第31航空群は、1973年(昭和48年)、対潜飛行艇部隊として岩国航空基地で新編されました。海上自衛隊で7つある航空群の1つであり、司令部のほか、3つの航空隊、2つの整備隊、1つの航空基地隊から編成されています。第31航空群は、主として、我が国周辺海域における警戒監視情報収集、飛行艇による洋上における捜索救助、海上自衛隊艦艇部隊が行う射撃訓練等への支援に従事しています。また、地震などの自然災害を含む不測の事態に備え、基地内で24時間、間隙のない待機を行っています。
岩国航空基地は、山口県岩国市に所在する「日米共同使用」の基地です。基地の歴史は古く、1938年(昭和13年)、錦川の三角州に日本海軍が飛行場を建設したことに始まります。1945年(昭和20年)の終戦までの間、基地は飛行予科練習生(予科練)の教育訓練や防空部隊の基地として使用されたほか、海軍兵学校の分校(海軍兵学校 岩国分校)がこの地に所在しました。終戦後、基地は米海兵隊に接収され、しばらくの間、米軍を含む外国の軍隊が駐留しました。1952年(昭和27年)、基地は日米安全保障条約の締結に伴い在日米軍基地となり、米海兵隊岩国航空基地として現在に至っています。1962年(昭和37年)、基地内に海上自衛隊の部隊(岩国航空教育派遣隊)が新編され、以降、「日米共同使用」の基地となっています。数度の部隊改編等を経て、現在は、第31航空群、第111航空隊等の部隊が所在しています。
〒740-8555(司令部)
山口県岩国市三角町2丁目
【最寄駅】山陽本線岩国駅
〒737-2195(標的隊)
広島県江田島市江田島町大原