防衛大学校National Defense Academy

防衛副大臣訓示

宮﨑政久 防衛副大臣

本日ここに伝統ある防衛大学校の入学式が挙行されるにあたり、防衛副大臣として一言申し上げます。まずは、新入生の皆さん、入校おめでとう。
皆さんの晴れやかで、緊張感もある姿を拝見してとても頼もしく思います。「一緒に頑張ろうな」と皆さんの背中に直に触れて激励をしたい気持ちで一杯です。
本科入校生、留学をされてこちらに来ていただいた皆さんも含め551名の皆さん。皆さんは今後、同期、先輩、そしてゆくゆくは後輩とともに、安全保障のリーダーとなるべく、幹部自衛官となる資質を磨いていくこととなります。
学生生活では規律正しさが求められ、また、任官に向けた基本的な技能や体力を向上させるための訓練に汗を流す日々が待っています。
このような日々の中で、時には「うまくいかない」と悩み、「どうすべきか」と迷う時が必ずきます。その時には、まず、自分が悩み、迷いの中にあることを認めることです。自分の弱さを認めることです。それは「俺は、私は、まだまだだなぁ」と素直に今の自分を見つめて、その上で頑張っている自分を認めてあげることです。
そして、下を向かずに顔を上げて、に周りを見渡して見てください。あなたからは、自分よりうまくやれているように見える彼にも、そつなくこなしているように見える彼女にも、「うまくいかないなぁ」という悩みが必ずあります。声をかける、自分の弱みも認めて、悩みを打ち明ける。きっと、「俺もだよ」「私もです」そんな言葉が返ってきます。
だからこそ、苦楽を共にする仲間であり、生涯の友となる同期であります。頼れる先輩もまた同じです。互いに支えあいながらともに歩んでいく日々が皆さんを待っています。
4年間という時を懸命に過ごした後、皆さんは将来の幹部自衛官として、一人の人間として、今の皆さんの想像をはるかに超えて、大きく成長していることでしょう。そのような未来に向けて、皆さんが高い志を保ち、学業と訓練に尽力されることを心から期待をしています。

研究科に入校された79名の皆さん、皆さんが取り組むべき課題は、我が国を取り巻く安全保障環境の変化とともに、多様化、複雑化しています。
皆さんにおかれては、これらの対応に必要な専門的知識の習得はもとより、国民の皆様の自衛隊への高い期待と厚い信頼に対して、いかにして応えていくか、国民を守るために、今何をなすべきか、常に自問自答し、自衛官として真にあるべき姿を見極めて欲しい、そう思っています。

そして改めて留学生の皆さん、ようこそ防衛大学校へお越しくださいました。我が国への留学を、心から歓迎します。
これから皆さんは、母国から離れ、教育・訓練・研究活動に従事することになります。その中で、言葉、食事、生活といった様々な面において、生まれ育った環境との違いに悩むことも多いかと思います。しかし、そういった困難に立ち向かう皆さんを、同期の仲間は必ず助けてくれます。どうか安心をして力強く学生生活に望んでください。
そして、卒業には日本で得た様々な成果を母国に持って帰り、母国と日本との友好の架け橋となってくださることを心からお願いを申し上げます。

さて、現在、我が国を取り巻く安全保障環境は大きく変化をし、一層急速に厳しさを増しています。皆さんは、我が国の防衛力の中核となる自衛隊員として、国民から高く期待をされています。これは皆さんの先輩方に、今日お越しの大先輩方から、皆さんの先輩方が我が国への献身を通じて築き上げてきたかけがえのない財産であり、将来の自衛隊が拠って立つ基盤であります。
皆さんの先輩方は、今、この瞬間も厳しい任務にあたっています。先輩方を見習い、それに続くためにも、本校での4年間、一歩一歩、着実に能力を高め、自信をつけていってほしいと思います。

現在、政府を上げて、全ての隊員が誇りと名誉をもって任務に邁進するため、隊員の処遇改善に取り組んでおります。先月、ここ防衛大学校で行われた卒業式においても、小泉防衛大臣が隊員の処遇改善に向けた取り組みを高市総理のもとに、強力に進めていくことをお約束させていただいております。皆さんが卒業する際、「防衛大学校の学生でよかった」「自衛官になって本当に良かった」とそう思っていただけるよう、高市総理、小泉大臣とともに、私も防衛副大臣として全力を尽くしてまいります。

そして、ご家族、ご親族の皆様、この佳き日を迎えられたことに心からお祝いを申し上げます。大切な御家族を本校に送り出していただきましたことに、防衛省・自衛隊を代表いたしまして、深く感謝申し上げます。
実は、私も3人の子供を育てる父親であります。今日まで手元で育ててきた子供が、我が家を離れ、新しい暮らしの中に飛び込もうとしているこの時、皆様のお気持ちの中に、我が子を応援する気持ちと、一抹の寂しさが行き来しているのではないかと思います。
どうか、防衛大学校へ進むことに決断したご子息、ご息女の成長を、少し離れたところから、見守っていただければ幸いです。
見守っている家族がいるとの思いを胸にすればこそ、ご子息、ご息女は頑張れる、そして、大きく成長を遂げられる、私はそう確信をしています。
そして、ご来賓の皆様、また、平素から防衛大学校、防衛省・自衛隊に多大なるご理解とご支援をいただいている皆様、同盟国、同志国で我が国と連携をして安全保障に努めていただいている皆様、皆様の日頃からの大きなご理解ご支援心より御礼申し上げます。誠にありがとうございます。皆様からはこれからも変わらぬご支援を防衛大学校に、そして何よりも「学生諸君」に賜りますことを心からお願い申し上げます。
入校生の皆さんが、吉田圭秀学校長をはじめとする教職員の熱意ある教育・指導の下、かけがえのない仲間とともに大いに学び、将来、自衛隊の任務に立派に貢献されることを祈念して、私の訓示といたします。

皆さんがんばってください。心から皆さんの活躍をきたいしています。

 

 令和8年4月5日

防衛副大臣 宮﨑 政久