MAMOR(マモル)は、防衛省が編集協力をしている唯一の広報誌です。
防衛省の政策や自衛隊の活動を分かりやすく紹介し、国民とともに防衛を考える広報誌を目指しています。
自衛隊が守る
日本の領空 領海 領土
我が国の平和を守る
電子の防人を育てる
陸上自衛隊システム通信・サイバー学校
ロシアによるウクライナ侵攻の停戦条件として領土が大きな意味を持っているようです。また、中東のガザ地区を、どのように統治するのか。歴史上、地球上の各地で起きた多くの戦争と紛争は、領土問題に端を発したものが多いように、領土・領海・領空=領域こそが「国」ともいえるようです。マモルの本号では、あらためてわが国の領域について知ろうと、基礎知識、歴史、そして、自衛隊がいかにして領域を守っているかを、分かりやすく解説しています。そして、ミリタリー・リポートでは、あらたな領域である、サイバー空間を守る部隊の紹介もしています。ぜひ、読んでみてください。
自衛隊が守る
日本の領空 領海 領土
今回お話をうかがった山田教授によると、18世紀初頭に領海の概念が生まれたときは、領海は陸地からわずか3海里(約5.6km)だったとのことで、当時の軍艦の大砲は5kmもあれば射程距離外だったということだったんですね。現在のように領海だけ12海里(約22.2km)、その外に接続水域やさらに排他的経済水域などが設定されているのからみると、当時は牧歌的だったというか、それとも300年で科学技術が飛躍的に進歩したというべきなのか。
また領空は地上80~120kmまでで、つまり成層圏外の宇宙空間は「公海」ならぬ「公空」の扱いになるわけなんですね。実際にグーグルマップなんかを見ていると、空からはプライバシーはないと実感します。さらにサイバー空間などには、もはや国境なんてないわけであって、こうしたボーダーレスな時代には従来の領土とか、それに関連する安全保障に対する考え方も変わらざるを得ないんだなと改めて思いました。
我が国の平和を守る
電子の防人を育てる
陸上自衛隊システム通信・サイバー学校
無線好きで、IT系ライターとしても活動する私にとって、通信やサイバー防衛に関係する現場を取材できたことは非常に刺激的であり、学びの多い経験となりました。現場で得た知見や熱意を、読者の皆様にもお伝えできれば幸いです。まずは取材にご協力いただいたシステム通信・サイバー学校の皆さま、協力企業の皆さまに心より感謝申し上げます。
とかく、日本はサイバー分野における能力、特に攻撃への対処力が弱いと言われています。報道では、諸外国に比べ政府の割く予算や人員が少ないことが指摘されています。しかし、本記事で示したように、防衛省・自衛隊は他省庁や最先端技術を有する民間企業とタッグを組み、見えない脅威に立ち向かうべく急ピッチで「サイバー防衛力」の強化に取り組んでいます。その姿勢には、日本の未来を守る「強い意志」が感じられました。
私たちの日常生活を支えるネットインフラや個人情報も、サイバー攻撃の標的となり得ます。現代における戦いの「本当の最前線」はサイバー空間にあり、その防衛は私たち一人ひとりの安全にも直結しています。これからの時代、サイバー防衛はますます重要になります。この記事をきっかけに、未来の日本を守る「最前線」に目を向けていただければ幸いです。
自衛隊が守る
日本の領空 領海 領土
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