インドとパキスタンは、カシミールの帰属をめぐり主張が対立しており6、過去に三度の大規模な武力紛争が発生した。カシミール地方では管理ラインを挟んで衝突がたびたび発生し、両国は対話の再開と中断を繰り返してきたが、2021年2月に停戦を遵守することで合意した。2023年12月のインド国防省発表では、この合意により、状況は大幅に改善されたとしていた。2025年4月に発生したテロ事案(いわゆる、パハルガム事件)を発端に、同年5月、両国軍による攻撃の応酬が発生したが、同月、両国は軍事行動の停止に合意したことが発表された。しかしながら、インドとパキスタンの関係は引き続き緊張しており、同年4月、インドは、パハルガム事件の発生を受け、インダス川水利条約の一方的履行停止を発表、パキスタンは国連安保理決議による平和的解決を求めつつ、インドによる水流の停止は「戦争行為」にあたりうると主張している。
参照図表I-3-8-1(インド・パキスタンの兵力状況(概数))
