自国の平和を維持するためには、抑止力・対処力を強化するのみならず、自国を取り巻く安全保障環境の安定化が不可欠である。そのため、防衛省・自衛隊は、自由で開かれたインド太平洋(FOIP:Free and Open Indo-Pacific)の実現に向けた取組として、広くインド太平洋地域において同盟国・同志国などとの共同訓練を積極的に推進している。特に、わが国の安全保障と密接な関係を有するインド太平洋地域において、パートナーシップを強化するとともに、共同訓練などといった共通の努力を同盟国・同志国などと行い、各国の能力・練度の維持・向上および共同・連携による抑止力・対処力の強化により、相乗効果を発揮することで、力による一方的な現状変更やその試みを許さない安全保障環境の創出を図っている。
陸自は、2025年9月、フランス領ニューカレドニアにおいて、フランスとの共同訓練を行った。本訓練には、ニューカレドニア駐屯フランス軍に所属する海・空軍部隊が初めて参加し、対ゲリラ・コマンドウ作戦にかかる作戦遂行能力および戦術技量の向上を図るとともに、フランス陸軍などとの相互理解・信頼関係を促進した。
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動画:令和7年度仏陸軍との実動訓練(BT25)
URL:https://m.youtube.com/watch?v=RqcX4nCHFu8&pp=ygUY44OW44Oq44Ol44ON44K_44Kr44Oi44Oq
陸自は、2025年11月、国内において英陸軍との共同訓練を行った。本訓練では、対着上陸作戦にかかる実動訓練を行い、作戦遂行能力、戦術技量の向上を図るとともに、英陸軍との相互理解・信頼関係を促進した。
陸自は、2026年2月から3月にかけて、インドにおいてインド陸軍との共同訓練を行った。本訓練では、敵UAVによる攻撃や情報活動を模擬した状況下において、陸自の訓練部隊がUAV対処器材を用いてこれを無力化する行動などを演練し、対テロ戦にかかる作戦遂行能力および戦術技量の向上を図るとともに、インド陸軍との相互理解・信頼関係を促進した。
海自は、2025年4月から11月の約7か月にわたり、護衛艦4隻、輸送艦1隻、哨戒機1機、潜水艦数隻を含む水上・潜水艦の各部隊をインド太平洋地域に幅広く派遣した。IPD25では、海上自衛隊として初めての派遣となるサモア独立国、ツバルおよびナウル共和国を含む22か国を訪問し、27件の共同訓練・3件の親善訓練1を行った。
特に、IPD25部隊の一部は、ミクロネシア連邦、ソロモン諸島、ナウル共和国、マーシャル諸島共和国、キリバス共和国、トンガ王国、ツバル、パプアニューギニア独立国、サモア独立国、パラオ共和国、フィジー共和国と二国間共同訓練を実施し、太平洋島嶼国との連携強化を図った。
空自は、2025年10月、フィリピンで行われた日比HA/DR共同訓練「ドウシン・バヤニハン5-25」に参加した。本訓練は、HA/DRに関する能力向上、フィリピン空軍との連携強化を目的としたものであり、物料投下訓練、大量傷病者救護訓練などを行った。
本訓練には、日比RAAが初めて適用された。また、同年9月30日深夜に発生したセブ島沖地震対策のため、フィリピン側の要請を受け、当該共同訓練に参加していた自衛隊輸送機がフィリピン国内で救援物資の輸送支援を行った。