交響的祭り ~3つの印象と風景による

交響的祭り ~3つの印象と風景による

作曲者
内藤 友樹
初演
「海の京都 サマーコンサート」
 2018年8月18日 
 京都コンサートホール
解説
 この作品は、舞鶴音楽隊の委嘱により2018年に作曲され、同年8月初演されました。作曲者の内藤友樹氏は以下のように寄せています。

 「私は、古都京都を訪れる中でいくつもの印象的な風景に出会いました。鴨川に並ぶ川床、夏の暑い風を受け揺れる提灯、凛とした空気の中に佇む寺院、そして、明治に建てられたコンクリート造の近代建築。この日本の美と西洋の文化がモダンに混ざり合う中には、日本の伝統的な風景が存在しており、長い歴史を築いた先人たちの力強さを感じました。その歴史と伝統にあふれる古都京都の三大祭として有名な「葵祭」「祇園祭」「時代祭」を題材として、それぞれの祭りから受ける印象や風景、時代背景を綴り、日本の風情を織り交ぜ作曲いたしました。
 なお、作曲の構成を考える上で3つの楽章を「葵祭」「時代祭」「祇園祭」の順といたしました。」

Ⅰ.葵の流鏑馬(葵祭)
 流鏑馬から始まる祭り、鋭く放たれる鏑矢を木管楽器の細かいパッセージで再現。また、碁盤の目のような直線的な京都の市内を行列が歩く様子を一定のテンポで表し、リズムや音の長さを変化させることによって様々な表情を描きました。後半のチューバによるソロの中で生まれる間合いを、強弱を伴う打楽器の持続音が埋め、祭りの静寂と期待感を表しました。

Ⅱ.時代の絵巻(時代祭)
 平安から明治維新までの時代の変遷を示す時代風俗行列が古都京都の町を練り歩く。テンポも上がり疾走する旋律に合わせ、締め太鼓や和太鼓が一定のリズムを組み上げます。

Ⅲ.祇園の鉦(祇園祭)
 今まで抽象的に描かれていた断片的な世界から一転し、祇園囃子の特徴である鉦の「コン・コン・コンチキチン」というリズムに合わせ壮大な旋律が現れます。日本の音階の中に、西洋の和音を入れ独特な響きを描きました。この旋律は様々な楽器で変奏され、力強い流れを生み堂々と幕を閉じます。
出版社
Naito Music
演奏時間
約8分
作曲者
内藤 友樹
初演
「海の京都 サマーコンサート」
 2018年8月18日 
 京都コンサートホール
解説
 この作品は、舞鶴音楽隊の委嘱により2018年に作曲され、同年8月初演されました。作曲者の内藤友樹氏は以下のように寄せています。

 「私は、古都京都を訪れる中でいくつもの印象的な風景に出会いました。鴨川に並ぶ川床、夏の暑い風を受け揺れる提灯、凛とした空気の中に佇む寺院、そして、明治に建てられたコンクリート造の近代建築。この日本の美と西洋の文化がモダンに混ざり合う中には、日本の伝統的な風景が存在しており、長い歴史を築いた先人たちの力強さを感じました。その歴史と伝統にあふれる古都京都の三大祭として有名な「葵祭」「祇園祭」「時代祭」を題材として、それぞれの祭りから受ける印象や風景、時代背景を綴り、日本の風情を織り交ぜ作曲いたしました。
 なお、作曲の構成を考える上で3つの楽章を「葵祭」「時代祭」「祇園祭」の順といたしました。」

Ⅰ.葵の流鏑馬(葵祭)
 流鏑馬から始まる祭り、鋭く放たれる鏑矢を木管楽器の細かいパッセージで再現。また、碁盤の目のような直線的な京都の市内を行列が歩く様子を一定のテンポで表し、リズムや音の長さを変化させることによって様々な表情を描きました。後半のチューバによるソロの中で生まれる間合いを、強弱を伴う打楽器の持続音が埋め、祭りの静寂と期待感を表しました。

Ⅱ.時代の絵巻(時代祭)
 平安から明治維新までの時代の変遷を示す時代風俗行列が古都京都の町を練り歩く。テンポも上がり疾走する旋律に合わせ、締め太鼓や和太鼓が一定のリズムを組み上げます。

Ⅲ.祇園の鉦(祇園祭)
 今まで抽象的に描かれていた断片的な世界から一転し、祇園囃子の特徴である鉦の「コン・コン・コンチキチン」というリズムに合わせ壮大な旋律が現れます。日本の音階の中に、西洋の和音を入れ独特な響きを描きました。この旋律は様々な楽器で変奏され、力強い流れを生み堂々と幕を閉じます。
出版社
Naito Music
演奏時間
約8分