司令官日記

自衛艦隊のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。

瞬く間に時は過ぎ、今年も残り1か月となりました。寒さが一段と厳しくなりましたが、自衛艦隊は寒さに負けず誠実に任務を遂行してまいります。
それでは11月中の主な活動について紹介します。


●11月11日、米海軍第7艦隊司令官カール・トーマス中将、オーストラリア海軍運用部長ミシェル・ハリス准将、在日カナダ大使館国防武官ロバート・ワット大佐とともに、米海軍空母「カール・ヴィンソン」上で日米豪加艦隊司令官級共同記者会見を行いました。会見では、令和5年度海上自衛隊演習が万全かつ円滑に開始したことを発表し、「自由で開かれたインド太平洋」への日米豪加の強い意思を強調しました。


●11月15日及び22日、海上作戦センターにおいて、フィリピン海軍スティーブ・モラタ大佐及びレイ・ルマクトッド少佐の来訪を受けました。同大佐及び少佐は、フィリピン海軍として初めて令和5年度海上自衛隊演習にオブザーバー参加し、自衛艦隊が各種研修支援を実施しました。我が国と同じく米国の同盟国であるフィリピンは、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた同志であり、自衛艦隊はフィリピン海軍との強固な連携態勢の構築に努めてまいります。

●11月16日、海上作戦センターにおいて、和田義明防衛大臣補佐官の視察を受けました。和田補佐官は、令和5年度自衛隊統合演習の視察を通し、陸海空統合運用体制ならびに強固な日米連携の現状について確認しました。 また、自衛艦隊の実施する諸活動や我が国周辺の安全保障環境の現状についての説明を受けるとともに、海上作戦センター各主要設備を見学し、自衛艦隊の即応態勢について理解を深めました。

●11月23日、海上作戦センターにおいて、米海軍作戦部長リサ・フランケティ大将と懇談しました。懇談では、強固な日米同盟の重要性を踏まえ、海上作戦及び情報戦等の多分野における日米海軍種の相互運用性の一層の向上を図ることで合意しました。また、インド太平洋地域においても、力による一方的な現状変更の試みが依然として存在している情勢に鑑み、同地域の同盟国・同志国との更なる連携の強化を図り、多国間による安全保障態勢の構築に積極的に取り組むことで一致しました。

昨年末に制定された国家安全保障戦略等を踏まえ、自衛艦隊は隊員が一丸となって「即応」・「精強」・「誠実」を勤務方針として、24時間365日、一分の隙もない万全な警戒監視態勢を維持し、我が国周辺海域の平和と安定に努めるとともに、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて、力による一方的な現状変更の試みや法の支配への挑戦を抑止するために、これからも積極的に貢献して参ります。 皆様の変わらぬご支援を賜りますようお願い申しあげます。


令和5年12月
自衛艦隊司令官
海将 齋藤 聡