日インドネシア防衛相会談(概要)

2021年3月29日
防衛省
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2021年3月28日(日)、岸防衛大臣は、訪日中のプラボウォ・インドネシア国防大臣と防衛相会談を実施したところ、概要以下のとおり。

  1.  冒頭、岸大臣から、プラボウォ大臣と初めて対面での会談を実施できることを嬉しく思う旨述べ、プラボウォ大臣からは、訪日の受入に関し感謝の意が示されました。
  2.  両大臣は、最近の地域情勢について意見交換を実施しました。岸大臣より、法の支配に基づく「自由で開かれたインド太平洋」(FOIP)を維持・強化していくことが重要であり、中国が2月1日に施行した海警法に関する深刻な懸念を表明し、両大臣は、航行及び上空飛行の自由の重要性を確認した上で、国連海洋法条約(UNCLOS)を始めとする国際法を遵守する必要性を再確認しました。プラボウォ大臣からは、国際紛争は外交と対話を通じて解決されるべきであり、いかなる紛争においても法の支配が支持されるべきであるとの発言がありました。
     また、両大臣は、ミャンマー情勢についても意見交換を行い、現状について強く懸念し、緊密に連携することで一致しました。
  3.  また、両大臣は、二国間の防衛協力・交流等について意見交換を行い、以下の点を含め、二国間の防衛協力・交流を更に進めていくことで合意しました。
    1. インドネシア国軍司令官の訪日
    2. 防衛当局間(MM)協議の年内早期開催
    3. 防衛装備・技術分野における協力案件の具体化に向けた協議の継続
    4. インドネシアへの自衛隊の艦艇・航空機の寄港・寄航の実施
    5. インドネシアでの共同訓練等の実施
    6. 多国間共同訓練「コモド」への自衛隊参加の協力
    7. 新型コロナウィルス感染症対策を含む人道支援・災害救援(HA/DR)分野における更なる協力の推進
    8. さらに、一昨年6月にASEANが発出した「インド太平洋に関するASEANアウトルック」(AOIP)と我が国の「自由で開かれたインド太平洋」(FOIP)は多くの本質的な共通点を有しており、AOIPとFOIPの実現に資するよう、日インドネシア防衛協力・交流を継続・強化していくことの重要性を両大臣で確認し、今後MM協議を含め、実務者レベルで協議を加速化させることで一致しました。
  4.  その上で、両大臣は、新型コロナウィルス感染症の影響下においても、今後も、様々な方法で防衛当局間の緊密なコミュニケーションを継続するとともに、防衛協力・交流を引き続き強化していくことで一致しました。

(了)