防衛力整備計画
Ⅳ 日米同盟の強化

1 日米防衛協力の強化

 日米共同の統合的な抑止力を一層強化するため、平素からの連携を図る態勢を構築するとともに、宇宙・サイバー・電磁波を含む領域横断作戦に係る協力、相互運用性を高めるための取組、我が国による反撃能力の行使に係る協力、防空、対水上戦・潜水艦戦、機雷戦、水陸両用作戦、空挺作戦、情報収集・警戒監視・偵察・ターゲティング(ISRT)、アセットや施設の防護、後方支援等における連携を推進する。また、より高度かつ実践的な演習・訓練を通じて同盟の即応性や相互運用性を始めとする対処力の向上を図る。

 力による一方的な現状変更やその試み、更には各種事態の生起を抑止するため、日米共同による、事態に応じて柔軟に選択される抑止措置(FDO)、情報収集・警戒監視・偵察(ISR)等を拡大・深化させるとともに、平素から、日米双方の施設等の共同使用の増加、訓練等を通じた日米の部隊の双方の施設等への展開等を進める。また、日米間の調整機能を一層強化するとともに、日米同盟を中核とした同志国等との運用面における緊密な調整を実現する。

 あらゆる段階における日米共同での実効的な対処を支える基盤を強化するため、日米間の情報共有を促進するための情報保全及びサイバーセキュリティに係る取組を強化するとともに、先端技術に関する共同分析や共同研究、装備品の共同開発・生産、相互互換性の向上、各種ネットワークの共有及び強化、米国製装備品の国内における生産・整備能力の拡充、サプライチェーンの強化に係る取組等、装備・技術協力を一層強化する。

2 在日米軍の駐留を支えるための施策の着実な実施

 在日米軍の安定的なプレゼンスを支えるだけでなく、日米同盟の抑止力・対処力を強化していく観点から、「同盟強靱化予算」を始めとする在日米軍の駐留に関連する経費を安定的に確保する。