日豪防衛相会談共同声明(2023年6月4日)(仮訳)

2023年6月4日
防衛省
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2023年6月4日、シンガポールにおいて、第20回シャングリラ会合の機会に、リチャード・マールズ豪州副首相兼国防大臣及び浜田靖一日本国防衛大臣が防衛大臣会談を開催した。

両大臣は、2022年10月に首脳間で署名された「安全保障協力に関する日豪共同宣言」が防衛協力強化の指針として重要であることを確認した。両大臣は、日本の「国家防衛戦略」と豪州の「国防戦略見直し」にて打ち出されている密接な戦略上の連携を歓迎した。この連携は、共通の価値観と法に基づく国際秩序を維持するという揺るぎないコミットメントを反映したものである。両大臣は、お互いの重要な国防改革の実施を支援し、インド太平洋地域のパートナー国とのものを含め、共通の優先事項に関する協力を深化することで合意した。

両大臣は、地域の安全保障環境について意見交換を行い、包摂的で強靱かつ法の支配に基づいた自由で開かれたインド太平洋へのコミットメントを再確認した。両大臣は、ASEAN中心性・一体性に対する揺るぎない支持及び「インド太平洋に関するASEANアウトルック(AOIP)」に沿った協力を推進するとのコミットメントを再確認した。

両大臣は、防衛協力におけるパートナーシップを一段階引き上げるものとして、日豪円滑化協定が間もなく発効することを期待した。両大臣は、「安全保障協力に関する日豪共同宣言」に基づき、両国の強化された運用面の協力のため、範囲、目的及び形態に関する進展を歓迎した。両大臣は、「安全保障協力に関する日豪共同宣言」と日豪円滑化協定が、現在及び将来にわたって防衛協力を変革し、相互運用性を強化することで一致した。

両大臣は、特に日本国航空自衛隊機と豪州空軍機間の空中給油適合性確認の成功裏での拡大、4月に行われたNATOサイバー防衛協力センター主催の演習「ロックド・シールズ」での豪州との協力、長距離誘導兵器、統合ミサイル防空及び水中戦を含む戦略能力に関する協力の強化といった、2022年12月9日に開催された日豪外務・防衛閣僚協議(「2+2」)以降の野心的な二国間協力の進展に留意した。

両大臣は、技術的優位性を維持し、科学技術協力分野で一層緊密に連携することの重要性に留意した。両大臣は、協力を合理化かつ強化するための永続的な枠組みとして、研究、開発、試験及び評価プロジェクトに関する取決めの署名を歓迎した。

両大臣は、米国との三国間共同訓練を拡充することの重要性を再確認した。両大臣は、6月に行われる三国間協力訓練「サザン・ジャッカルー」及び11月に日米共同演習「ヤマサクラ」に豪軍が初めて参加することを歓迎した。両大臣は、シャングリラ会合にてロイド・オースティン米国国防長官と日米豪防衛相会談を共に実施したと述べた。