2024年4月、日米首脳共同声明「未来のためのグローバル・パートナー」において、長期的に重要な能力の需要を満たし即応性を維持するためにそれぞれの産業基盤を活用することを目的とし、日米の関係省庁と連携し、防衛省と米国防省が共に主導する日米防衛産業協力・取得・維持整備定期協議DICASを開催することとされた。
これに基づき、同年6月に開催された第1回DICASにおいて、日米は、両国の防衛産業によるパートナーシップのもとで、ミサイルの共同生産、前方展開される米海軍艦船および米空軍機の共同維持整備、そしてサプライチェーンの強靱化の機会を特定するためにさらなる議論を行うべく作業部会(ワーキンググループ)を設置することなどに合意した。同年7月に行われた日米「2+2」において、AMRAAM(アムラーム:Advanced Medium-Range Air-to-Air Missile)およびPAC-3MSEの生産能力拡大のために、互恵的な共同生産の機会を追求することが確認された。同年10月に行われた第2回DICASおよび同年12月の第3回DICASにおいて、4つの作業部会(ミサイル共同生産作業部会、航空機整備作業部会、サプライチェーン強靱化作業部会、艦船整備作業部会)における、それぞれの進捗を確認した。
2026年4月に行われた第4回DICASにおいて、DICASの取組が実行段階に移行していることを踏まえ、DICASの通称をDICAS 2.0とすることで一致した。また、各作業部会における議論の進捗を確認するとともに、AMRAAMやPAC-3MSE、SM-3ブロックIIAにかかるミサイル共同生産、米軍艦船・航空機の共同維持整備、重要物資を含むサプライチェーン強靱化について、協力を一層推進することで一致した。
ミサイルの共同生産については、日米間の防衛産業協力および国内の生産基盤の強化のみならず、抑止力・対処力強化の観点から重要な取組となっている。特に、十分な量のミサイルを安定的に確保することが死活的に重要となるなか、ミサイルの共同生産の重要性はさらに高まりつつある。
また、わが国周辺に展開する米軍艦船や航空機が、米本土に戻ることなく日本国内で維持整備を行うことは、わが国における防衛生産・技術基盤の強靱化に加え、修理期間の短縮や効率化を通じて米軍の即応性を高め、その結果として日米同盟の抑止力・対処力の向上に資するという意義がある重要な取組である。