第11飛行教育団司令
兼ねて
静浜基地司令
1等空佐
みやがわ ともみ
一般83期
福岡県出身
令和6年7月 就任
新年あけましておめでとうございます。
静浜基地ホームページをご覧いただきました皆様におかれましては、輝かしい新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
また、旧年中はパイロット教育をはじめ、基地の各種活動に対しましてご理解ご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
新たな年を迎えましても、パイロット学生たちは日々変わらぬ厳しい飛行訓練に一生懸命に取り組んでいます。時代や装備品が移り変わっても、大空の厳しさ、フライト自体の困難さは依然変わりありません。また、飛行教育を支える基幹隊員たちも日々コツコツと業務に取り組んでいます。特に若い隊員たちはZ世代と世間では揶揄されておりますが、各人自分の仕事にやる気と誇りと使命感をもって取り組んでおり、その成果として静浜基地の任務遂行の証でもあるパイロット学生たちの卒業に繋がっています。
さて、昨年末に防衛省は、静浜基地も保有する初等練習機T-7の後継機として、米国のT-6を選定しました。現有のT-7については平成14年度から運用しており、令和12年度頃から用途廃止が始まる見込みです。よって、令和7年度予算をもってT-6を取得し、令和12年度末まで運用試験を実施して、その後順次T-7と置き換えて行く予定です。
T-6の概要としましては、米国テキストロン・アビエーション・ディフェンス社製であり、すでに米国をはじめ世界約10か国で約1,000機が納入され、豊富な運用実績を有する信頼性の高い機体です。機体諸元は、全長10.16m、全幅10.19m、全高3.25m、エンジン出力は1,100SHP(馬力)、上昇性能は4,500ft/分、航続性能は850NMと、T-7よりも格段に能力が向上しているとともに、主な機能としてグラスコックピットや射出座席を装備しています。
ただ、高性能な装備品をいくら揃えようと、防衛力の中核は自衛隊員です。静かなる有事と叫ばれる現在の少子化社会の中、優秀な人材を安定的に確保することが非常に困難となっています。昨年発刊された防衛白書から、2023年度の自衛官候補生の採用実績として、採用計画数10,628人に対して採用者数3,221人(約30%の達成率)、一般曹候補生は採用計画者数7,230人に対して採用者数4,969人(約69%の達成率)と、危機的な状況が分かります。
隊員の募集に関しましても、どうか皆様のご支援ご協力を賜ります様、何卒よろしくお願いいたします。
それでは、本年も皆様にとって、ご健康で幸多い一年でありますよう、心よりお祈り申し上げます。