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2024年

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    統合幕僚長-定例記者会見にて

    本日は、私から、砕氷艦「しらせ」の帰国についてお知らせします。昨年11月10日に出港した砕氷艦「しらせ」は、第65次南極地域観測協力を終え、4月8日に帰国いたしました。海上自衛隊は、昭和40年から南極地域観測協力を実施しており、今回も現地での所要の物資輸送等の任務をしっかりと果たしてくれたと考えています。

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    本日は、私からこの1年間のハイレベル交流の成果についてお知らせします。
     統合幕僚長に着任してから1年が経過しましたが、この1年間で同盟国・同志国等26か国59名(延べ107回)の参謀総長等とハイレベル懇談を実施し、強い信頼関係を構築しました。ハイレベル間の信頼関係は、防衛協力・交流の源泉と考えており、令和6年度も、自由で開かれたインド太平洋の維持・強化のため、同盟国・同志国との連携を強化して参ります。

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    本日は、私から2点、エストニア国防軍司令官の公式招待及び日米韓参謀総長等会議についてお知らせします。
     26日、11年ぶりにエストニア国防軍司令官として来日したへレム大将とハイレベル懇談を行いました。へレム司令官とは昨年の9月に私が統幕長として初めてエストニアを公式訪問して以来半年ぶりであり、懇談では戦略環境認識をアップデートするとともに、日エストニア防衛協力・交流の具体的方向性について、活発な意見交換を行いました。
     次に本日、ブラウン米統合参謀本部議長、キム韓国合同参謀本部議長と私との間で、オンライン会談を行いました。本懇談においては、引き続き日米韓3か国の連携を強化していくとともに、本年夏に対面での会議を実施することで一致しました。
     今後とも自衛隊は、同盟国・同志国等と緊密に連携し、自由で開かれたインド太平洋の維持・強化に寄与して参ります。

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    本日は、私から、本年度の自衛隊の太平洋島嶼国との防衛協力・交流についてお知らせします。
     19日、20日と第2回日・太平洋島嶼国国防大臣会合(JPIDD)が開かれましたが、自衛隊はこの1年間に、陸自による能力構築支援、海自による艦艇の寄港や親善訓練、空自によるクリスマスドロップなど、太平洋島嶼国と様々な防衛協力・交流を行って参りました。私自身も昨年8月、フィジーで開催されたインド太平洋参謀総長等会議に参加するとともに、南太平洋参謀総長等会議にもオブザーバーとして参加し、太平洋島嶼国の参謀総長等と信頼関係を構築することができました。
     今後とも、自衛隊は、太平洋島嶼国のニーズに寄り添い、自衛隊らしい協力を進め、自由で開かれたインド太平洋の維持・強化に寄与して参ります。

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    本日は、私から、「コブラ・ゴールド24」の成果についてお知らせします。
     自衛隊は、2月4日から3月11日までの間、タイにおいて、「コブラ・ゴールド24」に参加しました。本訓練を通じ、自衛隊の海外における活動に係る能力を高めるとともに、米国を始め参加国との信頼関係を強化することができました。今後とも、統合幕僚監部は、同盟国・同志国との連携強化を図り、自由で開かれたインド太平洋の維持、強化に寄与して参ります。
     なお、私自身のことでありますが、2月中旬、過労により体調を崩し、2週間近く入院しておりましたが、今週の初めから、全面的に職務復帰しました。この間大変ご心配をおかけしました。

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    発災以降、約3週間半が経ちましたが、自衛隊は、引き続き令和6年能登半島地震災害派遣活動を継続中です。

    本日は、私から2点、NATO参謀総長等会議の成果及び日米共同統合指揮所演習「キーン・エッジ24」についてお知らせします。
     はじめに、17日及び18日、私の代理として統幕副長が、ベルギーで開催されたNATO参謀総長等会議に参加しました。本会議においては、NATO加盟国の参謀総長等との間において、欧州及びインド太平洋地域の安全保障環境等について活発な議論を行い、相互に理解を深めることができました。
     次に、自衛隊は、2月1日から8日までの間、「キーン・エッジ24」を実施します。本演習においては、豪軍の初参加を得て、各種事態における日米共同対処及び自衛隊の統合運用について演練・検証し、統合レベルにおける相互運用性の向上を図ります。
     今後とも自衛隊は、統合運用態勢の抜本的強化を進め、日米同盟の抑止力・対処力を強化するとともに、同盟国・同志国等と緊密に連携し、自由で開かれたインド太平洋の維持・強化に寄与して参ります。

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    本日は私から、令和6年能登半島地震における自衛隊の災害派遣活動についてお知らせします。
     先週以降引き続き、自衛隊は給水・給食・入浴支援、被災地への巡回診療、救援物資の輸送やPFI船舶による休養支援など、総理からご指示のあった被災者に寄り添い、きめ細かい生活支援を継続しつつ、2次避難を確実に行うため、孤立地域等からの空輸を重点的に行っています。また、能登空港の滑走路復旧に伴い、航空自衛隊の輸送機による人員等の輸送を行ったほか、国交省と連携し、TEC-FORCEを海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」搭載のエア・クッション艇(LCAC)で輪島市深見海岸へ陸揚げするなど、省庁間で連携した活動を行いました。
     加えて、在日米軍所属の米陸軍ヘリコプターにより小松基地・能登空港間の救援物資輸送に従事してもらっています。
     自衛隊は引き続き、被災者に寄り添った様々な活動を継続するとともに、北朝鮮のミサイル発射や全国における災害を含む、複合的に発生する各種事態に対し、全力で対応して参ります。

