通信工学科

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情報通信工学の基礎的・専門的教育を通じて、現状を分析しデータを総合して的確な判断を下す、といった分析や判断ができるようになることが目標です。
 さらには無線通信、衛星通信、光通信、インターネット、携帯電話、携帯端末などにより、地球上の出来事を多くの人々が瞬時に知ったり、また送ったりできるという双方向の通信や、航空機や船舶に利用されている電波を応用したレーダや航行援助装置などの通信装置や、電波応用機器についても専門的知識を修得できるよう教育します。
 なお、通信工学科を卒業すると、無線・通信関係の国家試験でさまざまな特典が得られます。

何を学ぶ?どう学ぶ?

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電磁気学や電子回路理論等の通信工学の基礎学問にはじまって、コンピュータによる情報処理、IP(インターネット・プロトコル)技術、無線通信や光情報通信ネットワークといった応用分野まで幅広く学ぶことができます。
 第4学年の卒業研究では、高出力レーザや電波暗室などの最新鋭の研究設備を使用した最先端の研究(例えば、GHz帯電波吸収体、陸上・海上での電波伝搬、レーダを用いた信号処理技術、マイクロ波・ミリ波通信、プラズマ波伝搬、アンテナ技術、全光変調・光多重分離通信、フォトニクスデバイス、光ファイバセンサなどに関する研究)を教官と議論しながら行うことができます。なお、通信工学科の特定の科目を履修することによって、第1級陸上特殊無線技術士の免許取得、および電気通信主任技術者・1級陸上無線技術士等の国家資格試験受験科目の一部が免除となる資格が得られます。

主な専門科目とその概要

通信材料

半導体を中心に誘電体、磁性体材料、およびインターネットの基幹を支える光通信、世界中を結ぶ衛星通信、携帯電話、無線LAN等の無線通信など、これらの様々な通信技術を用いた通信用デバイスについて学びます。また、通信材料の研究開発についても学びます。

電波工学

電波がどのようにして空気中に放射され、空気中を伝わり、受信者のところまで届くのかについて学びます。

光通信工学

光による情報伝達の原理、光システムを構成する半導体レーザ、光ファイバ、光増幅器などの構成要素、具体的な光通信システムへの応用例について、基本的な事項を学びます。

レーダ工学

電波を発射しその反射波を受信することで航空機、船舶、ミサイルなどの目標物体を検出する装置であるレーダの講義。ハード、ソフト両面からレーダの仕組みについて学びます。

通信工学

音声、画像、データ等の情報源が通信の信号としてどのように取り扱われるか、また、それらの信号波の解析法として、フーリエ級数やフーリエ変換を学んだ後、実際の通信で用いられるアナログ、ディジタル変調方式や多重方式などの伝送方式および通信網について学びます。

電気通信数学

通信工学で必要とされるベクトル解析、複素関数、フーリエ級数等について学びます。

通信ネットワークⅠ・Ⅱ

伝送技術、交換技術、光ファイバ伝送技術、無線通信技術等に関する基礎知識とインターネットを実現している情報通信ネットワークの仕組みについて学びます。

ディジタル信号処理

ディジタル信号処理の素子はDSPという名前のICとして多くの電子機器、例えばCD、MDプレーヤーや携帯電話に組み込まれています。このような身近な話題から授業を進めます。

通信計測

各種測定器やセンサの基本的な動作原理とその使用法を学び、電磁気量等を正確に測定し、正しく評価する能力を養います。

電子回路

CD、DVD、パソコン、携帯電話等の情報をディジタル信号に変えることや処理をおこなうための基礎的な回路を学びます。

コンピュータ工学

情報理論やディジタル回路などのコンピュータ工学の基礎知識を習得するとともに、ディジタル信号処理、ディジタル情報の伝送や圧縮などの情報通信ネットワーク技術の基本的な事項について学びます。

通信工学実験

通信工学の基礎を養うことを目的として、各種電子回路の基本的な実験から、「アンテナの製作と特性測定」や「AM受信機の組立および性能評価」等のようなユニークな実験も行います。

授業科目と単位数

教育・訓練