既に採用・配置されている「防災監等」が「地域防災マネージャー」の証明書の交付を受けた場合、交付後の経費について対象とする。
  5. 対象とする「地域防災マネージャー」の勤務形態は、常勤職員又は常勤職員と同様の勤務時間以上勤務する職員

※細部については、お問い合わせ下さい。

防災・危機管理監等として自衛官を採用するメリット

長年の勤務で培ったスキルを応用し『地方公共団体を強く』します。

地方公共団体等の危機管理能力が向上します。

専門的な知識・経験をもって、防災計画作成、防災訓練の計画 実施、発災時における国の実動機関である自衛隊との連携強化を 図ることができます。

即戦力のスタッフとして各首長を直接サポートします。

優れた危機管理能力、高い指導力をもって適時適切に状況判断を 行い、各部局を横断した対応等について各首長を的確に補佐します。

長期間の勤務が可能であり、長く地域に貢献します。

若年定年制(大半が54~56歳で定年)を採用しており、長期の 勤務が可能です。

千葉県各市町村の採用状況

千葉県各市町村の採用状況(人口順リスト)

R2.4.1現在

市町村名 人口 採用状況
千葉市 979,930
船橋市 639,804
市川市 495,777
松戸市 492,679
柏市 430,625
市原市 269,558
八千代市 198,122
流山市 195,682
習志野市 173,761
佐倉市 170,483
浦安市 170,272
野田市 152,495
木更津市 135,697
成田市 132,058
我孫子市 130,755
鎌ヶ谷市 109,382
印西市 101,274
四街道市 92,818
茂原市 87,169
君津市 82,130
香取市 72,624
八街市 67,221
旭市 64,093
袖ヶ浦市 63,432
白井市 61,909
銚子市 58,719
東金市 58,129
市町村名 人口 採用状況
富里市 49,945
山武市 49,050
大網白里市 47,959
館山市 45,113
富津市 42,891
南房総市 36,127
いすみ市 36,054
匝瑳市 34,970
鴨川市 31,933
横芝光町 22,474
酒々井町 20,449
栄町 20,126
勝浦市 17,121
九十九里町 14,966
多古町 13,982
長生村 13,776
東庄町 13,261
一宮町 11,759
白子町 10,417
大多喜町 8,961
長南町 7,484
鋸南町 7,239
芝山町 7,042
御宿町 6,892
長柄町 6,794
睦沢町 6,835
神崎町 5,787

※市町村別総人口は、千葉県毎月常住人口調査(令和2年3月1日現在)による。

ご活躍中の退職自衛官のご紹介

私は、平成29年3月に陸上自衛隊を応募退職し、同年4月から富里市役所に採用され、現在は、総務部参事兼防災課長として勤務しています。
今回、退職後の勤務状況などについて、投稿するよう依頼を受けましたので、これまでの約3年間の勤務を通じ感じたことを述べてみたいと思います。
 令和2年4月現在の防災課の主な事業は、平時においては「防災事業全般」、「防災行政無線事業」、「国民保護事業」、「国土強靭化地域計画事業」で地震・風水害の自然災害発生時及び大規模事故発生時においては、災害の程度に応じた災害対応を実施しています。
 採用から3年が経過しましたが、毎年防災事業としての大きな目玉事業があり、充実した日々を過ごしています。
 採用初年度(平成29年度)は、防災担当主幹という立場で、市の業務継続計画(BCP)を担当として作成させていた だきました。勤務当初は市役所の勝手が分からず、市の組織や事務所掌、市役所が保有する資源や合意形成に至 る文化の違いを感じつつ、市職員の皆さんと意見交換を重ねて実効性のある計画を策定させていただきました。 また、次年度の地域防災計画の改訂に向けた取り組みとして「防災アセスメント調査」をコンサルを交えて科学的・地 質学的に分析し、各小学校区ごとに「防災カルテ」を策定し公表しました。
 2年目(平成30年度)は、防災室長という立場で防災アセスメント調査結果に基づく地域防災計画の改訂を実施し、 富里市直下の地震を想定する等、考えうる最大の被害想定を基に「災害予防計画」、「災害応急対策計画(震災編) (風水害編)(大規模事故編)」、「災害復旧・復興計画」の各計画を防災会議に諮り作成しました。  3年目(平成31年度・令和元年度)は、防災課長という立場で今まで計画したものを試される年となりました。令和 元年9月からの一連の台風・豪雨災害の災害対策を災害対策本部事務局の長として災害対策本部の運営、本部会 議の開催、自衛隊、各関係機関のリエゾンとの調整等、ストレスを感じながら実施して、記憶の新しいうちに災害検証 (AAR)を実施して得られた教訓事項(特に大規模停電対策)を計画やマニュアルに反映しているところです。しかしな がら、市域の災害復旧・復興を現時点では道半ばです。
 そして4年目(令和2年度)は、任期付職員から任期の定めのない職員として参事を拝命し、市域の災害復旧・復興 の業務を継続しつつ、「国土強靭化地域計画」の策定を進めているところです。したがって、今年度は議会対応の機会 が例年に比して増える年になると感じています。  以上、毎年度、明確な目的・目標があり、とてもやりがいのある仕事をさせていただいてます。(任務(職務)分析する 必要がない分助かっています。)  仕事上の文化の違いこそあれ、仕事の進め方は、幕僚活動の四要件(先行性、適時性、並行性、完全性)となんら 変わりません。したがって退職自衛官の知識・経験を存分に発揮できる仕事です。
 千葉県内では、令和2年4月1日現在、県庁を除く25市町の自治体で退職自衛官の皆さんが採用され防災・危機 管理業務に従事しています。  現在新型コロナウイルスに関する各種対応に皆さんが尽力している状況です。このような状況の中、採用された退 職自衛官による「自衛隊OB防災危機管理会」を結成し3年が経過しました。業務上の課題や取り組み等を情報共有 し、その解決に向けて意見交換等を行っています。
 最後になりますが、退職後、千葉県内で防災・危機管理業務に従事することに興味をお持ちの現職自衛官の皆様 におかれては、我々の仲間として、ともに防災・危機管理業務で働いていただけることを期待しています。