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    本年もよろしくお願い申し上げます。
     まず、令和6年能登半島地震で亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げますとともに、被災者の皆様にお見舞いを申し上げます。併せて、1月2日の羽田空港の事故で、災害救援活動従事中に亡くなられた海上保安官5名に対し、心より哀悼の意を表します。

    本日は私から3点、自衛隊の災害派遣活動並びに米統合参謀本部議長及びNATO軍事委員長とのオンライン会談についてお知らせします。
     はじめに、自衛隊は1月1日の発災直後から、最大限の統合戦力を最速で投入し、孤立地帯を含む人命救助活動と、総理の指示に基づく、被災者のニーズに寄り添ったきめ細かな生活支援活動等を両輪として災害派遣活動を実施しております。
     次に、本日朝、ブラウン米統参議長とオンライン会談を行いました。本懇談においては、地震被害と航空機事故に関する弔意とお見舞いを頂くとともに、インド太平洋及び中東情勢等について忌憚のない意見交換を行いました。
     最後に、昨日、バウアーNATO軍事委員長とオンライン会談を行いました。本懇談においては、同様の弔意を頂くとともに、NATO参謀総長等会議に先立ち、相互の関心事項等を率直に意見交換しました。
     本年も、自衛隊は同盟国・同志国等と緊密に連携し、自由で開かれたインド太平洋の維持・強化に寄与して参ります。

  • 統合幕僚長 年頭のご挨拶-波濤を超えて

    謹んで新年のお慶びを申し上げます。
     皆様におかれましては、平素より自衛隊に対する深い御理解と御厚情を賜り、心より御礼申し上げます。

    昨年を振り返ると、一昨年2月24日に始まったロシアによるウクライナへの軍事侵略が、まるで一世紀前の第一次世界大戦のような長期・消耗戦の様相を呈する中、10月7日のハマスによるイスラエルに対するテロ攻撃を契機に、同月27日、ガザ地区においてイスラエルによるハマスに対する対テロ攻撃が始まりました。
     米作家マーク・トウェインは、「歴史は繰り返さないが、韻を踏む」という名言を残しましたが、第1次世界大戦から四半世紀後、アジア・太平洋地域を含む第2次世界大戦が勃発した歴史を繰り返してはなりません。すなわち、現在の欧州及び中東における戦火を、インド太平洋地域、就中、我が国周辺地域に波及させることなく、今後四半世紀、同様の深刻な事態の発生を防止しなければならないのです。そのためには、欧州・中東の事態がこれ以上エスカレーションしないよう抑止するとともに、我が国及び日米同盟の抑止力・対処力を急速に強化しつつ、インド太平洋地域において同盟国・同志国を結集する必要があります。
     米ソ冷戦後の安全保障環境を概観すると、1990年代~2010年代までの30年間の「ポスト冷戦」という過渡期が終焉し、2020年代からは、多極構造下において、米中の戦略的競争を主軸とし、力による一方的な現状変更を試みる勢力と法の支配に基づく国際秩序の維持を図る勢力がせめぎ合う、新たな大国間競争の時代に入ったと認識しています。その中で、地域的焦点はインド太平洋であり、我が国はその最前線に位置しています。おそらくこうした時代は、21世紀半ばまで続くことでしょう。

    このように、国際社会と我が国の平和と安定にとって正念場とも言える戦略環境の中、我々自衛隊が果たすべき役割と責任は極めて重いと感じています。私は、昨年3月末、統合幕僚長に着任しましたが、統幕の果たすべき隊務として、①当面の作戦任務の完遂、②将来に向けた統合運用態勢の抜本的強化、③同盟国・同志国との連携強化の3つの柱を掲げています。

    第1の当面の作戦任務については、一言でいうと、現在は、「複合事態の常態化」にあると感じています。着任直後の4月、最初のオペレーションは、宮古島近傍におけるUH-60JA墜落事故の捜索救難活動でした。個人的にも、坂本師団長以下、クルーも含めてよく知る隊員ばかりであり、10名の尊い仲間の生命を失ったのは、文字通り痛恨の極みであり、歯を食いしばって任務を遂行しました。その後、続けざまに、北朝鮮によるICBMミサイルや衛星の発射対応、中国空母の太平洋展開対応、在スーダン邦人等輸送等の任務が連続しました。「小学生のサッカー」のように、皆が1つのボールに集まっていては、複合事態には対処できず、大局を見ておくことの大切さを痛感しました。

