分屯基地司令
第35代大滝根山分屯基地司令
前原 清隆
(まえはら きよたか)
第87期一般幹部候補生(部内)
長崎県出身
令和2年9月 分屯基地司令に就任
薫風のごあいさつ
風薫る季節となりましたが、ホームページをご覧いただいている皆さまにおかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
5月に入り、大滝根山は、緑が美しく、過ごしやすい最も清々しい季節を迎えました。
吹き抜ける風が肌に心地よく感じられるようになり、澄み渡る空と重なり、気分を晴れやかにしてくれます。
さて、日本を取り巻く安全保障環境は、周辺国による弾道ミサイルの発射や領空侵犯等が活発な傾向にあり、国際情勢は絶えず激変し平和と安定の国際秩序を揺るがす深刻な事態となっています。
大滝根山分屯基地は、太平洋における警戒監視の最前線としての陣容に至っており、昼夜を問わず継続した警戒監視に万全を期するとともに、災害をはじめとする想定外の事態にも備えています。
そして、隊員は平素から訓練し、これらに対応する能力を最大発揮できる準備をしています。
私たちは、引き続き確実に任務を遂行し、地域の安定に尽くしてまいります。
また、限られた人員でより効率的・合理的に業務を行うことができるよう、任務遂行の傍ら隊員の積極的な取り組みにより、新たな意見やアイデアを吸収しながら改善を図りつつ、実践を積み重ねており進捗しています。
組織は変わることが必要である一方で、かたくなに守るものもあってこそ安定に繋がります。
業務のバランスを整え、適正かつ的確に遂行し得る態勢を確立することは私の責務であり、今後も機能や能力の深化を進めています。
改めて、基地へのご理解に対し深く御礼申し上げます
早春のあいさつ
3月に入り、朝夕はまだまだ冷え込みますが、梅の花が見頃を迎える時期となり、春も近いと思われるようになりました。
ここ大滝根山の山頂は現在も積雪と凍結を繰り返し、厳しい寒さに見舞われています。
春の訪れを待ち遠しく感じる頃となり、早いもので令和3年度も残すところわずかとなりました。
巷では、「卒業」や「転勤」といった巣立ちの時期となり、大滝根山分屯基地にも異動や新たな道へ進む隊員がいます。
苦楽を共にした仲間を送り出さなければならないのは大変残念ですが、次の任地にぜひ必要な人材として私たちは自信をもっており、またその活躍を大いに期待するところであります。
基地においては、現在、新型コロナ感染防止の様々な対策を講じております。
隊員の行動が制約されることもありますが、隊員はこれを前向きに捉え工夫をしながら解決しています。
コロナで日常生活への影響が大きくても、それでもいつかは雪解けの日が来るはずと信じ、隊員は今日も元気に任務しています。
我が国を取り巻く環境が常に変化するなか、今後も理不尽な問題が発生する可能性を秘めております。
新たな仲間を迎え、私たちは引き続き警戒監視をはじめとする任務を遂行し、地域の安定に貢献するとともに、隊員一丸となってより良い部隊作りを目指してまいります。
当基地へのご理解に対し深く御礼申しますとともに、来年度も同様のご厚誼を賜りますようお願い致します。
新年のごあいさつ
ホームページをご覧の皆さま、謹んで新春のお慶びを申し上げます。
大滝根山は、雪が降り積もり、白一色になりました。
山は、暴風雪や路面凍結など厳しい環境に直面する一方で、時折訪れる穏やかな晴天では、見渡す限り広がる白銀に陽の光が反射して、周りが明るくなり照り輝きます。
まだ、足跡一つないまっさらな白銀の世界を目の前にすると、思わず子供のように浮かれはしゃぎたくなります。
阿武隈高地最高峰の厳しい自然のもと、隊員は今日も元気に任務遂行しております。
新たな年を迎えましても、社会情勢や国際情勢は、私たちが臨むと、望まざるとにかかわらず、絶えず、厳しく変わっており、なかなか立ち止まってくれません。
平和と安全は願っていれば得られるものではなく、創り出していくものであり、その積み重ねが安定に繋がります。
私たちは、我々のあとには誰もいない、我々でなければできない自覚と自信をもって、太平洋における警戒監視の最前線としての陣容に至る部隊として、首都圏及び東北地方における防空の任務を果たすとともに、新たな脅威や多様な事態へ実効的に対応し、地域の安定に尽くしてまいります。
また、地元である川内村、田村市及び関係自治体等の質実で人情豊かな地域社会及び恵まれた自然環境のなかで、地域住民の皆さまの理解と支援に囲まれて毎日を勤務する幸福をかみしめながら、静かながらも逞しく、何事にも屈しない伝統をますます昇華するため、さらに一歩へ力強く歩みを進めるよう、努力してまいります。
改めて、当基地へのご理解に対し、深く御礼を申し上げるとともに、本年も変わらぬご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
向寒のごあいさつ
ホームページをご覧いただきありがとうございます。
