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航空幕僚長より

第34代航空幕僚長
杉 山 良 行
(すぎやま よしゆき)

防衛大学校24期
静岡県出身
平成27年12月 航空幕僚長に就任

蝉時雨の降りそそぐ夏の盛りとなりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

さて、私は7月11日から16日までの間、英空軍参謀長ヒリアー大将からの招待に応じて、英空軍が主催する「エア・パワー・カンファレンス(通称:APC)」と呼ばれるシンポジウム及び、国際航空ショー「ロイヤル・インターナショナル・エア・タトゥー(通称:RIAT(リアット))」に参加して参りました。

APCは、英空軍が毎年主催しているエア・パワーに関するシンポジウムであり、今回は40ヵ国以上の空軍参謀長等が招かれて、「21世紀のパートナーシップ」と題して開催されました。APCにおきましては、英空軍参謀長及びファロン英国防大臣の講演をはじめ、ゴールドフィン米空軍参謀総長による米空軍創設70周年を記念した基調講演が行われるとともに、パネル・ディスカッション等において活発な意見交換が行われました。意見交換の中では、特に、今後私たちが直面するであろう脅威に対して、空軍種間のパートナーシップを如何に構築していくべきかなどについて積極的な議論が行われ、非常に興味深く有益なシンポジウムとなりました。また、今回のAPC参加の機会を活用しまして、3度目となるヒリアー英空軍参謀長との2国間会談をはじめ、ゴールドフィン米空軍参謀総長、デイヴィーズ オーストラリア空軍本部長、エスケリネン フィンランド空軍司令官等と会談を行い、地域情勢、防衛政策及び防衛協力・交流について幅広く相互に実のある意見交換を行うことができました。

更に、今回の訪問に際しては、英空軍から航空自衛隊機のRIATへの参加についても招待があったことから、KC-767空中給油・輸送機(第404飛行隊:愛知県小牧基地)を派遣し、英空軍との部隊間交流を実施するとともに、航空機の地上展示及び隊員による和太鼓演舞の披露を行いました。部隊間交流におきましては、初めての試みとなる日英相互の空中給油・輸送機への体験搭乗や、航空自衛隊のKC-767と英空軍戦闘機等による編隊での飛行訓練を実施し、今回の私の英国訪問と併せて、航空自衛隊と英空軍間の相互理解を深化させ、信頼関係を一層強化することができました。私は、KC-767の地上展示状況及び、同展示会場で行われた太鼓演舞披露の状況を実地に確認して参りましたが、隊員達は各国空軍の方々や現地の方々と積極的に交流するとともに、航空自衛隊や日本文化を精一杯アピールしており、その姿を見て非常に頼もしく感じました。

英国は、欧州のみならず世界に影響力を持つ大国であるとともに、わが国と歴史的にも深い関係があり、安全保障面でも米国の重要な同盟国として戦略的利益を共有しています。航空自衛隊は、昨年秋に青森県の三沢基地において、英空軍戦闘機「タイフーン」との共同訓練「ガーディアン・ノース16」を実施しました。この共同訓練は、昨年1月に実施された、日英両政府の外務・防衛閣僚会合(2+2)の合意に基づくものであり、航空自衛隊が国内を拠点に、米国以外の国と実施した初めての共同訓練であったことから、日英防衛協力を次の段階に深化させる上での、画期的かつ歴史的意義のある訓練となりました。

わが国と英国は普遍的価値を共有する戦略的パートナーであり、グローバルな課題における協力や地域情勢等に関する情報交換等を通じて、両国間で協力を深めていくことは、わが国にとって非常に重要です。航空自衛隊としましても、英空軍と、ハイレベルをはじめとする各レベルにおいて、幅広く交流を推進するとともに、更に具体的な防衛協力を進展させていきたいと考えています。

引き続き、皆様の航空自衛隊に対するご理解とご協力を、よろしくお願い申し上げます。

平成29年8月1日   航空幕僚長 空将 杉山 良行

ヒリアー英空軍参謀長との会談 ゴールドフィン米空軍参謀総長との懇談 デイヴィーズ 豪空軍本部長
エスケリネン フィンランド空軍司令官との懇談 親善訓練の様子 親善訓練終了後の集合写真
(視察)RIAT参加隊員 (視察)和太鼓演舞 (視察) KC-767展示要領

略 歴

昭和55年 3月
入隊
平成17年 7月
第4航空団司令(松島)
平成19年12月
西部航空方面隊副司令官(春日)
平成21年 3月
航空幕僚監部監理監察官(市ヶ谷)
平成22年 7月
航空幕僚監部人事教育部長(市ヶ谷)
平成24年 1月
航空開発実験集団司令官(入間)
平成24年12月
南西航空混成団司令(那覇)
平成26年12月
航空総隊司令官(横田)
平成27年12月
現職