    第2の統合運用態勢の抜本的強化については、3つの「融合」アプローチ、すなわち、①戦略レベルと作戦レベルの融合、②防衛力整備と防衛力運用の融合、③統合・日米共同・多国間連携・省庁間協力の融合を推進しています。
     戦略レベルと作戦レベルの融合については、反撃能力や宇宙・サイバー領域等の戦略レベルの状況判断が必要な分野が拡大する中、それをどのように作戦レベルと融合させるかが極めて重要となっています。特に、令和6年度末には、すべての領域の作戦を統括する常設の統合司令部が新設される予定であり、統合幕僚監部が補佐する防衛大臣以上の戦略レベルとの連接の仕方を、各種演習等を通じて早急に詰めていく必要があります。
     防衛力整備と防衛力運用の融合については、国家防衛戦略で「2027年度までに我が国が主たる責任をもって、我が国への侵攻を阻止・排除できるように防衛力を強化する」という目標が示されていますが、例えば、最速でも導入開始が令和7年度となるスタンドオフ防衛能力は、これまでのように装備が導入されてから、戦力化し、運用態勢を確立するのでは、目標の2027年度に間に合わすことができません。したがって、装備化以前に運用構想を具体化し、各種演習で検証しながら、防衛力整備と運用態勢の確立を同時並行的に実施することが必要不可欠となっています。
     統合・日米共同・多国間連携・省庁間協力の融合については、各種事態に対応するに当たって自衛隊独力でできることには限りがあり、国民保護、在外邦人等輸送・保護、大量避難民への対処等の任務遂行に当たっては、政府全体及び地方自治体、更には同盟国・同志国との連携が必須です。
     今年も、こうした3つの「融合」アプローチを深化させて参ります。

    第3の同盟国・同志国との連携については、コロナ収束後、統合レベルでも、各軍種でも、質・量ともに防衛協力・交流が拡充しています。これまでにない危機は、これまでにない同志国等を結集する機会を生み出しているとも言えます。私自身も、着任後8か月の間に、26か国延べ88名の参謀総長等とハイレベル会談を重ねていますが、インド太平洋地域のみならず、ウクライナにおける戦争の中でもインド太平洋地域への関与を拡大するNATO諸国との連携も急速に強化されています。力による一方的な現状変更を認めず、法の支配に基づく国際秩序の維持を図る同盟国・同志国が結集すること自体が、インド太平洋地域に望ましい安全保障委環境を創出する大きな力になっていると感じています。

    ここまで、統合幕僚監部の隊務の柱について述べてきましたが、本年の焦点は、何と言っても、令和6年度末に新設される常設の統合司令部の準備となります。平時から有事までシームレスに領域横断作戦を遂行できる体制を構築し、新設と同時に運用開始ができるよう、全力で準備を推進して参ります。

    自衛隊は、本年も、我が国を取り巻く「波濤を超えて」、我が国の防衛力の抜本的強化に邁進し、時代の責任を果たすことをお誓い申し上げますとともに、皆様にとって心穏やかな一年になるよう心からお祈り申し上げ、年頭のご挨拶と致します。

2023年

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    本日は、私から2点、フィリピン軍参謀総長とのオンライン会談及び米輸送軍司令官とのハイレベル懇談についてお知らせします。
     はじめに、本日、ブラウナー・フィリピン軍参謀総長とオンライン会談を行いました。本懇談においては、先般、南シナ海で生起したフィリピン船団に対する中国海警の船舶による放水事案について、私から深刻な懸念を伝えるとともに、力による一方的な現状変更の試みや緊張を高めるいかなる行為にも反対することで一致しました。また、本年8月のインド太平洋参謀総長等会議で懇談した以降、日比防衛協力が著しく進展していることを確認し、歓迎致しました。
     次に、18日、ヴァン オヴォスト米輸送軍司令官とハイレベル懇談を行いました。本懇談においては戦略環境認識を共有するとともに、後方運用面における日米間の連携強化について、率直な意見交換を行いました。
     来年も、自衛隊は、同盟国、同志国等と緊密に連携し、自由で開かれたインド太平洋の維持・強化に寄与して参ります。

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    本日は、私からインド共和国国防参謀長の公式招待についてお知らせします。
     11日から15日までの間、チョーハン国防参謀長を公式招待しており、昨日13日私とハイレベル懇談を行いました。
     インドは、我が国と中東、アフリカを結ぶシーレーンのほぼ中央に位置する地政学上極めて重要な国であり、日印は、普遍的価値観と戦略的利益を共有する「特別戦略的グローバル・パートナーシップ」関係にあります。
     本公式招待は、チョーハン国防参謀長にとって、昨年着任以来初めてとなる二国間対話のための外国訪問であり、日印防衛協力を極めて重視していることの証左であると感じています。
     本懇談においては、時間をかけた濃密な討議により、インド太平洋の戦略環境認識を相互に深化させ、新たな取組を含む今後の日印防衛協力の可能性を共有するとともに、日印制服組トップ間の信頼関係を、より一層強固なものにすることができました。
     今後とも自衛隊は、インド太平洋地域の同志国等と緊密に連携し、自由で開かれたインド太平洋の維持・強化に寄与して参ります。

