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第IV部 防衛力を構成する中心的な要素など

2 訓練・演習の意義

各自衛隊は、中期防に基づき、水陸両用作戦能力をはじめとする様々な戦術技量のさらなる向上を図るとともに、国内外の訓練環境を活用しつつ、統合訓練と各自衛隊の訓練・演習を有機的に連携させることなどにより、平素からの部隊の迅速かつ継続的な展開の実効性向上やプレゼンスを強化することとしている。

また、各種事態発生時に効果的に対処し、抑止力の実効性を高めるため、このような作戦別の訓練の集大成として、自衛隊の統合訓練・演習や日米の共同訓練・演習を計画的かつ目に見える形で実施し、統合運用能力や日米共同対処能力の向上を図るとともに、これらの訓練・演習を通じて得られた教訓などを踏まえ、事態に対処するための各種計画を不断に検証し、見直しを行うこととしている1

これらの訓練・演習に際しては、各種事態に国として一体的に対処できるよう、警察、消防、海上保安庁などの関係機関との連携を確保するとともに、地方公共団体、民間団体などとも連携を図りつつ、シミュレーションや総合的な訓練・演習を拡充することとしている。

このほか、自衛隊の統合訓練・演習や日米間での共同訓練・演習の機会については、自衛隊の実運用のための計画などの検討・検証のみならず、国民保護を含む総合的な課題の検討・検証の場としても積極的に活用することとしている。

参照図表IV-4-1-1(常続的な展開訓練)

図表IV-4-1-1 常続的な展開訓練

1 わが国への直接の脅威を防止・排除するための演習である自衛隊統合演習、日米共同統合演習、日米共同統合防空・ミサイル防衛訓練などのほか、大規模な災害対処を想定した自衛隊統合防災演習や国際平和協力活動などを想定した国際平和協力演習などがある。