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第III部 わが国防衛の三つの柱(防衛の目標を達成するための手段)

2 総合ミサイル防空

弾道ミサイル、巡航ミサイルや航空機など、わが国に向けて飛来する経空脅威への対応については、運用情報の共有や対処要領の整備に加え、日米共同統合防空・ミサイル防衛訓練などを実施することにより、日米共同対処能力を向上させている。また、累次にわたる北朝鮮による弾道ミサイルの発射の際には、同盟調整メカニズムも活用し、日米が連携して対処している。

装備面でも、弾道ミサイル防衛用能力向上型迎撃ミサイル(SM-3ブロックIIA)の日米共同開発を進め、平成29(2017)年度予算から取得を開始し、共同生産・配備段階に移行した。また、2020年11月には、米国がSM-3ブロックIIAによる大陸間弾道ミサイル(ICBM:Intercontinental Ballistic Missile)の迎撃実験に成功し、迎撃ミサイルとしての高い信頼性・能力を実証した。

なお、米国は2019年1月に発表したミサイル防衛見直し(MDR:Missile Defense Review)において、わが国を含む同盟国との協力の重要性を明記している。

参照1章2節2項(ミサイル攻撃などへの対応)