大滝根山は晩秋の候を迎え、朝夕の冷え込みが厳しくなり、日中もめっきり寒くなってまいりました。
つい最近まで、山並みも色とりどりに鮮やかな景色に覆われながら秋の深まりを感じておりましたが、徐々に冬モードに突入しようとしております。
さて、令和3年も残り2カ月を切りましたが、部隊はこれから様々なイベント(訓練等)に取り組んでまいります。
イベントを通じて、本来任務における練度の維持向上を図るとともに、不足の事態にも適切に対応できる組織力を高めてまいります。
また、隊員が地域のために尽くす自信と誇りを堅持し、自分たちが最後の砦である気概を醸成してまいります。
ところで、ここ大滝根山には、いのししやタヌキ、リス等、大自然に生息する動物が潜在し、通勤や屋外での活動の際に見かけることが出来ます。
昨年は、この時期に基地内に「いのしし」が襲来し、基地内の芝生のほとんどを荒らす事態が発生しました。
今年は、未だ平穏ですが、今後、どんな珍客が訪れるのかを楽しみにしているところです。
隊員みんなで考えた業務の進め方も定着しつつあり、いろいろな不具合を改善する取り組みに進展しています。
コロナ渦が一日でも早く収束し、平和な日常が戻ってくることを願ってやみません。
そして、私たちも地域の安定に貢献できるよう、今後とも努力してまいりたいと思っています。
年末に向かう慌ただしさに翻弄されないよう、良い年をお過ごしください。
基地へのご理解に対し、深く御礼申し上げます。
初秋のごあいさつ
ホームページをご覧いただきありがとうございます。
ここ最近の大滝根山は、朝晩は急激に冷え込むようになり、日中は風がそよぎだいぶ過ごしやすく感じられるようになりました。
しかし、山の天候はきまぐれです。
空には、時折うろこ雲がお目見えし良い天気かと思えば、秋雨前線が停滞し天候が悪化する等、目まぐるしく天候が変わります。
ひと足はやく秋の気配を感じているところです。
さて、警戒隊へ移行してから2か月が経ちました。
私も官職名が「群司令」から「隊長」に変わり、移行した当初は周囲も(自らも)これに馴染むまでに苦労しましたが、ようやく慣れてきました。
そんな中、今回新たな試みとして業務の進め方について見直しを行いました。
隊員みんなで検討し、これまでの考え方や体制を踏襲し、業務を効率よく行いつつ、これからに見合う態勢作りに繋げるのが目標です。
まだ試行錯誤していますが、これから軌道に乗せて徐々に成果として現れるのを楽しみにしているところです。
引き続き、しっかりと感染予防対策を執りつつ活動してまいります。
改めて、感染拡大防止のために、あらゆる場所で昼夜を問わず尽力される多くの方々に深く感謝を申し上げます。
私たちは感謝することしか出来ませんが、これからも粛々と警戒監視の任務を遂行し地域の安定に尽くすことで、皆さまの活動を支えてまいります。
基地へのご理解に対し、深く御礼申し上げます。
盛夏のごあいさつ
大滝根山は、空の青さと山の緑が鮮明になり、夏のまぶしさをたたえ輝きを増してきました。
当ホームページをご覧の皆さまにおかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
この度、基地は6月28日をもって部隊創設65周年を迎えることができました。
これまで部隊を築き上げてきた諸先輩方や地域の皆様など、多くの方々の支えがあって今があることに深く感謝するとともに、これからも隊員一同、元気に明るく前向きに活動してまいります。
「基地一般開放の取りやめ」についてお知らせいたします。
例年であれば、この時期に基地を開放し、戦闘機などの飛行や装備品の訓練展示、山頂案内など見ごたえのある催し物を準備し、皆さまをお迎えしたいところですが、今年も新型コロナウイルスに伴う感染状況を踏まえ、感染防止対策を継続して強化するため、昨年に引き続き中止としました。
隊員の活動する姿をお見せできないことは誠に残念でありますが、これからも感染防止対策に万全を期すとともに、穏やかな日が訪れ、また皆さまとの交流を図れるよう努めてまいります。
現在、航空自衛隊は、将来を見据えた体制を整備するため、隊務の効率化及び合理化に取り組んでいます。
当基地も、警戒監視に係る態勢を強化するなどの隊務の最適化を図っており、7月1日から部隊名を「第27警戒群」から「第27警戒隊」に改めることになりました。
部隊名が変わっても、引き続き、東北太平洋空域の警戒監視を行い、地域と皆さまの安心のため、安定した運用に努めてまいります。
ところで、ここ大滝根山には「大多鬼丸伝説」があり、その昔、この地域の人を守るため朝廷の支配に立ち向かった「大多鬼丸」と「鬼五郎」そして、その後の豊かな里づくりに励んだ「幡五郎」という豪族が、山を愛し守り続けた英雄として称えられています。
部隊が誕生して65年の節目と新たな部隊の始まりにあたり、改めて私たち一人ひとりが秘めた空の守りへの思いを究極にするため、創意工夫をもって団結し弛まず努力を続け、役割を粛々と果たすことで、この伝説に込められた英雄の意志を繋いでまいります。
