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<VOICE>警戒監視にあたる早期警戒機搭乗員の声

航空自衛隊警戒航空団第601飛行隊(青森県三沢市)
隊長 2等空佐 玉越 晃(たまこし あきら)

私たちの部隊は、1976年9月、旧ソ連のベレンコ中尉が操縦するミグ25戦闘機による亡命事案を受け、1983年11月に地上配備型レーダーの覆域を補完するため空中からの警戒監視を実施する早期警戒機E-2Cを運用する部隊として発足しました。「空飛ぶレーダーサイト」とも言われるE-2Cを40年近く運用してきましたが、警戒監視能力の強化のためE-2Dの取得が進められており、現在はE-2C及びE-2Dの2機種を運用しています。搭乗員(操縦士、機上兵器管制官、機上警戒管制員)の育成を進めながらも、彼我不明機がわが国周辺に出現した際は状況に応じ速やかに航空警戒及び要撃管制を行うため、常に警戒を厳にしています。

E-2DはE-2Cと外観はほぼ同様ですが、レーダーを始めとする各種システムは格段に向上しているとともに、今後更なる能力向上が計画されています。そのような新規装備品に携わることは非常に多くのやりがいを感じます。

機種更新の過渡期であり、日々、試行錯誤を繰り返しながら要員養成及び練成訓練を実施しています。航空機整備員やプログラムを維持管理する者をはじめ、全隊員が協力し、一人、また一人とOR搭乗員が誕生する度に喜びを感じます。※OR:Operational Ready(行動可能態勢)

引き続き、E-2Dの能力を最大限発揮できるよう、飛行隊一丸となって邁進していきたいと考えています。

E-2Dのエンジンを始動する筆者

E-2Dのエンジンを始動する筆者

飛行隊員と早期警戒機E-2C/D

飛行隊員と早期警戒機E-2C/D