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第III部 防衛目標を実現するための3つのアプローチ

2 「日米防衛協力のための指針」(ガイドラインの内容)

日米間の役割や協力などのあり方についての一般的な大枠及び政策的な方向性を示した「日米防衛協力のための指針」(ガイドライン)は、1978年に策定され、1997年及び2015年に逐次改訂されている。

2015年に改訂された現行のガイドラインは、日米両国の役割及び任務についての一般的な大枠及び政策的な方向性を更新するとともに、同盟を現代に適合したものとし、また、平時から緊急事態までのあらゆる段階における抑止力及び対処力を強化することで、より力強い同盟とより大きな責任の共有のための戦略的な構想を明らかにするものである。

参照資料24(日米防衛協力のための指針(平成27年4月27日及び1997年9月23日)(仮訳))資料25(日米同盟にかかわる主な経緯)、図表III-2-1-1(日米防衛協力のための指針の概要)

図表III-2-1-1 日米防衛協力のための指針の概要

1 日米防衛協力の強化

ガイドラインでは、わが国の平和及び安全の切れ目のない確保のため、平時から、情報収集・警戒監視・偵察(ISR)活動、防空及びミサイル防衛、海洋安全保障、訓練・演習、アセットの防護、後方支援などの措置をとることや、わが国における大規模災害への対処などにおいて日米が協力することなどが明示されている。

また、地域及びグローバルな平和と安全のため、国際的な活動において日米が協力することや三か国及び多国間協力を推進・強化すること、宇宙及びサイバー空間に関して協力すること、日米協力の実効性をさらに向上させるための基盤として防衛装備・技術協力や情報協力・情報保全などの日米共同の取組を発展・強化することなどが明示されている。