白壁兵舎の移築・復元工事

白壁兵舎の移設・復元工事の概要

陸上自衛隊新発田駐屯地(新潟県新発田市)の「白壁兵舎」は、明治7年に建築され、 東京鎮台歩兵第3連隊第2大隊や旧陸軍の歩兵第16連隊等が使用、 その後、昭和44年に陸上自衛隊新発田駐屯地の「史料館」となり、今般、新発田城址公園の近くに「白壁兵舎広報史料館」として移築・復元されることになりました。

防衛施設の整備を所掌する北関東防衛局は、平成14度に兵舎の保存活用に係る調査・検討を行い、 平成20年度に移築用解体工事を実施、平成23年度に本体工事を発注し、平成25年12月末に建物が完成、 平成26年3月には建物周辺の環境整備工事が完了しました。

白壁兵舎は、現存する兵舎として国内最古と云われており、19世紀のフランス陸軍の兵営をモデルとして、 当時のフランス陸軍顧問団と日本人技術将校の共同設計によるものであり、各所に西洋建築の様式が用いられる一方、日本建築の様式も取り入れられており、 明治初期の建築技術を示す歴史的評価の高い貴重な建物です。

そのため、北関東防衛局は、可能な限り既存の木造部材を使用し、建設当時の外観・仕上げ材料と同じ材料により復元することとし、歴史的評価の高い建物の保存活用に努めました。 特に、2階の合掌造りの屋根を支える小屋組みは、富岡製紙工場と同じ構造であり、この非常に貴重な小屋組みを忠実に復元し、外壁や内壁についても、白壁兵舎の景観を継承するため、総漆喰塗りにしています。

「白壁兵舎広報史料館」は、平成26年3月15日、関係者約40名により落成式が行われ、同年5月11日から入場無料で一般公開されています。

北関東防衛局としては、「白壁兵舎広報史料館」が多くの地域住民から愛され、親しまれる事で地域のコミュニティーが強化され、防衛基盤がより一層充実していくよう願っています。

白壁兵舎広報史料館(完成時)

落成式(平成26年3月15日)

オープニングセレモニー(平成26年5月11日)