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    はじめに、屋久島沖で発生した米空軍CV-22オスプレイの墜落事故で亡くなられた8名の米軍人に対し、心から哀悼の意を表するとともに、ご家族の皆様に対しお悔やみ申し上げます。

    本日は、私から、日米豪比幕僚協議についてお知らせします。
     統合幕僚監部は、11月29日、東京において実務者間の協議としては初となる日米豪比幕僚協議を実施するとともに、併せて、二国間及び三国間の幕僚協議を行いました。
     本協議においては、日米豪比の実務者が活発に議論することにより、防衛相会談における合意事項の具現化を図ることができました。
     今後とも自衛隊は、インド太平洋地域における多層的な枠組みの構築を進め、自由で開かれたインド太平洋の維持・強化に寄与して参ります。

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    本日は、私から2点、令和5年度自衛隊統合演習(05JX)の成果及びインド太平洋参謀長等会議についてお知らせします。
     はじめに、自衛隊は、11月10日から20日までの間、自衛隊の統合運用能力の維持・向上を図ることを目的とし、全国各地で自衛隊統合演習を実施しました。本演習を通じ、陸・海・空の領域及び宇宙・サイバー・電磁波領域の有機的な融合により、領域横断作戦能力の向上を図ることができ、統合運用能力を更に強化することができたと考えています。
     次に、29日、オンラインによるインド太平洋参謀長等会議に参加しました。本会議においては、20か国の参謀長等がインド太平洋地域の情勢及び安全保障上の課題について忌憚のない意見交換を行い、多国間連携を推進する重要性を改めて確認することができました。
     今後とも自衛隊は、各種演習への積極的な取り組みを通じ、統合運用態勢の抜本的な強化を図ることにより、我が国の抑止力・対処力を向上させるとともに、インド太平洋諸国と緊密に連携し、自由で開かれたインド太平洋の維持・強化に寄与して参ります。

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    本日は、私から、ブラウン米統合参謀本部議長の来日についてお知らせします。
     明日10日、米統参議長ブラウン大将は、9月末の着任以来、中東及び欧州の情勢が緊迫する中、2国間対話のための初めての海外出張として日本を訪問し、防衛省において私とハイレベル懇談を行う予定です。
     本懇談においては、10月18日に行ったオンライン会談の成果を踏まえ、激動する国際情勢の下、日米同盟の抑止力・対処力を強化する具体的な取り組みについて率直に意見交換を行うとともに、最も重要な同盟国のカウンターパートであるブラウン統参議長と強固な信頼関係を築き上げたいと考えています。

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    本日は、私から2点、アクイリノ米インド太平洋軍司令官とのオンライン会談及び砕氷艦「しらせ」の出国についてお知らせします。
     はじめに、1日、アクイリノ米インド太平洋軍司令官とオンライン会談を行いました。本懇談においては、来年2月に計画している日米共同統合指揮所演習「キーン・エッジ24」の具体的な方向性について忌憚のない意見交換を行いました。
     次に、砕氷艦「しらせ」は第65次南極地域観測協力を実施するため、10日に出国する予定です。海上自衛隊は、昭和40年から南極地域観測協力を実施しており、本事業は、地球規模の気候変動等の問題解決に極めて重要な役割を果たしています。今回も、現地での所要の物資輸送、観測支援、海洋観測等の任務をしっかりと果たしてくれるものと考えています。

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    本日は、私から2点、キャンベル豪国防軍司令官とのオンライン会談及びNATO高官との懇談についてお知らせします。
     はじめに、23日、キャンベル豪国防軍司令官とオンライン会談を行いました。本懇談においては、19日に実施された日豪防衛相会談を受けて、防衛相間の合意事項を実現する具体的な方向性について忌憚のない意見交換を行いました。
     次に、20日、訪日中のラスプレイNATO事務総長補と、25日、同じく訪日中のコヴィントンNATO欧州連合軍最高司令部戦略・国際問題補佐官と各々対面で懇談を行いました。本懇談においては、欧州とインド太平洋の安全保障が不可分であるとの認識の下、日NATO防衛協力の具体的な方向性等について、率直に意見交換を行いました。
     今後とも自衛隊は、インド太平洋及び欧州の同志国等と連携を強化し、自由で開かれたインド太平洋の維持・強化に寄与して参る所存です。

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    はじめに、イスラエルの在外邦人等輸送準備のため、14日に本邦を出発したC-2輸送機×2機及びKC-767空中給油・輸送機×1機は17日までに、全機、ジブチまたはヨルダンに到着し、在外邦人等輸送を見据えた態勢を自衛隊として確立しています。
     今後は、外務省をはじめとする関係省庁と緊密に連携しつつ、在外邦人等輸送に向けて万全を期して参ります。

    本日は私から、ブラウン米統合参謀本部議長とのオンライン会談について、お知らせします。
     18日、先月末就任したブラウン米統合参謀本部議長と初めてのVTCを実施しました。本懇談においては、インド太平洋地域における日米同盟の重要性を改めて確認するとともに、今後の日米防衛協力の方向性等について活発な意見交換を行うことで、最も重要な同盟国のカウンターパートである米統合参謀本部議長と早期に意思疎通を図ることができました。
     今後とも、自衛隊は、日米同盟の抑止力・対処力を強化し、自由で開かれたインド太平洋の維持・強化に努めて参ります。

