パプアニューギニア陸軍工兵大隊 三等軍曹
Robin Pokaiyeh ロビン・ポカイエ
世界的な新型コロナウイルス感染拡大の中、人道支援・災害救援(HA/DR)分野の能力構築支援事業の一環として、防衛省・自衛隊には我々パプアニューギニア(PNG)陸軍工兵大隊の重機材整備チームに対し、施設機械整備に関する教育を提供してもらっています。本事業は、2021年の5日間のオンライン教育から始まり、そこで我々は整備の基礎を学びました。
エンジン整備実習にてディーゼルエンジンの構造・機能を学ぶ筆者(中央)
2022年7月、チームリーダーである私と同僚3名は、陸上自衛隊施設学校で実施された3週間のドーザー整備教育に参加しました。
これまでPNG陸軍工兵大隊は日本製の重機材や車両を取得しており、日本での教育は、それらを管理・整備する我々にとてもふさわしいものでした。今般の経験を通じ、知識をより深め、技能の向上を促進するだけでなく、最新の機材とコンポーネントの整備要領、それらの機能や動作原理について理解を深めることができました。
本事業により、我々の重機材や車両整備業務はより容易かつ効果的・効率的になりました。さらに整備工場ではもちろんのこと、現在PNG国内で工兵大隊が従事している道路整備事業においてもこれらの学びが生かされています。
本事業は、経験豊かで高度な知識や技術力を持ち、懇切丁寧な教官によるプロフェッショナルなものでした。また、日本の教官たちとの間で人と人との関係を築くことができ、連帯感と強い絆が生まれました。このような二国間協力による教育は間違いなく参加者の技術レベルを引き上げ、将来のPNGにおける人道支援・災害救援活動に寄与するものであり、さらには、日本とPNGとの協力関係をより強固にすることでしょう。
施設機械整備教育の修了式にて、陸上自衛隊施設学校教官らと共に記念撮影(筆者は前列左から4人目)