統合幕僚監部におけるWPSに関する取組について
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統幕ジェンダー・アドバイザー 1等陸佐 山﨑 麻由 2024年4月、防衛省としてWPSを本格的に取り組む体制が構築され、統合幕僚監部は自衛隊の運用に関し、軍事専門的見地から防衛大臣を補佐する幕僚機関として自衛隊のあらゆる活動にジェンダー視点を反映するべく、統合幕僚監部におけるWPS推進計画を策定しました。我々は国家国民の安心・安全に貢献するため、WPSの取組みを深化させていきます。
吉田統幕長、南雲統合副長を囲む統合幕僚監部ジェンダー担当官のメンバー WPSとは?(防衛省WPSページへ)
女性(Women)・平和(Peace)・安全保障(Security)の頭文字を取ったものです。紛争、災害等発生時により脆弱な立場に置かれる女性、女児等は特に保護すべき対象であると認識して保護・救済に取り組みつつ、女性が指導的及び主体的に、紛争解決や災害対応のあらゆる段階に参加することで、より持続的な平和に資することができるという考え方です。
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統合幕僚監部におけるWPS推進計画(2024年5月策定)~4つの柱~ 取組1 - 統合幕僚監部等全体の意識改革
- WPSを推進する主体者としての認識の醸成及びジェンダー視点を取り入れた業務・活動の基盤を一層拡充させるため、WPSの知見を付与し、組織全体の意識改革を図ります。
取組2 - WPS推進体制の整備
- WPS推進計画に示した取組を推進するために必要な体制を構築します。
取組3 - 諸外国、機関等との連携
- 同盟国、同志国等とWPS分野における国際連携を図ります。
取組4 - 自衛隊の活動へのジェンダー視点の反映
- 自衛隊活動にジェンダー視点を反映し、オペレーションの実効性の向上を図ります。
【参考】
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統合幕僚監部におけるWPSに関する取組の一例
取組1 #1統幕における全体教育(R6.6)
吉田統幕長説示 省アドバイザー講話 聴講者 取組1 #2統幕における全体教育(R6.12)
統幕学校講師による教育
隊員の意識改革のため、定期的にWPSに係る正しい知識を習得させる教育を実施しています。 -
取組2 ジェンダー・アドバイザー課程履修(R6.9)
隊カナダにおいて実施された課程において、作戦行動時におけるWPSに係る必要な知識及び能力を修得しました。
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取組3 日ASEAN協力プログラム参加
価値観を共有できる同盟国や同志国等とWPS分野を通じて連携を図っています。
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取組4 令和6年能登半島地震災害派遣
被災者の性別や年齢に配慮したニーズの確認 被災者の特性に配慮した入浴支援 被入浴支援における女性・子供用等備品 高齢者に対する巡回診療 高齢者の施設へのシャワー支援 救護現場における女性隊員の活躍 災害の現場において自衛隊は、特に保護すべき対象(災害弱者)となり得る高齢者、女性、児童等に配慮した活動(ジェンダー視点に基づく活動)を実施しています。
我々は、被災者の性別や年齢に配慮したきめ細やかな活動を行えるように、女性隊員を含む自衛隊の編成や活動内容に着意し、多様な視点により部隊運用の実効性を向上させています。全ての隊員が様々な場面で活躍しています。