( そな ) える

南西 地域 ( ちいき ) 防衛 ( ぼうえい ) 体制 ( たいせい ) の強化

多くの 島々 ( しまじま ) ( ふく ) む日本の 領土 ( りょうど ) を守るためには、 自衛隊 ( じえいたい ) の部隊をくまなく 配備 ( はいび ) しておくこと、そして 状況 ( じょうきょう ) ( おう ) じて部隊を速やかに 移動 ( いどう ) させることが必要です。

また、 普段 ( ふだん ) からの 情報 ( じょうほう ) 収集 ( しゅうしゅう ) 警戒 ( けいかい ) 監視 ( かんし ) により、 ( てき ) からの 攻撃 ( こうげき ) 前触 ( まえぶれ ) を早期に察知し、 航空機 ( こうくうき ) 艦艇 ( かんてい ) を使って、空や海で相手より 優位 ( ゆうい ) に立つことができる 状況 ( じょうきょう ) 確保 ( かくほ ) することが重要です。

①  離島 ( りとう ) の守りの 充実 ( じゅうじつ )

与那国島(沖縄) 日本最西端の与那国島に沿岸監視体を新編
日本最西端の与那国島に沿岸監視体を新編
奄美大島(鹿児島県)、宮古島、石垣島(沖縄県) 警備部隊 地対艦誘導弾部隊 中距離地対空誘導弾部隊
警備部隊 地対艦誘導弾部隊 中距離地対空誘導弾部隊警備部隊 地対艦誘導弾部隊 中距離地対空誘導弾部隊

② 有事などに ( すみ ) やかに 対処 ( たいしょ ) できる部隊への 改編 ( かいへん )

北熊本(熊本) 第8師団 善通寺(香川) 第14師団 輸送機などにより迅速に展開可能な起動師団・旅団への改編
警備部隊 地対艦誘導弾部隊 中距離地対空誘導弾部隊警備部隊 地対艦誘導弾部隊 中距離地対空誘導弾部隊

③ 空の守りの強化

那覇(沖縄) 南西航空方面隊を新編
戦闘機部隊を増強(約20機→約40機)
早期警戒機の部隊を新編
空の守りの強化空の守りの強化

④  離島 ( りとう ) 防衛 ( ぼうえい ) への ( そな )

相浦(長崎) 水陸機動団を新編
水陸機動団を新編水陸機動団を新編

⑤ 部隊をより遠くより早く 輸送 ( ゆそう ) する 能力 ( のうりょく ) 確保 ( かくほ )

V-22C-2
  • 従来のヘリコプターと比較して速度、航続距離等が向上したV-22を導入
  • 航続距離・搭載能力が向上したC-2輸送機を導入
南西地域の防衛体制の強化
  • ① 離島の守りの充実
    与那国島(沖縄) 日本最西端の与那国島に沿岸監視体を新編
    日本最西端の与那国島に沿岸監視体を新編
    ① 離島の守りの充実(配置予定)
    奄美大島(鹿児島県)、宮古島、石垣島(沖縄県)

    警備部隊 地対艦誘導弾部隊 中距離地対空誘導弾部隊

    警備部隊 地対艦誘導弾部隊 中距離地対空誘導弾部隊 警備部隊 地対艦誘導弾部隊 中距離地対空誘導弾部隊
  • ② 有事などに速やかに対処できる部隊への改編
    北熊本(熊本) 第8師団 善通寺(香川) 第14師団 輸送機などにより迅速に展開可能な起動師団・旅団への改編
    警備部隊 地対艦誘導弾部隊 中距離地対空誘導弾部隊 警備部隊 地対艦誘導弾部隊 中距離地対空誘導弾部隊
  • ③ 空の守りの強化
    那覇(沖縄) 南西航空方面隊を新編
    戦闘機部隊を増強(約20機→約40機)
    早期警戒機の部隊を新編
    空の守りの強化 空の守りの強化
  • ④ 離島の守りの備え
    相浦(長崎) 水陸機動団を新編
    水陸機動団を新編 水陸機動団を新編
  • ⑤ 部隊をより遠くにより早く輸送する能力を確保
    V-22 C-2
    • 従来のヘリコプターと比較して速度、航続距離等が向上したV-22を導入
    • 航続距離・搭載能力が向上したC-2輸送機を導入

「島しょ防衛」について知ろう!

島を守ること?と 漠然 ( ばくぜん ) としたイメージがあるかもしれませんが、そのキーワードになる「水陸両用車」について今回はご 紹介 ( しょうかい ) します。

( みな ) さんも 一緒 ( いっしょ ) に、島を守ることについて考えてみましょう。

自衛隊 ( じえいたい ) は、わが国の 全域 ( ぜんいき ) 警戒 ( けいかい ) 監視 ( かんし ) しています。

日本は大小約6800 ( ) 以上もの島々がある国

どうして島を守ることが必要なのでしょうか?