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    本日は私から2点、ベトナム人民軍総参謀長の公式招待及び令和5年度国際平和協力演習(05JXI)への参加についてお知らせします。
     はじめに、10月11日及び12日、クオン・ベトナム人民軍総参謀長を公式招待しました。日越外交関係樹立50周年の節目における本公式招待を、「新たな段階」に入った日越防衛協力の更なる発展の機会と位置付け、クオン総参謀長と、今後の協力の方向性等について活発な意見交換を行いました。
     次に、自衛隊は、10月14日から21日までの間、インドネシアで実施される05JXIに参加します。本演習は、国際緊急援助活動に必要な統合運用能力の維持・向上を図るとともに、参加国軍等との相互理解を深化させ、望ましい安全保障環境の創出に寄与するものです。
     今後とも、自衛隊は、ASEANの同志国等との連携をより一層強化し、自由で開かれたインド太平洋の維持・強化に努めて参ります。

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    本日は、私から2点、欧州出張及びジョイント・シニア・リーダーズ・セミナーの成果についてお知らせします。
     はじめに、9月14日から21日にかけて、エストニア共和国公式訪問に引き続き、ノルウェーにおいて開催された多国間戦略参謀長級協議に参加し、最後にポーランド共和国を公式訪問しました。本出張を通じ、NATO諸国の参謀総長等と戦略環境認識を共有するとともに、今後の防衛協力・交流の方向性等について活発に意見交換を行いました。
     次に、9月28・29日両日、東京でジョイント・シニア・リーダーズ・セミナーを開催しました。本協議においては、インド太平洋地域における課題や、日米防衛協力の現状及び今後の取組等について、アクイリノ米インド太平洋軍司令官をはじめ、米インド太平洋軍主要幹部等約60名と、活発に意見交換を行いました。
     今後とも、自衛隊は、日米同盟の抑止力・対処力を高めるとともに、欧州の同志国等との連携を強化し、自由で開かれたインド太平洋の維持・強化に寄与して参ります。

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    本日は私から、9月11日及び12日に東京で開催した日印統合幕僚協議についてお知らせします。
     本協議は、昨年9月の日印防衛相会談及び日印「2+2」における合意を経て、初めて実現できたものです。
     インドは、我が国と中東、アフリカを結ぶシーレーンのほぼ中央に位置する地政学的に極めて重要な国であり、我が国と普遍的価値及び戦略的利益を共有する特別な戦略的グローバル・パートナーシップ関係にあります。国際社会において力による現状変更の試みが拡大する中、自由で開かれたインド太平洋の維持・強化に向けて、日印防衛協力の重要性は益々高まっています。
     第1回目となる今回の日印統合幕僚協議では、日印実務者が様々な分野で活発に議論することにより、統合に係る日印防衛協力の新たな一歩を踏み出すことができました。
     今後も本協議の成果を実行に移すことにより、日印二国間及び日印を含む多国間の防衛協力の進展に寄与して参ります。

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    本日は、私から、米戦略軍司令官とのハイレベル懇談についてお知らせします。
     9月4日、来日した米戦略軍司令官コットン空軍大将とハイレベル懇談を行いました。
     5月の私の米戦略軍訪問において、米国による拡大抑止が信頼でき、強靭なものであり続けるための取組み等について同司令官と活発に意見交換をした成果を踏まえ、今回、2度目のハイレベル懇談として、時間をかけて濃密な意見交換を行うことができました。
     本懇談においては、中国の力による一方的な現状変更、北朝鮮の度重なるミサイル発射と核開発、ロシアによる無謀な核のレトリックとウクライナ侵略の継続など、我が国周辺地域及び国際社会の厳しい安全保障環境を踏まえ、今後の統幕と米戦略軍との関係性を含む同盟の現代化、同盟パートナーシップの拡大、同盟の態勢の最適化等について、率直かつ踏み込んだ議論を行いました。
     引き続き自衛隊と米戦略軍との関係を深化し、日米同盟の抑止力・対処力の強化に寄与して参ります。

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    本日は、私から2点、英戦略コマンド司令官とのハイレベル懇談及び令和6年度の概算要求についてお知らせします。
     はじめに、8月29日、英戦略コマンド司令官としては初めての来日となるホッケンハル大将とハイレベル懇談を行いました。本懇談においては、統合幕僚監部と英戦略コマンドとの新たな関係構築のため相互理解を深めるとともに、今後の防衛協力の方向性等について活発な意見交換を行いました。ロシアによるウクライナ侵略という差し迫った脅威があるにもかかわらず、インド太平洋地域への関与を強化している英国軍と戦略レベルにおける連携を強化することにより、自由で開かれたインド太平洋の維持・強化に寄与して参ります。
     次に、令和6年度統合幕僚監部の概算要求についてです。我が国を取り巻く安全保障環境が急速に厳しさ、複雑さを増している中、平時から有事までのあらゆる段階において、領域横断作戦を遂行し、陸・海・空自衛隊部隊の一元的な指揮を実施するため、常設の統合司令部創設を事業要求いたします。この他、スタンドオフミサイルの一元的な指揮のための統合指揮ソフトウェアを要求する他、各種事業を適切に要求し、我が国の抑止力・対処力の強化に寄与して参ります。

