防大かわら版
防大かわら版vol.177
掲示内容一覧
- 前期学生隊学生長としての決意、抱負等
- サンドハースト競技会に参加して
- カッター競技会優勝大隊所感
前期学生隊学生長としての決意、抱負等
辻 学生
令和8年度前期学生隊学生長の任を拝命いたしました、辻󠄀 志乃 学生です。
今年度は再建の1年にしたいと考えております。学生には物事を俯瞰して考え、目先の目標達成に焦点を当てるのではなく、行動一つひとつの目的から問い直す1年にしてほしいと考えております。我が国を取り巻く安全保障環境は変化し続けており、一層の厳しさを増す中で、幹部自衛官になるべき者に必要な資質を育成する防衛大学校での学生間指導の在り方も、時代に応じて見直し、再建していく必要があります。エンドステート(理想)を明確にし、なぜやるのか(目的)を定め、いかにやるのか(方針)を導出し共有することで、そのための我々の行動は自ずと定まってくるものであると考えます。今年度は、ある行動を見直す際に「こうした方が効率が良い」「この方法の方が良い」といった部分的・相対的な視点でなく、「あるエンドステートに到達するために——目的を明確化し——方針を定め——具体的行動を選定する」というロジックに則って考えることを重視していきたいと思います。今年度、学生に求められることは、「昔に戻すこと」でも、「何もしないこと」でもなく、〈適切な学生間指導を自らの意思で再定義すること〉であります。
怒声や威圧ではなく、目的を説明し、納得を形成し、背中で示し、組織を動かす。
そのモデルを示せるかどうかが、防大71期生の創る学生間指導の価値になると考えます。


サンドハースト競技会に参加して
齊藤 学生
私はサンドハースト競技会とは、毎年5月上旬(1夜2日間)に米国陸軍士官学校にて米国と招待国の士官学校から選抜された代表選手(1チーム12名)が実戦を模擬した環境下において、適応能力を競い合う国際的な戦技競技会です。
今年は、16ヶ国から合計48チームが参加しました。防大は日本代表として第12期サンドハースト訓練隊が参加し結果は、19位(歴代2位)であり、昨年度の36位から大きく向上しました。
競技会を通じて、各国の士官候補生の精神面及び体力面での強さを目の当たりにすると同時に、分隊長として日本チームの強さ(フォロワーシップ)を改めて感じることができました。また、競技会以外においても、各国の士官候補生との交流により、刺激を受け将来の幹部自衛官として自らを高めることができました。
私は来年度の参加者に対する指導部として、選手が人としても大きく成長できるよう資質面も重視するとともに、日本が更に良い成績を残せるよう一層邁進する所存です。


カッター競技会優勝大隊所感
宮里 学生
第2大隊は海上大隊であるにも関わらずここ数年、カッター競技会において大隊優勝及び金クルー(優勝チーム)を逃してきた。そのような中、我々は優勝を果たすべく、限られた海上トレーニングの時間を有意義なものとなるよう細部まで徹底した。少しでもクルーが漕ぐ時間を確保できるよう、前もってスタッフが出航準備を整え、海上でのとう漕に全力を注ぐとともに、陸上トレーニングではストレッチやランニング等の身体ケアを徹底した。1ヶ月弱の短い練成期間で他大隊に差をつけるため、空き時間もミーティングや動画研究に充て、1日の使える時間は、ほぼ全てをカッターに捧げた。また、今年度から導入された新たなスタート方式に対し、我々は独自の策を講じた。レース直前の時間をアップに費やすのではなく、波のある海上で極限までスタートラインに近づける微調整に費やすという、高難易度の作戦である。さらに、当日の気象海象を考慮した回頭やピッチにより予選を1位で通過、決勝でも他を寄せ付けぬ奮闘を見せ、見事念願の金クルーの栄光と大隊優勝を勝ち取ることができた。
カッター競技会は、防大における年度最初の競技会である。この優勝を皮切りに、第2大隊は更なる勢いに乗り、全ての競技会を制していきたいと思う。

