イラク人道復興支援特措法に基づく対応措置

陸上自衛隊
イラク復興支援群(1~10次)
業務支援隊(1~5次)
派遣期間平成16年1月~平成18年7月 |
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派遣地 | イラク南東部 |
延べ人数 | 約5,500人 |
主な業務内容 | 医療、給水、公共施設の復旧・整備 |
後送業務隊
派遣期間平成18年6月~同年9月 |
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派遣地 | クウェート等 |
延べ人数 | 約100人 |
主な業務内容 | 物品の後送に必要な作業 |
主要装備
装輪装甲車、軽装甲機動車、ドーザ、けん銃、小銃、機関銃、無反動砲、個人携帯対戦車弾等
執行額
約737億円
海上自衛隊
海上輸送部隊
派遣期間平成16年2月~同年4月 |
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派遣地 | ペルシャ湾等 |
延べ人数 | 約330人 |
主な業務内容 | 陸自の現地での活動に必要な車両等の海上輸送 |
主要装備
輸送艦、護衛艦
執行額
約5億円
航空自衛隊
イラク復興支援派遣輸送航空隊
(第1期~第16期)
派遣期間平成15年12月~平成20年12月 |
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派遣地 | クウェート等 |
延べ人数 | 約3,500人 |
主な業務内容 | 人道復興関連物資等の輸送 |
主要装備 | C-130H、けん銃、小銃、機関銃等 |
イラク復興支援派遣撤収業務隊
派遣期間 | 平成20年12月~平成21年2月 |
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派遣地 | クウェート等 |
延べ人数 | 約130人※ |
主な業務内容 | 空自部隊の撤収に必要な作業 |
主要装備 | けん銃、小銃 |
執行額
約226億円
※うち約60人は、イラク復興支援派遣輸送航空隊第16期要員からの振り替えである。
概要
2003年5月、イラクにおける人道、復旧・復興支援を国連加盟国に要請する国連安保理決議第1483号が採択されるなど、イラク国内は、治安、生活インフラといった面で厳しい環境にあり、イラク国民による国家再建への努力に対し国際社会の支援が必要とされていました。
そこで我が国政府は、イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法に基づき、人道復興支援活動を中心とした対応措置に関する基本計画を閣議決定しました。
自衛隊は2003年12月から2009年2月までの間、イラク復興の主人公はイラク国民自身であるとの認識の下、常にイラク国民に敬意を表し、誠実に、現地の人々の目線に立った活動に努めて参りました。


