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<VOICE>ソロモン諸島における不発弾処理分野にかかる能力構築支援事業

陸上幕僚監部 市ヶ谷 防衛協力センター計画班企画係 3等陸佐 平川 翔子(ひらかわ しょうこ)

ソロモン諸島に対する能力構築支援事業は、同国国家警察不発弾処理隊に対して、戦後80年を経た今なお同国に残存する不発弾のうち、特に旧日本軍の不発弾の取扱いに関する技術指導や一般市民への危険回避教育の知見を共有する事業です。太平洋戦争当時の不発弾は、人々の生活や地域開発の妨げとなっています。

私は本事業の担当として現地に赴き、子どもを含む住民が真剣な表情で危険回避教育を受講する姿を目の当たりにしました。本事業が人命を守り、地域社会の安全と発展に直接つながっていることや、自分の仕事が世界のどこかで誰かの命を守り笑顔を作っていることを強く感じました。

日本の能力構築支援事業は相手国との信頼関係を築きながら、共に能力を高め、地域の安定に貢献する取組です。こうした地道な協力の積み重ねが信頼を育み、自由で開かれたインド太平洋の平和と安定に寄与していることを現地で実感しました。また、現場で人の命や平和と向き合い、世界に貢献できることは、陸上自衛官という職業の大きな魅力であると改めて感じました。

特定非営利活動法人 日本地雷処理を支援する会(JMAS)理事 六車 昌晃(むぐるま まさてる)

私は陸上自衛隊を退職後、日本地雷処理を支援する会(JMAS)で活動しています。JMASは2003年に設立され、現在はカンボジア、パラオ、ミクロネシア、セネガルなどで活動しています。陸上・海上自衛隊のOBが、自衛隊で培った地雷や不発弾に関する知識や経験を生かし、処理活動や安全教育に取り組んでいます。

ソロモン諸島での能力構築支援事業では、これまで主に陸上自衛隊の武器学校が参加していましたが今回からJMASが加わった官民連携により同国不発弾処理チームや住民に対して不発弾への対応や危険回避のための教育を行いました。

教育では、参加者がうなずきながら熱心に話を聞き、次々と質問をしてくれる姿から、大きな手応えを感じました。自衛官経験者として現役隊員と共通の知識・経験を持ち、また、民間でさまざまな現場を経験してきたOBが協力することは、今後も大きな力になると感じました。

また、現地の実務者や住民の方々との交流は、厚い信頼関係を生み出しソロモン諸島と日本との関係を深め、地域の安定にもつながるものです。今回の訪問を通じ、日本に対する現地住民の信頼がとても高いことを実感しました。

滞在中には、先の大戦で亡くなられた方々を慰霊し、ご冥福と平和を祈りました。戦後80年を迎えた今もなお、不発弾の被害に苦しむ人々がいる現実に向き合い、平和の尊さと、それを守り続ける努力の大切さについて深く考える機会となりました。ソロモン諸島に一日も早く、安全で豊かな社会が実現することを心から願っています。

写真左から3番目が平川翔子3等陸佐、右から2番目が六車昌晃氏

写真左から3番目が平川翔子3等陸佐、右から2番目が六車昌晃氏