令和2年5月吉日 千葉県 富里市 参事兼防災課長
白 木 正 一

私は、平成28年3月に陸上自衛隊を応募退職し、同 年4月から千葉県庁防災危機管理部に採用され、現在は、災害・危機対策監として勤務しています。
 今回、千葉地方協力本部から、退職後、千葉県に勤務する元自衛官の自衛隊で培った知識・経験がどの様に役立っているかに関して投稿するよう依頼を受けまし たので、これまでの約3年間の勤務を通じ感じたことを述べてみたいと思います。
主な業務は、大規模災害発生時において県庁災害対策本部事務局付として、被害情報の収集・分析、 防災関係機関等が実施する応急対策の調整・実行及び被災市町村への県備蓄物資のプッシュ型支援等 を担任しますが、平時においては、災害対策本部事務局運営基盤の整備の他、各種防災・国民保護訓練 の実施、自衛隊等防災関係機関等との連携強化、県庁(職員)の災害対処能力の向上等を担任しています。
採用から既に3年が経過しましたが、この間、平成28年4月に発生した熊本地震では県庁職員の先遣隊 として熊本県庁等に進出し、県庁応援職員の受入等を実施したほか、平成29年3月に旭市で発生した鳥イ ンフルエンザ対応に係る陸上自衛隊の災害派遣要請等を担当しました。 熊本地震では、熊本県の物流体制の再構築に長時間を要したこと及び避難所運営等における衛生環境 の確保が困難である等、多くの課題が発見されました。その際の教訓を分析して千葉県の物資供給体制を 再構築し、コンビニ各社や物流専門家の協力を得て、千葉県物資供給等対策協議会を発足させました。 更には、千葉県被害予測システムの高度化を図り、被害状況が不明な中、被害予測に基づく県備蓄物資の 配 分 構 想 策 定 を 習 性 化 す る 等 、 災 害 対 策 本 部 事 務 局 員 の 災 害 対 処 能 力 の 向 上 を 図 り ま し た 。
また、鳥インフルエンザ災害派遣に際しては、旭市の隊区担当部隊である第1空挺団と密接に連携し、 PCR検査陽性が判明した段階で速やかに災害派遣要請を発出、約2日間に及ぶ防疫活動が円滑に実施 できるよう担当部局と一緒になって処分活動を統括し、部隊の撤収に先立つ協定締結等までの活動を円滑 に実施出来ました。
対処した2つの事案に関し具体的な対応等を述べて来ましたが、災害対応とその教訓等の各種計画等へ の反映に関しては、まさに陸上自衛隊で培った経験、特に、指揮幕僚活動が役に立っています。事案対処 を適切に行いつつ、その教訓を取り纏め、次に活かす。これは、地方公共団体の職員では実施困難であり、 退職自衛官の知識・経験が存分に発揮できる分野です。
千葉県内では、令和元年5月1日現在、県庁を除く23市で退職自衛官が採用され防災・危機管理業務に 従事しています。毎年1回、千葉地方協力本部が「自衛隊OB防災危機管理担当職員会同」を事業化し、 防衛白書説明を含む懸案事項の共有等を行っております。また、採用された退職自衛官により「自衛隊OB 防災危機管理会」を結成、業務上の課題等を共有し、その解決に向けて一丸となって取り組んでいます。 これらの会同等を通じ、県、市の防災体制の充実等に係る情報共有と意見交換が実施でき、採用された 自治体が抱える防災上の懸案事項の解決策を見いだせるのは極めて有意義です。
結びにあたり、県内市町村で退職自衛官の採用を検討中の自治体におかれましては、是非、千葉地方協 力本部に連絡を頂くとともに、退職後、防災業務に従事することを検討中の自衛官におかれては、是非、 このネットワークに参加されることを要望します。

令和元年5月吉日 千葉県 防災危機管理部 災害・危機対策監
荒 井 博 友

平成31年3月1日、陸上自衛隊を定年退職し、4月から木更津市役所に総務部危機管理 課主幹として採用されました。約2ヶ月が過ぎようとしていますが、近況について報告させて 頂きます。
 自衛官と市役所職員という立場の違いこそあれ、「職務を遂行するということに関する意識 は何も変わらない。」というのがこれまでに市役所の勤務の中で感じているいちばん大きな 感想です。市民の安心・安全を守るというのが市行政の最も大きな目的の一つであり、市民 も市役所に期待しています。  しかしながら、防災に関して言えば、災害から身を守るためには、自分の身は自分で守る 「自助」と地域の皆で助け合う「共助」が極めて重要であり、行政等が行なう「公助」だけでは 市民を守ることができないことが、これまでの大災害において証明されています。
 このため、「危機(災害等)に強いまちづくり」を推進していくことが危機管理部署に採用さ れた自分の最も大きな任務だと思っています。そのためには、いつ、どこで、誰が、何を、何 のために、どのようにしなければならないのか、常に自問自答している毎日です。
 木更津市は、市を挙げて「日本一の防災都市」を目指しています。
 極めてやりがいの大きなこの職務の遂行に全力を傾注していきたいと思っています。

令和元年5月吉日 木更津市役所 総務部 危機管理課 主幹
梅 木 竜 彦

お問い合わせ

自衛隊千葉地方協力本部援護課
千葉地域援護センター
TEL:043-251-8883直通
Mail:place1-chiba@pco.mod.go.jp

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