航空自衛隊とは

航空自衛隊ホームページをご覧の皆様、謹んで新春のご挨拶を申し上げます。航空自衛隊准曹士先任の髙着准尉です。このたび令和６年能登半島地震によりお亡くなりになられた方々の ご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

本地震の発生に伴い、航空自衛隊は、統合任務部隊の下、輪島分屯基地や小松基地などを拠点として、多くの隊員が災害派遣活動に従事しております。引き続き被災された皆様の支えとなれるよう尽力してまいります。

さて、昨年は准曹士先任の活動として、９月２０日から２１日の間、岩手県の山田分屯基地を訪問しました。山田分屯基地には、２４時間３６５日、昼夜問わず、常続不断の警戒監視を担う第３７警戒隊が所在しています。訪問において、隊員懇談及び勤務場所や環境の確認を通じて、部隊の所属隊員一人ひとりが、厳しい勤務環境の中で真摯に任務にまい進している姿を確認することができました。

また、１１月１３日から１７日の間、アメリカ合衆国ハワイ州において、太平洋空軍参謀長等シンポジウム（PACS23: Pacific Air Chiefs Symposium）に参加しました。このシンポジウムは、米太平洋空軍司令官が隔年で開催し、招待された太平洋地域の空軍参謀長及び最先任下士官等が参加します。今回、航空幕僚長に同行し、参加国と航空幕僚長との２国間協議、複数国間協議、パネルディスカッション等に同席しました。インド太平洋地域の平和と安定の維持に必要な各国連携などについて、各国の情勢認識を踏まえ、取り組みや課題、協力態勢の重要性などについての議論を聴くとともに、各国の最先任下士官との意見交換を通じ、信頼関係構築及び共通の理解促進を図ることができました。米空軍からは、米空軍最先任上級曹長も参加し、日米同盟の真価と更なる深化について確認するとともに、１３か国の各国空軍最先任下士官と防衛交流を実施しました。

また、各国参謀長等が臨席する中で、第１回目となる太平洋地域空軍アカデミー（IPAFA：Inter-Pacific Air Force Academy）卒業式が挙行されました。本アカデミーは１０日間、すべて英語において進められ、意見交換だけでなく計画、実行、評価、分析など一連の活動を通して、参加者が自ら考え、チームリーダーとしてより良い結果をチームにもたらす能力を身につけられる課程となっています。航空自衛隊から参加した２名の空曹からは、各国空軍の考え方や多様性の重要性等を学び、任務に対する調整力や指導力を身につけることができ、とても有益であり成長することができたとのコメントを聴くことができました。今後の彼らの活躍が楽しみです。

今年も引き続き、航空自衛隊准曹士先任として、部隊訪問等の様々な機会を捉え、現場の准曹士先任や隊員の意見を聴取し、より良い職場環境の維持向上の一助となれるよう活動を継続してまいります。また、統幕、陸自、海自及び諸外国軍の最先任下士官とも密接に連携して准曹士レベルの関係強化を図り、円滑な統合運用、日米共同作戦及び同志国等との連携の基盤作りに寄与すべく、引き続き努力する所存です。

航空自衛隊の准曹士隊員は、今年も高い使命感と責任感を持って、様々な任務にまい進してまいります。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

令和６年１月吉日　　　第８代航空自衛隊准曹士先任　准空尉　髙着　弘康