日米同盟の抑止力・対処力の強化にあたり、日米共同訓練は重要な役割を果たしている。自衛隊は、各軍種間の共同訓練や日米共同統合演習(実動演習および指揮所演習)を着実に積み重ねており、自衛隊の戦術技量の向上や米軍との連携強化などを図るとともに、地域の平和と安定に向けた日米の一致した意思や能力を示してきた。
自衛隊は、武力攻撃事態などにおける自衛隊の運用要領および日米共同対処要領を演練し、自衛隊の即応性と日米の相互運用性の向上を図るため、日米共同統合演習「キーン・ソード」(実動演習)、「キーン・エッジ」(指揮所演習)を行っている。
2025年度は、令和7年度日米共同統合演習「キーン・エッジ26」を行い、各種事態における日米共同対処および自衛隊の統合運用について演練・検証し共同統合運用能力の維持・向上を図った。
本演習には、同志国との連携強化を図るため、豪軍が参加した。
![]()
動画:日米共同訓練~Japan-U.S. Bilateral Exercise~
URL:https://youtube.com/watch?v=uYXL8fJjQio
陸自は、中央・太平洋レベルなどの米陸軍および米海兵隊と運用上・戦略上の連携を強化している。共同訓練は、ハイレベル交流などとあわせ、日米共同対処態勢の強化につながる取組として、進化・発展を続けている。
2025年度は、米陸軍との実動訓練「ライジング・サンダー25」を実施し、無人偵察機などによる情報収集と連携した実弾射撃訓練に加え、無人機による攻撃への対処訓練などを行って、部隊の作戦遂行能力、戦術技量および相互運用性の向上を図った。
2025年9月、米海兵隊との実動訓練「レゾリュート・ドラゴン25」を行い、領域横断作戦と米海兵隊のEABO(Expeditionary Advanced Base Operation)1を踏まえた連携を焦点としつつ、一連の島嶼(しょ)防衛作戦について演練した。本訓練は、西部方面隊と在沖米海兵隊などが九州・北海道において実施した、国内における米海兵隊との最大規模の訓練である。今年度は、一層厳しく複雑になるわが国周辺の安全保障環境を踏まえ、本訓練の一環として行われる米軍の単独訓練において、岩国飛行場に米陸軍の地上発射型中距離ミサイルシステム(タイフォン)を展開した。
2026年1月から2月にかけて、米陸軍との実動訓練「ノース・ウインド26」を行い、積雪寒冷地における実動訓練に加え、連隊・大隊レベルの指揮幕僚活動を演練し、戦術技能の向上を図るとともに、陸上自衛隊の作戦遂行能力および米軍との相互運用性の向上を図った。また、国内の日米共同訓練としては初めて、カナダ陸軍の1個小隊が米陸軍の一部として訓練に参加した。

「ノース・ウインド26」
![]()
動画:令和7年度国内における米海兵隊との実動訓練「レゾリュート・ドラゴン25」
URL:https://www.youtube.com/watch?v=VF7Pr3mT29I
海自は、伝統的に米海軍と精力的に共同訓練を行っており、艦艇や航空機による日米共同訓練、対潜特別訓練、掃海特別訓練、衛生特別訓練、日米衛生共同訓練を通じ、日米共同対処などの実効性や領域横断作戦能力の向上を図っている。
例えば、米海軍空母打撃群との共同訓練を着実に積み重ねるとともに、わが国周辺海域、東シナ海、南シナ海において幅広く日米共同訓練を行い、日米同盟の抑止力・対処力を不断に強化している。また、陸自および米海兵隊との共同訓練や、空自および米空軍との捜索救助訓練「RESCUE FLAG IWAKUNI」など、他軍種を交えた日米共同訓練を積極的に行い、総合的な抑止力・対処力の強化に取り組んでいる。
空自は、米空軍演習「レッド・フラッグ・アラスカ」や、米空軍との共同訓練「コープ・ノース」(2011年以降は日米豪で実施)のほか、2025年7月から8月にかけて、米軍主催訓練「レゾリュート・フォース・パシフィック」に参加し、日米同盟の抑止力・対処力を強化している。また、米海軍や米海兵隊との対戦闘機戦闘訓練、要撃戦闘訓練、防空戦闘訓練、捜索救難訓練などの各種日米共同訓練により、日米共同対処などの実効性の向上や領域横断作戦能力の向上を図っている。