改めて、基地へのご理解に対し深く御礼申し上げます。
新年度のごあいさつ
航空自衛隊大滝根山分屯基地のホームページをご覧いただきありがとうございます。
大滝根山は、雪化粧に別れを告げいまは山肌一色であります。
これから山では、シャクナゲやヤマツツジなどの群落が現れるなど、至るところで春を感じることができます。
新たな年度が始まりました。
当基地は発足から今年で65年となり大きな節目を迎えます。
現在も、周辺諸国の不透明な軍事的活動や自然の脅威による甚大な被害発生など安全を脅かす厳しい状況が続いていますが、これからも東北太平洋の空の警戒監視や災害派遣など様々な活動を通じて、隊員一同、地域の安定と皆さまの安心に努めてまいります。
また、隊員一人ひとりが地域社会や住民を守るプライドとやりがいを持ちながら勤務できる基地でありたいと思います。
新型コロナウイルスの影響で延期されていた東京五輪聖火リレーが、3月25日から27日にかけて、県内26市町村を1年越しの思いを聖火に託し県土を繋ぎました。
東日本大震災からの復興状況や国内外での新型コロナウイルスとの戦いに終わりが見えないなか、この国難を乗り越えたときの喜びを補うものとして、また次世代につなげる大きな宝物として暗く沈んだ雰囲気を変えるものと確信しています。
基地のイベントも、みんなが結束して前へ進む象徴として、コロナ渦にあっても行事ができる喜びを分かち合えるよう、手段を探りつつ検討を進めてまいります。
改めて、当基地へのご理解に対し深く御礼申し上げます。
新年のごあいさつ
航空自衛隊大滝根山分屯基地のホームページをご覧の皆さま、新年あけましておめでとうございます。
謹んで新春のお慶びを申し上げますとともに、平素から当基地へのご理解に対し深く御礼申し上げます。
私も、昨年9月着任から4か月が過ぎました。
着任した頃の厳しい残暑、そして錦絵のような紅葉と黄葉の美しさに感動した秋を経験し、現在は、山特有の強風に見舞われながら真っ白な冠雪を味わっております。
年の始めというのは誠にすがすがしいものです。
客観的にみれば、ただ12月から1月に移っただけ、2月から3月に移るのとなんの変りもないはずですが、何故かこうして改まった気持ちになります。
今年の干支は「丑」・・・さながら牛のようにあわてず着実に進む1年にしたいものです。
大滝根山分屯基地は、今年で創設65周年目を迎えます。
これからも、隊員一同、地域の皆さまの安心・安全のため、周辺空域の警戒監視や弾道ミサイルの対応、さらには災害派遣などの各種任務に備えてまいります。
そして、真に必要とされる存在であり続けるため、隊員の力を結集し礎を作り、組織を進化させる取り組みにも着手してまいります。
引き続き、当ホームページを通じて隊員の活動を紹介し、基地の活動を知ってもらい、身近な存在として感じていただけるよう情報を発信してまいります。
新しい1年も、どうぞよろしくお願いします。
着任挨拶
航空自衛隊大滝根山分屯基地ホームページをご覧頂きありがとうございます。
令和2年9月1日付で第27警戒群司令兼ねて大滝根山分屯基地司令に着任しました前原です。
大滝根山分屯基地は、阿武隈山系の最高峰である大滝根山(標高1,192m)の山頂に位置し、全国の自衛隊で最も標高が高いところにあります。
太平洋を望む風光明媚な地であるものの、高地特有の厳しい環境のもと隊員は粛々と任務を遂行し、太平洋の航空警戒監視を日々休むことなく行っております。
当ホームページを通じて、大滝根山分屯基地の隊員の活動等を紹介し、顔の見える形で情報を発信することで、基地の活動を知ってもらいより身近な存在として感じていただきたいと思います。
地元である川内村及び田村市をはじめ、国民の皆様のご理解とご協力あって、当分屯基地は今年で創設64周年を迎えることができました。
これからも、信頼と期待に応えるため、隊員一同、誇りと責任感をもって勤務してまいります。引き続き、皆様のご理解、ご協力を賜りますようよろしくお願い致します。
【略歴】昭和61年 3月 航空自衛隊入隊(生徒32期)
平成 2年 3月 中部防空管制群(入間)
平成 3年 6月 第3輸送航空隊(美保)
平成 7年 7月 幹部候補生学校(奈良)
平成10年 3月 第2輸送航空隊(入間)
平成12年 8月 第4高射群第15高射隊(岐阜)
平成13年12月 補給本部補給課(十条)
平成16年 8月 航空支援集団司令部運用第1課(府中)
平成19年 8月 中部航空警戒管制団司令部(入間)
平成22年 3月 航空幕僚監部運用支援課(市ヶ谷)
平成24年 8月 第8航空団管理隊長(築城)
平成27年 4月 統合幕僚監部首席後方補給官付(市ヶ谷)
平成29年 3月 航空総隊司令部計画課(横田)
令和 元年 6月 中部航空方面隊司令部計画課長(入間)
令和 2年 9月 現職
令和2年9月1日
初代第27警戒隊長兼ねて
第35代大滝根山分屯基地司令
前 原 清 隆
(まえはら きよたか)