陸上自衛隊のイラク復興支援活動は、2006年9月までに全員帰国し、イラクにおける約2年半の活動を終了いたしました。航空自衛隊は国連や多国籍軍のニーズに応えて活動を継続したのち、2009年2月14日までに全員帰国し、約5年にわたる活動を終了しました。
海上自衛隊は2004年1月、北海道室蘭で陸自車両等を搭載し、同年3月にクウェートにて陸揚げしたのち、同年4月に帰国しております。
2004年3月25日から2006年7月17日までの間、現地の人々を雇用し、主として学校、道路、診療所、養護施設、浄水場、低所得者用住居等の公共施設の復旧・整備活動を行い、ムサンナー県の人々の生活環境の改善に努めました。
* これらの公共施設の復旧・整備活動を計133ヶ所実施(31ヶ所の道路補修、36校の学校補修及び66ヶ所のその他の施設補修を実施済み)
これらの活動は、現地での雇用創出の一助となり、1日に最大で1,100名程度、延べ約49万人程度の雇用を創出しました。
2004年2月19日から、ムサンナー県内の4ヶ所の病院において、医官等による医療支援活動を開始し、2006年7月17日までムサンナー県の医療環境の改善に努めました。
*サマーワ母子病院では、自衛隊支援前の2002年に比べ、分娩直後の新生児死亡率が約1/3に改善していると言われています。
2004年3月26日から、宿営地に隣接する運河から取水した水を浄化し、我が国がODAにより現地自治体に提供した給水車への給水を行いました。この給水活動を通じ、サマーワ周辺地域の人々の生活、健康状態の向上に寄与することができました。
* 給水量は約53,500トン(2004年3月26日~2005年2月4日まで)
※約1,200万人分相当 (1人1日当たり必要な水を4.5Lとした場合)
給水活動は、2005年2月4日より、我が国のODAにより設置された浄水設備が稼働し、業務を引きついでいます。
2004年3月3日から、航空自衛隊C-130輸送機によりクウェート・イラク間において、人道復興支援関連物資を中心とした空輸を行いました。
* 計821回(貨物延べ約670トン)の輸送を実施
2004年2月20日、陸上自衛隊車両等を積載した輸送艦「おおすみ」と護衛艦「むらさめ」が室蘭を出港し、約14,000キロの長き道のりを経て、同年3月15日、クウェートに到着し、車両等を陸揚げしました。
地元の人々からも自衛隊の活動について感謝の言葉が寄せられています。