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    まず、北朝鮮は本日午前3時51分頃、北朝鮮北西部トンチャンリ地区から、弾道ミサイル技術を使用した発射を強行しました。
     防衛大臣の指示に基づき、自衛隊は、我が国領域及び同周辺海域の被害の有無を確認するとともに、米国、韓国等と緊密に連携しつつ、所要の情報の収集及び分析を行い、引き続き警戒監視に万全を期しているところです。

    本日は、私から海外出張等の成果についてお知らせします。
     はじめに、8月12日から20日までの間、フィジーにおいて、インド太平洋参謀総長等会議に参加するとともに、インド太平洋方面派遣IPD23及びパシフィック・パートナーシップ2023に参加中の海上自衛隊輸送艦「しもきた」を視察しました。インド太平洋参謀総長等会議においては、25か国・1機関の参謀総長等がインド太平洋地域の情勢及び安全保障上の課題について議論を行い、多国間の連携を推進する重要性について確認しました。また、全体会議に並行して、参加した参謀総長等と2国間、3か国間及び多国間の協議を行い、制服組トップ間の信頼関係を構築するとともに、防衛協力・交流の更なる推進について合意することが出来ました。
     次に、8月23日、ラダキン英国防参謀総長とオンライン会談を行い、先月イギリスが策定した国防文書「ディフェンス・コマンド・ペーパー2023」について説明を受けるとともに、戦略環境認識や日英防衛協力の更なる推進について活発な意見交換を行いました。
     今後とも自衛隊は、1か国でも多くの国々との連携を強化し、自由で開かれたインド太平洋の維持強化に寄与してまいります。

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    本日は、私からオーストラリア出張の成果についてお知らせします。
     7月19日から23日までの間、タリスマン・セイバー23を統幕長として初めて視察し、陸上及び海上自衛隊参加部隊の訓練状況を確認してまいりました。具体的には、輸送艦「しもきた」艦上で水陸両用作戦準備を行っている掃海隊群及び水陸機動団、並びにオーストラリアで初めて実射を行う12式地対艦ミサイル部隊及び中距離地対空誘導弾部隊を視察し、各部隊の戦術技量及びオーストラリア軍等との相互運用性の向上が確実に図られていることを確認することができました。
     また、本視察にあわせて、キャンベル豪国防軍司令官、ビルトン豪統合作戦司令官等とバイ会談を実施し、特に自衛隊とオーストラリア軍との、相互運用性向上を図るための具体的な方策等について率直かつ踏み込んだ意見交換を行うことができました。
     今後とも自衛隊は、多国間演習に積極的に参加し、自由で開かれたインド太平洋地域の維持・強化に寄与してまいります。

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    本日は、私から日米韓参謀総長級会議等の成果についてお知らせします。
     現地時間、7月11日、ハワイにおいて、ミリー米統合参謀本部議長と私との間で、日米韓参謀総長級会議を行いました。本会議には、アクイリノ米インド太平洋軍司令官、ラカメラ在韓米軍司令官及びラップ在日米軍司令官も参加し、北朝鮮による地域を不安定化する活動も含めた安全保障上の課題、並びに地域の平和と安定の維持に向けた日米韓3か国間協力の強化の方向性などについて活発に意見交換を行いました。
     なお、本会議が終盤に差し掛かった際、北朝鮮が実際にICBM級弾道ミサイルを発射したことを受けて、日米韓3国間で速やかに対応を協議しました。
     次に、7月14日、ミリー米統合参謀本部議長の訪日に伴い、日米同盟の抑止力・対処力の強化等について率直かつ踏み込んだ意見交換を行いました。
     今後とも、自衛隊は、同盟国・同志国等との連携を強化し、自由で開かれたインド太平洋の維持・強化に努めて参ります。

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    本日は、私から2点、フランス軍統合参謀総長とのハイレベル懇談及び令和5年度自衛隊統合防災演習(05JXR)の成果についてお知らせします。
     はじめに、6月23日、ビュルカール フランス軍統合参謀総長とオンラインでハイレベル懇談を行いました。本懇談においては、法の支配に基づく国際秩序を維持するため、日仏防衛協力をより一層強化していくことで一致しました。
     次に、6月26日から30日までの間、自衛隊は、05JXRを実施しました。本訓練においては、災害対処能力の向上はもとより、原子力災害を含む複合事態の対処能力の向上も図ることができました。
     また、今回初めてオーストラリア軍の参加を得て、多国間調整所を設置し、大規模災害発生時における多国間協力の要領を演練することもできました。

