陸上幕僚長 記者会見Press conference

令和6年4月18日
陸上幕僚長 定例記者会見


 本日は私から、昨年6月14日に陸上自衛隊日野基本射撃場において発生した自衛官候補生による発砲事案の調査結果について、お知らせいたします。  

 調査の結果、新隊員教育隊は、現行の制度、関係規則及び教範に基づき、適切に自衛官候補生の管理、服務指導、射撃訓練の計画、事案発生後の対応等を実施していたことを確認しております。  

 その上で、事案の原因として4点、1点目として、武器を持つことの重要性の自覚と心構えが涵養されていなかったこと、2点目として、同じ部隊の仲間に向けて発砲するという不測の事態を想定していなかったこと、3点目として、射手、小銃及び弾薬の物理的隔離がなされておらず、発砲行為に至るまでの猶予を与えてしまったこと、4点目として、発砲事案を直接制止できなかったこと、これらが事案に至った原因であると結論づけました。  

 本事案を受けた再発防止策としては4点、1点目として、武器を扱う上での命令に対する絶対的な服従心、武器を持つ重要性の自覚及び心構えに関する教育を徹底します。  

 2点目として、隊員を客観的に把握し、部隊長等を補佐する服務指導補助者を複数名配置する等、服務指導態勢を見直します。  

 3点目として、小銃と弾薬が、射手の手元に同時に存在する時間を局限するため、弾薬交付要領を見直します。  

 4点目として、弾薬を装填した小銃の銃口を他の隊員に向ける等の不測事態が発生した際に、当該隊員の行為を直接制止できるよう教育を実施します。  

 訓練中の射撃による死傷事案は、国家国民から信頼を受けて、武器の使用を許可されている組織として、決してあってはならないことであり、改めて、陸上幕僚長として、この事案を重く受け止め、この先、同種事案を二度と起こすことがないよう、また、かけがえのない隊員の命を失うことがないよう、再発防止を徹底し、射撃訓練等を行う場合の安全確保を徹底してまいります。



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