日本は古くから海洋国家として歴史を刻んでまいりました。
国土面積では世界61位ですが、排他的経済水域(EEZ)の面積では
世界6位と広大な海洋に四方を囲まれております。
また、国民生活に必要不可欠な石油や天然ガスなどの
エネルギー資源や食料品を海上輸送に依存しており、
海路による貿易は物量ベースで99.8%を占めています。
そのため、我が国の発展において海洋の自由で安全な利用は
不可欠であり海上自衛隊の果たす役割も大きくなっています。
そのような環境下で海上自衛隊では周辺海域の防衛や
海上交通の安全確保を各国との共同訓練などの
安全保障協力を通じて取り組んでおり、佐世保地方隊においても
護衛艦隊隷下の艦艇への支援や基地の運用など
日々任務にあたっています。
総監紹介・挨拶
佐世保地方総監
海将 福田 達也
皆様におかれましては、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。平素から防衛省・海上自衛隊、とりわけ佐世保地方隊に対し、深い御理解を賜りますとともに、私どもの活動を支える作戦基盤の維持や自衛隊員の募集、就職援護など、万事にわたり御支援と御協力を賜っておりますことに、厚く御礼申し上げます。
さて、先月5月23日、長崎県及び長崎市と共催し、長崎県庁前において災害派遣実動訓練「西海レスキュー2026in長崎ベイ」を実施しました。近年、自然災害は激甚化しており、災害への備えはますます重要となっております。この訓練を通じて、佐世保地方隊の災害対処能力の向上や関係機関等とのさらなる連携強化を図るとともに、地域の皆様に訓練を実際に「見て」「体験」していただく機会として、多くの皆様にご参加いただきました。
佐世保地方隊は、我が国の平和と独立を守るため、「西海の護り」をさらに強化するとともに、今後も各自治体や関係機関との連携をより一層深め、国民の皆様の「安全と安心」の確保に努めて参ります。また、地域の皆様に海上自衛隊への御理解をより一層深めていただくため、艦艇広報や音楽隊演奏など、各種広報活動にも積極的に取り組んで参る所存でございますので、引き続き倍旧の御指導と御鞭撻を賜りますよう心よりお願い申し上げます。
結びに、皆様の今後益々の御健勝と御多幸を心より祈念申し上げ、御挨拶とさせていただきます。
令和8年6月1日
海上自衛隊 佐世保地方総監
海 将 福田 達也
沿 革・編 成
佐世保地方隊の沿革及び編成について紹介します。
沿 革
当地佐世保は、明治22年7月に海軍鎮守府が設置され、初代長官に赤松則良海軍中将が着任しました。以来120余年にわたり西海鎮護の最重要港として発展してきました。
昭和28年9月16日保安庁法の施行に伴い、海上警備佐世保地方隊が発足し、佐世保地方総監部、下関基地隊及び佐世保基地警防隊をもって編成されました。昭和29年7月1日、防衛庁が創設され海上自衛隊となり、その後、部隊の改編等により現在の佐世保地方隊に至っています。
| 昭和 |
27年 |
海上警備隊発足 |
| 28年 |
佐世保地方隊新編 地方総監部、下関基地隊、佐世保基地警防隊(のちの佐世保警備隊)
鹿屋航空隊新編
|
| 29年 |
防衛庁設置法、自衛隊法施行、対馬連絡所新編 |
| 30年 |
鹿屋第2航空隊(のちの大村航空隊)新編 |
| 32年 |
第1駆潜隊新編 |
| 35年 |
第5駆潜隊新編、第11護衛隊新編 |
| 36年 |
佐世保補給所・工作所新編、鹿屋工作所新編、第13揚陸隊新編
|
| 37年 |
奄美基地分遣隊新編 |
| 40年 |
佐世保教育隊新編 |
| 41年 |
第21護衛隊新編 |
| 43年 |
総監部新庁舎移転(現庁舎) |
| 44年 |
下対馬警備所新編、『はるかぜ』佐地隊直轄艦 |
| 45年 |
佐世保造修所、衛生隊、対馬防備隊新編 |
| 46年 |
第34護衛隊新編、佐世保沖観艦式、『はるかぜ』第12護衛隊に編成替
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| 48年 |
沖縄基地隊新編 |
| 50年 |
佐世保調査隊新編 |
| 51年 |
佐世保音楽隊新編 |
| 52年 |
