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<VOICE>わが国の防衛産業を支える製造現場(中小企業)からの声

株式会社吉光工業 板金加工事業部 組立1課 愛澤 珠幸(あいざわ みさき)

私は現在、吉光工業で装備品の製造に携わっています。前職は接客業でしたが、2022年10月に思い切って製造業に転職し、溶接工として働いています。

結論から言えば、「もっと早く挑戦していればよかった」─これが私の率直な気持ちです。

ものづくりの仕事には以前から興味はありつつも、「接客業しか経験のない自分が今さら通用するのだろうか」という不安が大きく、なかなか一歩を踏み出せずにいました。そんなときに、職業訓練校の体験入校を通して、黙々と作業に向かい合うことが自分に合っているかもしれないと気づけ、それが転機になりました。

訓練校で教わったことがそのまま現場で活かせるわけではありませんが、何も知らずにものづくりの世界に飛び込むよりも心強く、安心感が違います。先生方のサポートのおかげで、一人で就職活動をするよりもスムーズに前に進むことができました。

そして、入社して四年目になりました。意外にも接客業で培った観察力や洞察力が現場で活かせていると感じています。

覚えることはたくさんありますし悩むこともあります。

しかし、前職から培ってきたものをベースにして、さらに成長できていることを思うと、一歩踏み出して良かったと感じています。

接客業のように、お客さんから直接「ありがとう」と言われることはありません。しかし、自分の手で製品が形になったときの達成感はとても大きく、その製品が日本の防衛を支える一部になっていると思うと、確かなやりがいがあります。

溶接加工を行う株式会社吉光工業 板金加工事業部組立1課 愛澤 珠幸氏

溶接加工を行う株式会社吉光工業 板金加工事業部組立1課
愛澤 珠幸氏

株式会社吉光工業 板金加工事業部部長 瓦谷 信久(かわらや のぶひさ)

慣れ親しんだ環境から、未経験のものづくりの世界へ踏み出すことは、大きな期待と同時に不安もあったことと思います。

そのような中でも、愛澤さんは入社後、溶接作業に対して「やってみたい」「覚えたい」という前向きで強い意欲を持ち、日々の作業に真摯に向き合っています。

分からない点を曖昧にせず、その都度確認しながら確実に知識や技能を身につけていく姿勢は、日々の行動に表れており、未経験からのスタートでありながら着実に技術力を高めています。現在では溶接工程をはじめとする業務において、丁寧で安定した作業が際立っており、現場に欠かせない戦力として信頼を得ています。

今後も、持ち前のチャレンジ精神をさらに発揮し、担当業務の幅を広げながら、板金加工事業部を支える存在として一層の成長と活躍を期待しています。

溶接の作業OJT中の筆者達(瓦谷氏・愛澤氏)

溶接の作業OJT中の筆者達(瓦谷氏・愛澤氏)

株式会社吉光工業 代表取締役社長 坂本 一樹(さかもと かずき)

ものづくりの現場は、製造業経験者や工業高校・高専といった専門教育を受けた人材中心というイメージが強い分野です。しかし、その中にあって愛澤さんのように異業種から果敢に飛び込み、丁寧な作業と高い品質意識を強みに、経験年数にとらわれず技術力で評価を得ている姿は、当社にとって大きな励みであり、ものづくりの可能性を広げるものです。

当社のような中小企業にとっては、人材の確保と育成は事業継続に直結する大きな課題です。こうした状況の中で、企業がどのように人を迎え入れ、成長を促し、従業員満足度を向上させるかがますます重要となっています。

当社は防衛産業を支える企業として、確かな技術と品質を提供し続けると同時に、生産性向上に向けた設備投資を進めています。しかし、設備だけでは企業は成長しません。そこで働く人材が技能を磨き、力を発揮できる環境があってこそ、次のステージに進むことができると考えています。

今後も“設備への投資”と様々な経歴や強みを持つ人材が誇りとやりがいを持って活躍できる職場づくり、すなわち“人への投資”の両輪を回し、持続的に成長できる企業を目指してまいります。