寒さの中にも、春の足音を感じる季節となりました。航空自衛隊ホームページをご覧の皆様いかがお過ごしでしょうか。
まずは、あらためまして令和6年能登半島地震で亡くなられた方々の御冥福をお祈りいたしますとともに、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。
私自身、先日、輪島分屯基地及び周辺地域を視察してまいりました。発災直後、輪島中学校と協力して多くの地域住民の方々の受け入れや人命救助に献身的に従事した輪島分屯基地の隊員から、最初の数日間は、水だけで過ごしたとの報告を受け、改めて苛酷な状況の中での活動であったということを思い知りました。集中していたので空腹感はあまり感じなかったとも付言していました。現在は、物資輸送支援等を行いつつ懸命に基地内の応急復旧に当たっています。
また、人命救助、航空輸送、給水・給食支援、医療、航空交通管制、航空気象支援等の拠点である小松基地の隊員も、陸上自衛隊や関係機関と連携しながら被災者に対する生活支援と輪島分屯基地への給水支援に当たっていました。使命感と地元愛に溢れた彼等彼女等を大変頼もしく、また誇らしく思います。
被災された方々を支援する活動を継続しながらも、航空自衛隊は、部隊の戦術技量の向上と日米共同対処能力及び日米豪3か国の相互運用性の向上を図る目的で、日米豪共同訓練「コープ・ノース24」を実施しています。併せて、人道支援・災害救援活動に係る共同訓練も実施しており、各部隊の能力と参加国間の連携要領の向上を図っています。
皆様におかれましては、引き続き航空自衛隊に対し、ご理解を賜わりますよう、よろしくお願い申し上げます。また、寒暖差の大きい日々が続いていますので、ご自愛専一にお過ごしください。
令和6年 2月27日 航空幕僚長 空将 内倉 浩昭