活動まとめ
報道資料
お知らせ
イラク人道復興支援特措法に基づく対応措置の実施に関する陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊一般命令の概要
平成15年12月19日
防衛庁
本年12月9日、イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法第4条第1項の規定に基づき、基本計画が閣議において決定され、同法第8条第2項の規定に基づき、基本計画に従い定めた実施要項について、同月18日、内閣総理大臣の承認を得た。 これらを踏まえて、本日朝、防衛庁長官から陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊に対し次のとおり命令を発した。
概要は以下のとおり。
- ○ 陸上自衛隊一般命令
- 陸上自衛隊の部隊等は、基本計画及び実施要項に従い、対応措置を実施する。
- 各方面総監等は、装備の準備、隊員の教育訓練等、実施区域における人道復興支援活動等を効率的かつ安全に実施するために必要な対応措置を実施せよ。
- 実施部隊の派遣等については別に命ずる。
- ○ 海上自衛隊一般命令
- 海上自衛隊の部隊等は、基本計画及び実施要項に従い、対応措置を実施する。
- 自衛艦隊司令官は、装備の準備、隊員の教育訓練等、実施区域における陸上自衛隊の部隊の派遣又は補給等に際して行う輸送を効率的かつ安全に実施するために必要な対応措置を実施せよ。
- 実施部隊の出国等については別に命ずる。
- ○ 航空自衛隊一般命令
- 航空自衛隊の部隊等は、基本計画及び実施要項に従い、対応措置を実施する。
- 航空支援集団司令官は、装備の準備、隊員の教育訓練等、実施区域における人道復興支援活動等を効率的かつ安全に実施するために必要な対応措置を実施するとともに、イラク復興支援派遣輸送航空隊等を編成し、同部隊等から所要の先遣要員を平成15年12月26日以降に出国させよ。
- 先遣要員を除くイラク復興支援派遣輸送航空隊等の出国については、別に命ずる。
イラク人道復興支援特措法における実施要項の概要
平成15年12月18日
防衛庁
1 状況及び方針
- ○ 基本計画の閣議決定(平成15年12月9日)を受け、自衛隊の部隊は、人道復興支援活動の実施を中心としつつ、その活動に支障を及ぼさない範囲で、安全確保支援活動を実施
- ○ 自衛隊の部隊は、活動地域における治安伏況等を注意深く見極め、慎重かつ柔軟に対応措置を実施
- ○ 自衛隊の部隊は、イラク復興支援職員及び関係在外公館と連携を密にするとともに、現地社会との良好な関係を構築
2 自衛隊による対応措置の実施期間
- 平成15年12月18日以降において基本計画に定める対応措置の実施を防衛庁長官が命じた日から平成16年12月14日までの間
3 自衛隊による対応措置の実施区域
- (1) 陸上自衛隊が対応措置を実施する区域は、基本計画で定められた区域の範囲から、活動の必要性、現に戦闘行為が行われておらず、かつ、活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められること、活動の安全が確保されることを考慮して、以下の場所又は地域を指定
- ○ イラク南東部ムサンナー県(サマーワ市を中心として活動)
- ○ クウェート国に所在する人員の乗降地、物品の積卸し・調達地、連絡調整を行う隊員の駐在地
- ○ バグダッドの連合軍司令部施設(情報収集及び連絡調整を行う隊員が駐在)など
- (2) 航空自衛隊が対応措置を実施する区域は、(1)と同様の考慮をして、以下の場所又は地域を指定
- ○ バスラ飛行場、バグダツド飛行場、バラド飛行場、モースル飛行場等
- ○ クウェート国等ペルシャ湾沿岸等に所在する国の領域のうち、人員の乗降地、物品の積卸し地及び装備品の修理地など
- (3) 海上自衛隊が対応措置を実施する区域は、(1)と同様の考慮をして、以下の場所又は地域を指定
- ○ ウム・カスル港
- ○ クウェート国の領域のうち、人員の乗降地、物品の積卸し地 など
4 自衛隊による対応措置の種類及び内容
- ○ 人道復興支援活動としての医療、給水、公共施設の復旧・整備、人道復興関連物資等の輸送
- ○ 上記に支障を及ぼさない範囲での安全確保支援活動としての医療、輸送、保管、通信、建設、修理若しくは整備、補給又は消毒
- ○ なお、物品の輸送に際しては、武器(弾薬を含む。)の輸送を行わないこと
5 自衛隊の部隊による業務の実施の方法
- (1) 陸上自衛隊の部隊による業務の方法
- ア. 基本計画及び実施要項の範囲内で実施する主な業務
- ○ 人道復興支援活動としての医療、給水及び公共施設の復旧・整備並びにこれらに支障を及ぼさない範囲での安全確保支援活動としての医療、輸送、補給等
- イ. 陸上自衛隊の部隊は、ブルドーザ、装輪装甲車、軽装甲機動車等により業務を実施。また、活動の安全を確保するために必要な数の拳銃、小銃、機関銃、無反動砲及び個人携帯対戦車弾を携行
- ウ. 陸上自衛隊の部隊は、防衛庁長官が現地の状況等を確認の上、総理の承認を得てその本邦出国の時期を定めた後、本邦を出国
- (2) 航空自衛隊の部隊による業務の方法
- ア. 基本計画及び実施要項の範囲内で実施する主な業務
- ○ 人道復興支援活動としての輸送及びこれに支障を及ぼさない範囲での安全確保支援活動どしての輸送
- ○ 陸上自衛隊の部隊の派遣又は補給等に際しての航空機による輸送
- イ. 航空自衛隊の部隊は、輸送機(C―130H)、多用途支援機(U―4)及び政府専用機(B-747)により業務を実施。また、活動の安全を確保するために必要な数の拳銃、小銃及び機関拳銃を携行
- ウ. 航空自衛隊の部隊は、防衛庁長官が現地の状況等を確認の上、総理の承認を得てその本邦出国の時期を定めた後、本邦を出国
- (3) 海上自衛隊の部隊による業務の方法
- ア. 基本計画及び実施要項の範囲内で実施する主な業務
- ○ 陸上自衛隊の部隊の派遣又は補給等に際して行う艦艇による輸送
- イ. 海上自衛隊の部隊は、輸送艦又は掃海母艦及び護衛艦により業務を実施
- ウ. 海上自衛隊の部隊は、陸上自衛隊の部隊の本邦出国の時期に応じ、防衛庁長官が総理の承認を得て本邦出国の時期を定めた後、本邦を出国
- (4) その他の事項
- ア. 陸上、航空、海上自衛隊の部隊は、相互に緊密な連絡を確保
- イ. 警戒監視や情報収集等により、活動の安全確保に万全を期すとともに、活動を実施している場所の近傍において戦闘行為が行われるに至ったか否か等について早期に発見するよう努力
- ウ. 業務を円滑かつ効果的に行うため、住民との良好な関係を維持
- 工. 情報の提供等可能な支援をイラク復興支援職員に対して実施
6 活動の一時休止及び避難等に関する事項
- 活動を実施している場所の近傍において戦闘行為が行われるに至った場合等は、活動の一時休止、避難等を行うとともに、直ちに防衛庁長官まで報告し、その指示を待つこと
7 実施区域の変更及び活動の中断に関する事項
- ○ 実施区域の変更に際しては、速やかに変更後の区域に移動し得るよう配慮
- ○ 中断の指示を受けた場合、速やかに活動を中断して部隊の安全を確保。関係国の軍隊及び関係機関等に対して中断を連絡
- ○ 活動の中断時、派遣の終了又は活動の復帰の判断に資する情報の収集及び防衛庁長官への報告を実施
8 その他の重要事項
- ○ 自衛隊の部隊は、情報の収集や警戒監視等による現地の治安状況等の把握に細心の注意を払い、業務の実施方法が活動の安全確保の観点から最も適したものとなるよう最大限に考慮すること
- ○ 対応措置を実施するに当たり、時宜に応じ、現地の情勢及び活動状況について防衛庁長官に報告
- ○ 6及び7のほか、基本計画又は実施要項の変更を必要とする場合には、その理由等必要な事項につき防衛庁長官に報告し、指示を持つこと
活動の様子









アーカイブ
その他の各種の特別措置法などに基づく活動
※現在はいずれの活動も終了しております。
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