山崎統合幕僚長 記者会見
日時:令和2年3月26日(木)14:30~14:41
場所:防衛省A棟10階会見室
備考:定例会見
1.発表事項
本日は、令和元年度の最後の会見となります。1年を振り返り、総括したいと思います。
我が国を取り巻く安全保障環境は、皆様ご承知のとおり、より一層厳しさを増しております。この中にあり、自衛隊としての使命を果たすため、次の3つに重点を置き、取り組んで参りました。
1点目は、各種事態等への実効的な抑止・対処です。日々の警戒監視、対領空侵犯措置、弾道ミサイル攻撃対処及び瀬取り対応といった、各種事態に対し平素から切れ目なく対応するための態勢を保持してきました。中東においては、海賊対処活動を継続しつつ、「安定した海上交通のために」を合言葉とし、我が国独自の取組みとして、日本関係船舶の安全確保に必要な情報収集態勢強化のための活動を開始しました。
また、積極的平和主義のもと、UNMISS、MFOへの要員派遣など国際平和協力活動等にも取り組むとともに、国際緊急援助隊に関しても、昨年11月のジブチの水害対応や、本年1~2月の豪州の森林火災への対応など、国際社会のニーズに即した活動を実施しました。
一方、国内においては、西日本豪雨や台風19号等に伴う災害派遣活動や、これまで経験したことのない新型コロナウイルス感染拡大防止のための災害派遣活動を実施するなど、広範多岐にわたる任務に対応して参りました。いずれも、これまでの厳しい訓練の成果により、適切に対応出来たものと考えております。
2点目は、多次元統合防衛力の構築へ向けた取り組みであります。大綱・中期防が制定された1年目として、我が国の防衛体制を抜本的に強化するため、陸・海・空の従来領域に加え、宇宙・サイバー・電磁波等新領域を含む全ての能力の強化に努めた領域横断作戦の能力強化に着手しました。
3点目は、日米同盟の強化及び安全保障協力の推進であります。ミリー米統参議長との会談や日米共同指揮所演習等を実施し、日米共同の深化に取り組む一方、タイ王国におけるインド・アジア太平洋諸国参謀長等会議(CHOD会議)やインドで実施されたライシナ・ダイアローグへの参加、ベトナム及びタイへの公式訪問といった、各国参謀総長等とのハイレベル交流を通じ、「自由で開かれたインド太平洋」ビジョンへの理解促進を図るとともに、関係各国との多角的・多層的な防衛協力・交流を推進して参りました。
新年度を迎えるにあたり、国家、国民の皆様の安心・安全を守るべく、これまでの経験と得られた教訓を生かし、引き続き、警戒監視等に万全を期し、各種事態には、シームレスかつ適切に対応するとともに、統合運用態勢の実効性の向上を図りたいと思います。加えて、日米同盟を強化するとともに多角的・多層的な防衛交流等の推進を図り、我が国にとり望ましい安全保障環境の構築に取り組む所存です。