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    本日は、私から2点、オランダ国防大学研修団の来訪及び令和5年度自衛隊統合防災演習(05JXR)についてお知らせします。
     はじめに、6月19日、オランダ国防大学研修団の訪日に際し、私からオランダ軍の将来を担う士官ら36名に対し、講義を行いました。また同日、研修団は統幕学校を訪問し、日オランダ学生間で意見交換を行うとともに、両学校長が、教育及び研究の交流に関する「意図表明文書」に署名しました。教育交流をはじめとする人的交流は、両国の防衛協力の基盤となるものであり、今後とも自衛隊は日オランダ防衛協力をより一層推進してまいります。
     次に、自衛隊は、来週、6月26日から30日までの間、05JXRを実施します。本演習は、南海トラフ地震の発生において自衛隊の指揮幕僚活動や、防災関係機関、米軍等との連携を演練し、災害対処能力の向上を図るものです。内局、統幕をはじめ、陸海空自衛隊及び防災関係機関、在日米軍、オーストラリア軍を合わせ、約1万5千名が参加する予定です。

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    本日は、私から緊急発進の状況についてお知らせします。
     統合幕僚監部としては、我が国を取り巻く安全保障の厳しさを努めて分かり易くお知らせするため、毎月、4半期及び年度に区分して、緊急発進実績を公表しているところです。先日、5月の月間実績を公表しましたが、特徴的な事例としては、5月25日に、2機のロシア情報収集機(IL-20)が、日本海及び太平洋を飛行したことが挙げられます。また、今月に入っても、6日、7日の2日間にわたり、中国とロシアの爆撃機が、日本海、東シナ海及び太平洋において長距離にわたり共同飛行を行ったことが確認されました。
     今後とも自衛隊は、我が国の領土・領海・領空を断固として守り抜くため、警戒監視に万全を期するとともに、厳正に対領空侵犯措置を行ってまいります。

    各年度における緊急発進実施状況について

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    本日は、私から2点シンガポール出張、及びエア・カナダ軍参謀総長の公式招待、それぞれの成果についてお知らせします。
     はじめに、6月1日から5日までの間、シンガポールで行われた「第20回アジア安全保障会議(シャングリラ会合)」に参加いたしました。本会合では、オーストラリア、韓国、ウクライナ及び中国との2国間、日米韓、日米豪の3か国間、日米豪比の4か国間の防衛相会談に同席いたしました。
     また、私自身も「アジア太平洋の軍事能力の発展」をテーマとした特別セッションでスピーチを行うとともに、米国、シンガポール、ドイツ、オランダ及びNATOのカウンターパートとの2者会談、並びに、日米比、日米豪の3者会談を行いました。
     次に、6月6日から7日までの間、エア・カナダ軍参謀総長を公式招待しました。会談においては、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持するため、日カナダ防衛協力をより一層効果的に推進していくことで一致しました。
     自衛隊は今後ともあらゆる機会を通じ同盟国、同志国等との連携強化に努めてまいります。

    シンガポール出張・カナダ軍参謀総長の公式招待の様子はこちら

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    本日は、私の方から米国出張の成果についてお知らせします。
     5月10日から18日までの間、ワシントンD.C.のほか米国各地を訪問してまいりました。この間、ミリー米統合参謀本部議長をはじめ、宇宙軍、サイバー軍、戦略軍の各統合軍司令官と、それぞれ対面で会談を行い、強固な信頼関係を構築するとともに、戦略レベルにおける日米防衛協力をより一層拡大・深化させていくことで一致しました。
     また、5月15日から17日までの間、カリフォルニア州において開催された、日、米、豪、印、英の政府関係者及び米シンクタンク関係者が一堂に会する「インド太平洋安全保障対話」に参加するとともに、アクイリーノ米インド太平洋軍司令官、キャンベル豪国防軍司令官、チョーハン印国防参謀長と懇談を行い、インド太平洋地域における平和と安定のために、同盟国・同志国がより一層効果的かつ具体的に協力を進めていく重要性について、活発な意見交換を行うことが出来ました。

    米国出張の様子はこちら

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    昨日13時5分、外務大臣から防衛大臣に対し、スーダン共和国に滞在する法人等の輸送の実施に必要となる準備行為の要請があったことを受け、本日、防衛大臣より、自衛隊の輸送機をジブチ共和国へ移動させ、待機することを命ぜられました。
     本命令を受け、自衛隊は速やかに所要の準備を完了させ、航空自衛隊の輸送機を始めとする自衛隊の部隊を、ジブチ共和国へ出発させる予定です。関係機関・関係国と緊密に連携しつつ、準備に万全を期して参ります。

    本日は私から、オランダ国防軍参謀総長の来訪及び各国参謀総長とのVTCの成果についてお知らせします。
     4月16日から18日までの間、統合幕僚監部は、オランダ国防軍参謀総長・エイヘルセイム大将を公式招待いたしました。ハイレベル懇談を通じ、制服組トップ間の強固な信頼関係を構築するとともに、日本・オランダの防衛協力をより一層推進していくことで一致しました。
     加えて、先週から今週にかけて、フィリピン、インドネシア、イギリス、カナダ、NATO及びオーストラリアのそれぞれの参謀総長等とVTCによるハイレベル懇談を行いました。
     今後とも、統合幕僚監部は、同盟国・同志国等との連携強化を積極的に図って参りたいと思います。

