阪神基地隊本部は、神戸港の東部海面第三工区埋立地の南東部に位置しています。周辺は臨海工業地帯であり、背後の市街地は穏やかな斜面となり六甲山脈が東西に走っているため、北からの季節風を防いでいます。平成7年1月に発生した阪神・淡路大震災により庁隊舎・岸壁とも多大な損害を受けましたが、2年数ヶ月に及ぶ復旧努力により、機能を大幅に強化し生まれ変わりました。
仮屋磁気測定所は昭和30年12月、淡路島の東浦町に設置され、艦艇の磁気測定業務を実施しており、海上自衛隊艦艇の機能維持に貢献しています。
海上自衛隊は、横須賀及び佐世保に磁気測定所を有していますが、艦艇が移動しながらの動的磁気特性の測定は、仮屋磁気測定所のみ実施可能となっています。
仮屋磁気測定所では、磁気探知装置などの磁気兵器の脅威から艦艇を守るため、艦艇の船体磁気測定及び消磁を実施しています。
由良基地分遣隊は、昭和27年の大阪航路啓開隊発足と同時に大阪航路啓開隊本部由良基地として由良湾の奥深く旧海軍紀伊防備隊の跡地の一部を使用し発足しました。
昭和35年以降、神戸で建造される潜水艦の海上公試等の支援が開始され現在も継続して実施しています。また、紀伊水道周辺の前進補給基地として、艦艇等寄港時の各種支援を担当しています。
最近は、南海地震の発生が予測され、和歌山県における災害派遣の拠点として、ますます基地の意義は大きくなっています。
第42掃海隊は、掃海艇「つのしま」及び「なおしま」で編成され主に、大阪湾及び紀伊水道等における警戒監視及び爆発性危険物の処理等の任務に従事しています。
掃海艇「つのしま」「なおしま」は、「すがしま」型掃海艇です。同掃海艇は、対機雷戦訓練、爆発性危険物の処理、自治体等主催の防災訓練への参加及び体験航海等の多種多様な業務を行っています。