防衛省・自衛隊は、防衛装備移転円滑化基金の造成に加えて、次のような取組も行うことにより、防衛装備移転を推進している。
防衛装備庁では、国際防衛装備品展示会への出展を実施し、わが国の防衛装備に関する施策や高い技術力を発信している。このような取組は、各国政府関係者などのわが国の装備政策や技術力に対する理解を深め、防衛装備・技術協力推進のための基盤の形成に寄与している。
国内では、2025年5月に開催された「DSEI Japan 2025」において、防衛装備庁ブースでは、レールガンをはじめ先進的技術を活用した研究開発中の試作品の実機や模型を展示するとともに、陸・海・空各自衛隊ブースを設け、自衛隊車両などの実機や模型を展示した。また、今回が初となる、もがみ型護衛艦の実艦展示を近隣の港で実施した。
海外では、2025年9月のイギリスで開催された国際装備展示会「DSEI UK 2025」、同年11月のオーストラリアで開催された国際装備展示会「INDO PACIFIC 2025」、2026年2月のシンガポールで開催された「Singapore Airshow 2026」およびサウジアラビアで開催された国際装備展示会「World Defense Show 2026」、同年4月のマレーシアで開催された国際展示会「DSA 2026」において、防衛装備庁がブースを出展し、わが国の装備品の魅力や高い技術力を官民一体となって広く発信した。

イギリスで開催された「DSEI UK 2025」の様子

サウジアラビアで開催された「World Defense Show 2026」の様子
これら防衛装備庁・自衛隊ブースを訪れた外国政府高官、軍関係者および防衛産業関係者からは、わが国の優れた技術や先進的な装備品に対して高い関心が寄せられた。
装備品の海外移転について、防衛力整備計画では、政府が主導し、官民の一層の連携のもとに装備品の適切な海外移転を推進するとしている。
防衛装備庁、商社、製造企業の連携のもとで、相手国の潜在的なニーズを把握して提案に向けた活動を行う事業実現可能性調査を、2020年度から実施している。
また、わが国と相手国との間で、両国の防衛当局と企業が一堂に会して、装備品の海外移転に関する意見交換を行う官民防衛産業フォーラムを、2017年のインドネシアでの開催以降、インド、ベトナム、オーストラリア、イタリア、フィリピンなどとの間で実施している。
さらに、かねてより防衛産業から要望が寄せられていた官民間での海外移転に関する情報共有の場として、2022年にWeb上にポータルサイトを整備し、海外移転を進める防衛関連企業を対象として、各国の調達制度やわが国の防衛装備移転制度などの情報提供を行っている。
国際的な防衛装備・技術協力の推進にあたっては、装備品にかかる重要技術の流出を防ぐため、防衛産業保全の強化、機微技術・知的財産管理の強化に取り組んでいくこととしている。
参照2章1節1項2(4)(装備品等秘密の保全)、2章1節2項4(防衛産業保全の強化)、2章1節2項5(機微技術管理の強化)