予備自衛官補とは
予備自衛官補制度とは、主として自衛官未経験者を予備自衛官補として採用し、所定の教育を経た後、予備自衛官として任用する制度です。
予備自衛官制度のポイント!
- 予備自衛官補の期間中は、教育訓練招集に応じる義務のみを有します。防衛招集や災害招集などに応じる義務はありません。
- 一般(駐屯地の警備や、後方支援等の予備自衛官になるコース)と技能(医療従事者、語学要員等の予備自衛官になるコースがあります。
- 教育訓練のすべてを修了すると、予備自衛官に任用され、階級(一般:2等陸士、技能:2等陸佐~3等陸曹)が指定されます。
予備自衛官補から予備自衛官へ
予備自衛官補になるには
地方協力本部へ志願票を提出。各地で実施される採用試験を受験します。
予備自衛官補に採用されると
一般は3年以内に50日間(5日間分はE-learningで実施、教育訓練出頭は45日間)、技能は2年以内に10日間の教育訓練に参加し、必要な技能・知識を習得します。
教育訓練を修了すると
予備自衛官として、年間5日間の招集訓練に参加する他、いざという時は自衛官として国防等の任務に就きます。
更に、一般公募予備自衛官のうち即応予備自衛官への任用を志願する者は、所定の教育訓練を受けて基本特技を習得すると、即応予備自衛官として任用されます。
処遇
訓練に参加すると、手当が支給されます。
教育訓練招集手当 | 日額 8,800円 | |
---|---|---|
支給総額(税引前) | 一般 | 396,000円/3年(45日分、E-learningの5日分は不支給) |
技能 | 88,000円/2年(10日分) |
招集旅費及び食事
招集中に必要な被服が貸与され、訓練出頭のための往復旅費及び食事が支給されます。
災害補償
公務に起因する負傷、疾病、障害又は死亡の場合の災害補償は、自衛官と同様に実施されます。
予備自衛官補の採用資格等
採用年齢
一般:18歳以上52歳未満
技能:18歳以上で、保有する技能に応じ53~55歳未満
採用予定の技能資格
技能区分 | 技能の資格 |
---|---|
衛生 | 医師、歯科医師、薬剤師、臨床心理士、理学療法士、作業療法士、臨床工学技士、診療放射線技師、臨床検査技師、看護師、救急救命士(准看護師の資格を併せて保有する者)、栄養士、准看護師、歯科衛生士、歯科技工士 |
語学 | 英語、ロシア語、中国語、韓国語、アラビア語、フランス語、ポルトガル語、スペイン語 |
整備 | 1級大型又は小型自動車整備士、1級又は2級二輪自動車整備士、2級ガソリン自動車整備士、2級ジーゼル自動車整備士 |
システム防護(サイバー) | CISSP、SSCP、情報処理安全確保支援士、CSSLP、CompTIA等 |
情報処理 | システムアナリスト、プロジェクトマネージャー、テクニカルエンジニア等 |
通信 | 総合無線通信士、陸上無線技術士、第1種工事担任者等 |
電気 | 第1種、第2種又は第3種電気主任技術者 |
建設 | 1級又は2級建築士、測量士、測量士補、1級又は2級建設機械施工技士、木造建築士、1級又は2級建築施工管理技士、1級又は2級土木施工管理技士、1級又は2級管工事施工管理技士 |
放射線管理 | 第1種又は第2種放射線取扱者 |
法務 | 弁護士、司法書士 |
人事 | 遺体衛生保全士(エンバーマー)、納棺師、保育士 |
海上自衛隊 予備自衛官補(技能) | 1級海技士(航海)、1級海技士(機関)、2級海技士(航海)、2級海技士(機関)、3級海技士(航海)、3級海技士(機関)、4級海技士(航海)、4級海技士(機関)、5級海技士(航海)、5級海技士(機関) |
訓練担当部隊
千葉地本が管理を担当する陸上自衛隊予備自衛官補の訓練は、すべて神奈川県横須賀市の武山駐屯地にて行われます。
訓練を担当する部隊は、東部方面混成団 第117教育大隊です。
海上自衛隊予備自衛官補(技能)の訓練は、全国5か所で実施され関東圏では、神奈川県横須賀市の横須賀基地に所在する横須賀教育隊で行われています。