    各会談の様子はこちら

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    まず、4月6日発生した陸上自衛隊のUH-60JAの事故において、本日も海上保安庁の支援を得つつ、陸海空自衛隊全力で捜索救助活動を行っております。一刻も早く10名の要救助者を発見するべく、引き続き捜索救助活動を継続してまいります。
     本日は、私から2点、各国参謀総長とのVTC成果及び令和5年度における統合訓練の概要についてお知らせします。
     はじめに、着任直後の米軍のカウンターパートとのVTCに引き続き、4月7日にコットン米戦略軍司令官と、昨日12日にアンジェイチャクポーランド軍参謀総長と、及びクオンベトナム人民軍総参謀長とそれぞれVTCを行いました。各国の参謀総長等との懇談を早期に行うことにより、カウンターパートとの信頼関係構築を図るとともに、同盟国・同志国との連携強化のための有意義な議論ができたものと考えております。
     次に、令和5年度における統合訓練についてです。統合訓練は、自衛隊の統合運用能力の向上を図るものでありますが、我が国の防衛力の抜本的強化、日米同盟の抑止力・対処力の強化及び同志国等との連携の強化の実現にあたり、極めて重要な役割を果たすものです。この観点から年度を通じ、様々な訓練を計画的・効果的に実施してまいります。

  • 統合幕僚長-定例記者会見にて

    本日は、私から2点、米軍カウンターパートとのVTC成果及び砕氷艦「しらせ」の帰国についてお知らせします。
     はじめに、統合幕僚長着任に際し、3月30日にミリー米統合参謀本部議長と、翌31日にアクイリーノ米インド太平洋軍司令官とそれぞれ懇談を行いました。VTCではありましたが、着任直後に最も重要な同盟国のカウンターパートと懇談の機会を設けることにより、信頼関係の構築を図るとともに、日米ハイレベルでの戦略協議のキックオフとして有意義な意見交換を行うことができました。
     次に、昨年11月に出港した砕氷艦「しらせ」は、第64次南極地域観測協力を終え、来週4月10日に帰国する予定です。海上自衛隊は、昭和40年から南極地域観測協力を実施してきており、本事業は、地球規模の気象変動等の問題解決にとって極めて重要な役割を果たしています。今回も、現地での所要の物資輸送、観測支援、海洋観測等の任務をしっかり果たしてくれたものと考えています。

  • 統合幕僚長-着任のご挨拶

    統合幕僚監部のWEBサイトをご覧の皆様、令和5年3月30日付をもちまして、浜田防衛大臣より、第7代統合幕僚長を拝命致しました吉田圭秀です。
     山﨑陸将の後を受けて、統合幕僚長を拝命し、その責務の重大さに身が引き締まる思いであり、微力ながら、全力で職責を果たして参ります。

    さて、現在、国際社会は、昨年生起したロシアによるウクライナへの軍事侵略をご覧になっても明らかな通り、力による一方的な現状変更を許容せず、法の支配に基づく国際秩序を維持できるか否かの分水嶺にあると認識しています。
     その国際安全保障の焦点となっているのが、インド太平洋地域であり、我が国は、その最前線に位置しています。ウクライナと同様の深刻な事態が、インド太平洋地域、とりわけ、東アジアで生起する可能性が排除できないという強い危機感をもって、着任致しました。
     このように我が国は、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面しているとの認識の下、昨年末、「国家安全保障戦略」、「国家防衛戦略」及び「防衛力整備計画」が策定されましたが、令和5年度は、正に防衛力の抜本的強化の「実行元年度」となります。
     一方で、かつてないほどの危機は、かつてないほどの機会を生み出しているとも、感じています。インド太平洋地域において、同盟国・同志国が結集する機会も急速に増加していますし、我が国においても、防衛力の抜本的強化に加えて、外交力、情報力、経済力、技術力を含めた国力を統合して、国全体の防衛体制を構築する方向に向かっています。
     こうした中、統合幕僚長として、「戦略レベルと作戦レベルの融合」、「防衛力整備と防衛力運用の融合」及び「統合、日米共同、多国間連携、省庁間協力の融合」の3つの「融合」アプローチにより、「統合運用態勢の抜本的強化」を実現し、我が国の平和と安全に寄与して参りたいと考えています。

    今、この瞬間も、我が国周辺の陸・海・空域や宇宙・サイバー領域において、陸・海・空自衛隊の隊員が、警戒・監視、即応態勢の維持、抑止力強化のための厳しい訓練、災害救援活動等に地道な汗を流しています。
     また、ソマリア沖・アデン湾やシナイ半島、南スーダン等、世界各地で、自衛隊員が、我が国の国益を守り、他国との信頼関係を構築し、国際安全保障環境の改善に資する活動に従事しています。
     私自身、将来にわたって我が国の安全を担保し、国民の負託に応え得る統合防衛力の創造のため、持てる力を総て尽くして、職責を全うして参る所存です。

    皆様におかれましては、引き続き、自衛隊の活動に対し、深いご理解を賜りますよう、心からお願い申し上げます。