同盟の技術的優位性、相互運用性、即応性、さらには持続的な対応能力を確保するため、先端技術に関する共同分析や共同研究、装備品の共同開発・生産、相互互換性の向上、各種ネットワークの共有や強化、米国製装備品の国内における生産・整備能力の拡充、サプライチェーンの強化にかかる取組など、防衛装備・技術協力を一層強化することとしている。わが国は、日米安保条約や日本国とアメリカ合衆国との間の相互防衛援助協定に基づく相互協力の原則を踏まえ、技術基盤・産業基盤の維持に留意しつつ、米国との装備・技術面での協力を積極的に進めることとしている。
わが国は、日米の技術協力体制の進展と技術水準の向上といった状況を踏まえ、米国との間で対米武器・武器技術供与取極1を締結するなどし、こうした枠組みのもと、弾道ミサイル防衛共同技術研究に関連する武器技術などの武器・武器技術の対米供与を決定している。また、わが国は、2016年、米国との相互防衛調達取極2を締結し、日米防衛相会談において、両閣僚の間で、相互の防衛調達に関する覚書3(RDP MOU:Reciprocal Defense Procurement Memorandum of Understanding)が署名された。これは、日米の防衛当局による装備品の調達に関して、相互主義に基づく措置(相手国企業への応札に必要な情報の提供、提出した企業情報の保全、相手国企業に対する参入規制の免除など)を促進するものである。なお、2021年、同取極や覚書の有効期限が延長されている。
2022年の日米「2+2」では「共同研究、共同開発、共同生産、及び共同維持並びに試験及び評価に関する協力にかかる枠組みに関する交換公文」が締結された。わが国は、この交換公文に基づき、新興技術に関する米国との協力を前進させていくこととしている。2023年には、日米両国の技術政策を重点的に議論する防衛装備庁・米国防省(研究・工学担当)定期協議を新たに設置した。
また、同年の日米「2+2」や日米防衛相会談では、①共同研究・開発の迅速化4や②サプライチェーン協力の強化にかかる枠組み5に署名し、③FMS(Foreign Military Sales)(有償援助)調達の合理化を実現する枠組みの相当な進捗を確認している。
2024年4月に行われた日米首脳会談においては、日米防衛産業協力・取得・維持整備定期協議(DICAS:Forum on Defense Industrial Cooperation, Acquisition and Sustainment)を開催することが発表された。これは、それまで共同研究開発プロジェクトなどについて協議を行ってきた日米装備・技術定期協議(S&TF:Systems and Technology Forum)を基礎とし、それを発展的に改編するものである。DICASは同年6月、10月、12月および2026年4月に開催された。
また、2024年9月、防衛装備庁およびDIU(Defense Innovation Unit)は、「防衛装備庁及び米国防イノベーションユニットによる防衛イノベーション技術分野での協力に係る覚書」の締結を行った。本覚書を踏まえ、最先端の民生技術の迅速かつ効率的な防衛装備への取込みや防衛生産・技術基盤の強化を推進することとしている。