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<解説>防衛装備移転三原則および運用指針の一部見直しについて

2022年に策定した国家安全保障戦略において、防衛装備移転はわが国にとって望ましい安全保障環境を創出するための重要な政策的手段とされたことを踏まえ、2023年12月に、防衛装備移転三原則・運用指針の改正を行い(運用指針は2024年3月にも改正)、「部品」については制約なく移転を可能とするなど、より幅広い装備品の移転を可能とするための制度の見直しを行ってまいりました。

一方、「完成品」の移転については、いわゆる「5類型」(救難、輸送、警戒、監視、掃海)に限定されており、2022年以降、見直しに向けた議論が進められたものの、結論に至らず、残された課題となっていました。

わが国を取り巻く安全保障環境の変化が加速度的に生じるなか、同志国などからはわが国の性能の高い装備品に対して高い期待が寄せられているにもかかわらず、わが国からは移転できないということでは、いざという時に共に助け合うことができません。「5類型」の限定が残った場合、類型に該当するか否かの判断が難しいなどの理由により、相手国のニーズに適時適切に応えることができないという問題がありました。特に、近年、AI、サイバー、宇宙などの新しい領域と通常兵器がミックスされ、きわめて短いサイクルで装備品や戦い方が変化していることに鑑みれば、装備品を「類型」に当てはめることがこれまで以上に困難になっています。このようななか、2025年10月の自民党・日本維新の会の連立政権合意書及び2026年3月の与党提言も踏まえ、2026年4月、防衛装備移転三原則および運用指針を改正しました。

今回の改正により、今後わが国は、全ての防衛装備の移転が原則可能となります。これにより、移転を通じて同盟国・同志国の抑止力・対処力を強化するとともに、同盟国・同志国と共通の装備品を保有し、生産・維持整備基盤を共有することにより、相互に支援する環境を構築することが可能となります。また、わが国にとって持続的な対応能力を支える生産能力を国内で確保する上でも大きな意義があります。

一方で、防衛装備の流通は国際社会への影響が大きく、わが国として責任をもって管理する必要があることは言うまでもありません。このため、今回の改正では、自衛隊法上の武器の移転については、移転先を「国際連合憲章の目的と原則に適合する方法で使用することを義務付ける国際約束1」の締結国に限定した上で、「武力紛争の一環として現に戦闘が行われていると判断される国」には原則として移転しないこととしています。また、自衛隊法上の武器については、充実させた審査項目により一層厳格に審査するとともに、移転を認め得ると判断・公表したときは国会に通知し、モニタリング体制の強化等により移転後の適正な管理を確保するとしています。

防衛省としては、このような厳格なプロセスに基づきながら、関係省庁、関係企業とも連携しながら、防衛装備移転を今後一層戦略的に推進していきます。

※ いわゆる防衛装備品・技術移転協定を指している。

動画アイコンQRコード資料:防衛装備・技術協力について(防衛装備庁が防衛装備・技術協力の推進のため発信しているリファレンスガイドなど)
URL:https://www.mod.go.jp/atla/soubiseisakugijutu.html