日本には大小約6800 ( ) 以上の島々があります。その島一つ一つが日本の 領土 ( りょうど ) であり、その島の周りは日本の 領海 ( りょうかい ) です。その島の周りで漁業など様々な活動をしています。そのような ( わたし ) たちの生活を守るためにも、島を守るということは ( わたし ) たちにとってはとっても大切です。

島を守るためには

防衛省 ( ぼうえいしょう ) 自衛隊 ( じえいたい ) としてはどのように島を守るのか?

日本の周りは航空機や、 艦艇 ( かんてい ) 潜水艦 ( せんすいかん ) などで 常時 ( じょうじ ) 警戒 ( けいかい ) 監視 ( かんし ) を行っていますが、万が一に島にどこかの国の軍隊が上陸したときにどうやって 対処 ( たいしょ ) するのでしょうか?

その一つが水陸両用作戦です。航空機や 艦艇 ( かんてい ) 支援 ( しえん ) を受けながら陸上の部隊を上陸させ、島をとりかえします。その時、上陸する部隊が使うのが水陸両用車です。

海・空 優勢 ( ゆうせい ) 確保 ( かくほ )
奪回作戦のイラスト
島嶼 ( とうしょ ) への 侵攻 ( しんこう ) があった場合、 島嶼 ( とうしょ ) 奪回 ( だっかい ) するための作戦

水陸両用車のここがポイント

島に部隊を上陸させるためにはボートや、航空機、船で上陸させるなどの方法があります。港や空港を使えば大量の 物資 ( ぶっし ) や戦車などの重火器を運ぶことができます。

しかし、 ( てき ) の軍隊に 占領 ( せんりょう ) された島では、当然、その島を取り返されないようにと、 ( てき ) 準備 ( じゅんび ) をします。港や、空港には 近寄 ( ちかよ ) れないようにするでしょう。島に上陸するためには相手が ( じゅう ) をもって ( ) ( かま ) えている海岸線に上陸する必要があります。

そこで登場するのが水陸両用車です。 艦船 ( かんせん ) や航空機の 支援 ( しえん ) を受けながら、鉄で ( おお ) われた、 装甲 ( そうこう ) 化された車両で海を航行し、そのまま海岸線に上陸することができます。

以前行われた 種子島 ( たねがしま ) での水陸両用車の訓練の様子を見てみましょう。

①  準備 ( じゅんび )

船の中で救命具を 装着 ( そうちゃく )

②  艦艇 ( かんてい ) から出発

1両ずつ 海上自衛隊 ( かいじょうじえいたい ) 誘導 ( ゆうどう ) により 発艦 ( はっかん )

③ 洋上を航行

洋上を1列で航行

④ 上陸

水陸両用車から隊員が出て上陸

陸、海、空 自衛隊 ( じえいたい ) で力を合わせて島を守る

水陸両用作戦においては、 海上自衛隊 ( かいじょうじえいたい ) 艦艇 ( かんてい ) から、 陸上自衛隊 ( りくじょうじえいたい ) の水陸両用車を主とする水陸両用戦部隊が発進し、島に上陸します。

その ( さい ) には空から 航空自衛隊 ( こうくうじえいたい ) 戦闘機 ( せんとうき ) が空の安全を 確保 ( かくほ ) します。

これら、陸・海・空が協同して作戦を行うことを 統合 ( とうごう ) と言います。陸、海、空 自衛隊 ( じえいたい ) の力を合わせて島を守っています。

( みな ) さん、島を守ることについて知ることができたでしょうか。どうやったら、日本のもつ約6800 ( ) 以上の島々を守ることができるか、この機会に ( みな ) さんも考えてみましょう。

水陸両用車

  • 装備 ( そうび ) 品名:水陸両用車
  • 略称 ( りゃくしょう ) :AAV
  • [乗員]24名
  • [重量]24t
  • [全長]8.2m
  • [ 全幅 ( ぜんぷく ) ]3.3m
  • [全高]3.3m
  • [ 製造 ( せいぞう ) ]BAE社
  • [ 概要 ( がいよう ) ]
  • 海上 機動性 ( きどうせい ) ( およ ) 防護 ( ぼうご ) ( せい ) ( すぐ ) れ、 島嶼 ( とうしょ ) 部へ海上からの部隊 ( など ) を投入する ( そう ) ( ) 式の水陸両用車両。

関連動画

島嶼部に対する攻撃への対応

装備品紹介 水陸両用車

関連項目

参照サイト

防衛白書