佐世保水雷調整所新編、第11護衛隊佐世保に編成替 |
| 55年 |
佐世保地区病院(のちの佐世保病院)新編 |
| 62年 |
第21護衛隊佐地隊に編成替 |
| 63年 |
輸送艇1号編入 |
| 平成 |
3年 |
第39護衛隊(のちの第26護衛隊)新編 |
| 9年 |
佐世保史料館開館 |
| 15年 |
佐世保地方隊創設50周年、第3ミサイル艇隊新編 |
| 20年 |
第13護衛隊・第16護衛隊の新編 |
| 25年 |
佐世保地方隊創設60周年 |
| 30年 |
佐世保地方隊創設65周年 |
| 令和 |
4年 |
佐世保病院から佐世保衛生隊に編成替 輸送艇1号除籍
|
| 5年 |
佐世保地方隊創設70周年 |
| 8年 |
部隊改編に伴い佐世保警備隊、佐世保基地業務隊を廃止し、佐世保艦隊基地隊を新編
対馬防備隊を廃止し、下関基地隊隷下に対馬基地分遣隊を新編 |
編 成
佐世保地方隊は、佐世保地方隊の中核として各部隊を総括する佐世保地方総監部をはじめとして、新入隊員の育成を担う佐世保教育隊、
弾薬等の補給整備を任務とする佐世保弾薬整備補給所、艦船、武器から衛生器材に至る補給、整備、改善、研究に関する業務を行う佐世保造修補給所、
佐世保地区における施設警備及び艦船部隊に対する港湾運用の支援並びに厚生、給食、車両及び海上予備員の収容を行うほか、奄美地区における施設警備並びに基地を使用する艦船及び航空機に対する支援を行う佐世保艦隊基地隊、
佐世保地区隊員の衛生管理を主任務とする佐世保衛生隊、部内儀式、式典や広報活動における演奏を主任務とする佐世保音楽隊、
関門海峡、響灘、玄界灘周辺及び対馬海峡において活動する艦艇等に対する支援を任務とする下関基地隊、同じく沖縄周辺海域を担当する沖縄基地隊、
以上9つの部隊で編成され、九州や沖縄を含む西日本エリアの防衛任務や艦艇部隊等への後方支援、地域社会との連携、施設維持、隊員の人事・厚生業務等を担っています。
佐世保地方隊隊歌等
『佐世保地方隊隊歌』及び『海のさきもり』をお聴きいただけます。
"佐世保地方隊隊歌"
作詞:萩原行友 作曲:片山正見
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黒潮しぶく国端の 国土の護り我等が使命
赤き血潮はたぎり立ち 今踏みしめる第一歩
あゝ我等海の防人 これぞ佐世保地方隊
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練磨の汗に微笑みて 己が任務を朝夕に
静かに果して海原を 眺むる彼方に大潮どよむ
あゝ我等海の防人 これぞ佐世保地方隊
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昇る朝日にもえ出づる 遠い我等の祖先達が
永遠に鎮るこの山河 ゆるがじ護らん海と空
あゝ我等海の防人 これぞ佐世保地方隊
作詞者は昭和39年に退職した元1等海佐の萩原行友。作曲者は初代佐世保音楽隊長であり、後に第2代東京音楽隊長を務めた片山正見。
※『海の防人』という部分は、原詞では『海の男子ぞ』であったが、
『ジェンダーフリー』の観点から『海の防人』に改め再収録した。
"海のさきもり"
作詞:江島鷹夫 作曲:山田耕筰
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あらたなる光ぞ雲朱 き日本の
空を富嶽を仰 ぎて進 む
われらこそ海のさきもり
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くろがねの力ぞ揺ぎなき心 もて
起ちて鍛えてたゆまず行 かむ
われらこそ海のさきもり
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とこしえの平和ぞ風きよき旗 の下
同胞を国土を守らでやまじ
われらこそ海のさきもり
海上自衛隊の儀式の一つである自衛艦旗授与式のほか、諸儀式の執行者が必要と認める場合に演奏される。
歌詞は昭和27年警備隊歌公募の入選作で、作詞者の江島鷹夫とは海軍中尉であった岡本文治のペンネームである。作曲者は『赤とんぼ』などで知られる山田耕筰。