司令官日記

 自衛艦隊のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。

 3月に入り随分暖かくなり、桜の開花が待ち遠しいですね。それでは、私の1か月の活動を紹介します。今後も毎月更新していきます。

●2月6日~8日、アメリカ海軍第7艦隊司令官カール・トーマス中将とともに、北海道方面の陸海空自衛隊各部隊を共同で研修しました。この研修を通じて、日米司令官同士の相互理解と友情を深めるとともに、自衛隊部隊の現状を踏まえた日米共同運用の更なる連携について認識を共有しました。


●2月14日~15日までの間、潜水艦教育訓練隊(呉)及び第31航空群(岩国)に対する部隊視察を実施しました。潜水艦教育訓練隊では、次世代の潜水艦部隊を担う新人隊員への教育状況を確認しました。また、第31航空群では、自衛艦隊の作戦を支える唯一無二の各種航空機及びそれらを運用・整備する優秀な隊員を目の当たりにし、大変心強く感じました。 

●2月16日、米海軍第74任務群が主催した日米豪共同対潜戦机上訓練を視察しました。日米豪の対潜戦のプロフェッショナが日常的に交流するとともに、このような訓練を通じて戦術技量及び相互運用性の向上を図っています。

●2月20日、鹿児島音響観測所及び第1航空群(鹿屋)の部隊巡視を実施しました。鹿屋航空基地においては、昼夜を問わず24時間態勢で警戒監視を行う隊員達と懇談を行いました。また哨戒ヘリが不時着水した際に緊急脱出するための訓練装置等を視察し、部隊の任務への万全な態勢を確認することで安心感を得ました。

●2月22日、米海軍第7艦隊司令官カール・トーマス中将、韓国海軍作戦司令官金明秀中将とともに、日米韓艦隊司令官によるFlag Talksに参加しました。同会議では、北朝鮮がかつてない頻度で弾道ミサイルの発射を繰り返してい ることについて、地域の平和と安全に重大な脅威を及ぼすことを認識するとともに、日米韓海軍種による共同対処をさらに強化することで一致しました。

昨年末に制定された国家安全保障戦略等を踏まえ、自衛艦隊は隊員が一丸となって「即応」・「精強」・「誠実」を勤務方針として、24時間365日、一分の隙もない万全な警戒監視態勢を維持し、我が国周辺海域の平和と安定に努めるとともに、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて、力による一方的な現状変更の試みや法の支配への挑戦を抑止するために、これからも積極的に貢献して参ります。 皆様の変わらぬご支援を賜りますようお願い申しあげます。


令和5年3月
自衛艦隊司令官
海将 齋藤 聡